西尾明六段が考案した「フラッシュ詰将棋」が面白いのでご紹介します。
フラッシュ詰将棋が公開される前、西尾六段は以下のツイートをしていました。
フラッシュ暗算にハマって1週間、移動時間に公式アプリで計算しているが五段の壁がなかなか厚い。そして、興味を持ったのか隣りの席の子供が覗き込みながら声を上げてきたり邪魔してくる(笑)
— 西尾明 (@nishio1979) 2015, 11月 17
それからわずか3日後、日本将棋連盟のYouTubeで公開されたフラッシュ詰将棋が以下です。1手詰が20問で、40秒の動画。ということは、一問2秒で回答する必要があります。
西尾六段によると「趣味で作った」とのこと。(リンク先は上記の動画です)
フラッシュ詰将棋を趣味で作成しました。(西尾)/ 1手詰 20問 40秒 https://t.co/C37rU9xVNH
— 将棋連盟YOUTUBE公式チャンネル (@shogi_ch) 2015, 11月 20
ルールは普通の詰将棋と同じ。
注意点は(普通の詰将棋でもそうですが)、相手は無駄な合駒(無駄合)をしないという点です。つまり、以下の問題も1手詰とみなされます。(図面は上記動画の問題の1つです)
攻方が▲3二飛と打った時、玉方が2二に合駒するのはいわゆる「無駄合」。フラッシュ詰将棋で出てくると一瞬、戸惑いました。私の棋力向上が待たれます。
囲い崩し
囲いの崩し方もフラッシュ詰将棋になっています。以下は、美濃囲いの相手に対する典型的な詰ませ方の問題。45秒で15問。1問3秒。実戦的ですね。
問題によっては5手以上かかるものもありますが、崩し方がわかれば早いです。
わからなかった方は、西尾六段による美濃囲いの崩し方を丁寧に解説した動画がありますので、ご参考に。
「四間飛車基本手筋」シリーズの1~4までが美濃囲い崩しの手筋となっています。この将棋講座の動画、最近(2015年11月28日時点)毎日投稿されていてとてもありがたいです。初心者にとっては発見がたくさんあり、中級者以上にとっては復習にちょうどいい感じだと思います。
脳トレっぽいかもしれない
再び1手詰20問を40秒で。
すごく、脳を刺激されている感じがします。昔、脳トレというのが流行りましたけど、あれに近い感じでしょうか。フラッシュ詰将棋は脳がトレーニングできるだけではなく、棋力向上ものぞめるので一石二鳥だと思います。特にネット将棋など早指しで、時間切れギリギリのところで貴重な勝ち星を拾えそうです。
今後は・・・。
問題作るの楽しくなってきた。プロ用のフラッシュ詰将棋も作ってみようかな。インターバル0.5秒くらいで。
— 西尾明 (@nishio1979) 2015, 11月 21
西尾六段、ありがとうございます。これからもこの素晴らしい趣味を続けていただければと思います。
コメント
似たようなことは、みんな「手動」でやっとるでwww
はじめまして。i羽生将棋の運営を担当しておりますアイデス山口と申します。
いつも将棋の情報収集で本サイトを拝見させております。
初コメント失礼します。
本記事のフラッシュ詰将棋ですが、i羽生将棋の「逃げ・詰め将棋」の1手3手でも採用されています。
その名も同じく「フラッシュ」。同じくフラッシュ暗算をヒントにして作ったためです。
発案者は私ではなく、許可を取っていないので控えますが、おそらくこちらのページもチェックしている可能性が強いので、名乗り出てくれるかもしれません(苦笑)
仕事柄、プロの先生などともお話しする機会もあるのですが、短手数の詰将棋は、どれだけ直観で解けるか?というのを重要に思われているように感じますので、西尾先生からもそういったご提案があったのかな、と思います。
簡単ではありますが、ご紹介まで。
http://ihat.co.jp/ihabu/problem/index.html
あなあき様:
コメントありがとうございます。
あれ、そうですか。○手詰ハンドブックを高速でパラパラめくる感じでしょうか。確かにやっているかもしれません。私はまだあまり高速にはめくれませんが、できればフラッシュに近いですね。
アイデス山口様:
はじめまして。コメントありがとうございます。そしていつもご覧いただきましてありがとうございます。
i羽生将棋、愛用しております。将棋を始めた頃に、同じシリーズの手筋と定跡のアプリも追加分も含めてすべて購入しています。そういえば!フラッシュという文字がありました。何のことかわからずにスルーしていました(すみません)が、そういうことでしたか。名乗りでていただけるかもしれない発案者の方、素晴らしいと思います。なにげに「セイカイデス」が省略されているのも素晴らしいです。
なるほど、直感的に解けるようになるための訓練に良さそうです。フラッシュ、これからは使わせていただきます。また、私の棋力では「逃げ」はかなり難しいんですが、これも直感的に解けるようになると棋力が向上しそうです。
コメントありがとうございます。
返信ならびに、i羽生将棋シリーズのご愛用ありがとうございます。
あぁ、「フラッシュ」は、スルーされてしまうんですね。
それはアプリのインターフェースが悪い(苦笑)。私の責任です。スイマセン。
確かに「時間制限」「タイムアタック」は何となく単語でモード内容がわかりますが、「フラッシュ」はパッと見じゃどんなモードかわからないですよね。
とても参考になりました。
棋力のある方でも、1手詰めを短時間で連続で解いていけば、うっかり間違えることもあると思います。1つの詰将棋も色んな負荷をかけることで、色んなトレーニングになると思って、こういったものをチャレンジ的に入れてます。
今後も工夫した将棋の学び方を追及していければ、と思いますので、何かアイディア等ありましたら、ご意見いただければ幸いです。
再びのコメントありがとうございます。
いえいえ、私もヘルプを見ればわかったはずなのですが。時間制限などのモードで満足していました。やってみるとまた違った風でいい感じです。問題数はもうちょっと増えて欲しい気もします。
アイディアというか細かいお願いはいろいろあります。一番は「セイカイデス」を省略したいです。特に定跡のアプリですね。
あとは、シリーズとは全く関係ないんですが、私のような低段者は、(勉強のために)棋譜並べをしたいのですが、けっこう並べるのが辛い時もありまして、できればもっと楽しく棋譜並べをしたいと常々思っています。なので棋譜並べ用の楽しいアプリがあればいいなと思っています。どうやったら楽しくなるかというのは、それはアイディアがないですが、なんとかよろしくお願いします(雑に放り投げて申し訳ありません)。
将棋の学び方を追求されていく、ということで期待しております。よろしくお願いします。