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携帯電話料金 値下げにつながる料金体系を11月26日 19時22分
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携帯電話の料金を引き下げる方策を検討している総務省の有識者会議は、26日に論点整理を行い、大手通信各社に対して、他社から乗り換える人を対象にスマートフォンの端末の価格を実質0円とするような、一部の利用者を優遇する販売方法を見直して、多くの利用者の通信料金の値下げにつなげる新たな料金体系を作ることなどを求めることになりました。
この有識者会議は、安倍総理大臣が携帯電話の料金の引き下げの方策を検討するよう指示したことを受けて発足したもので、26日はこれまでの議論を受けて論点整理を行いました。
この中では、大手通信各社に対して、通信の利用量が少ない人を対象に割安な料金プランを提供することや、他社から乗り換える人を対象にスマートフォンの端末の価格を実質0円とするような一部の利用者を優遇する販売方法を見直して、多くの利用者の通信料金の値下げにつながる新たな料金体系を作ること、それにいわゆる「格安スマホ」などを手がける事業者が多様な料金プランを導入して利用者を増やす取り組みを後押しするよう求めています。
26日の会議で、委員からは「格安スマホは地方ではまだなじみがなく、販売やサポートの体制をどう整えるか考えるべきだ」や「行政からどう具体的に働きかけるかという議論が必要だ」といった意見が出されました。
有識者は、大手通信各社などと議論したうえで、来月上旬に最終的な報告を取りまとめる予定です。これを受けて大手通信各社が、利用者が負担の軽減を実感できる対策を打ち出すかどうかが焦点になります。
この中では、大手通信各社に対して、通信の利用量が少ない人を対象に割安な料金プランを提供することや、他社から乗り換える人を対象にスマートフォンの端末の価格を実質0円とするような一部の利用者を優遇する販売方法を見直して、多くの利用者の通信料金の値下げにつながる新たな料金体系を作ること、それにいわゆる「格安スマホ」などを手がける事業者が多様な料金プランを導入して利用者を増やす取り組みを後押しするよう求めています。
26日の会議で、委員からは「格安スマホは地方ではまだなじみがなく、販売やサポートの体制をどう整えるか考えるべきだ」や「行政からどう具体的に働きかけるかという議論が必要だ」といった意見が出されました。
有識者は、大手通信各社などと議論したうえで、来月上旬に最終的な報告を取りまとめる予定です。これを受けて大手通信各社が、利用者が負担の軽減を実感できる対策を打ち出すかどうかが焦点になります。
論点「実質0円の見直し」
論点整理では、契約する会社を乗り換える利用者を対象とした、「実質0円」でのスマートフォン端末の販売や、多額のキャッシュバックを行う販売方法を見直すことが盛り込まれ、多くの利用者の通信料金の値下げにつながる新たな料金体系を作ることを求めていくことになりました。
大手通信各社は、契約する会社を乗り換える利用者を対象に、2年にわたって購入するスマートフォン端末の価格とほぼ同じ額を通信料金から割り引くプランを設けています。
また、携帯ショップや家電量販店などに「販売奨励金」を支払っていて、これを基に、携帯ショップなどは、多い場合で数十万円に上る多額のキャッシュバックや割り引きキャンペーンを行っています。
しかし、通信料金の割り引きも多額のキャッシュバックも、元手となっているのは、「すべての利用者が支払う通信料金」で、長期間、契約を続けていたり、端末の買い換えをしていなかったりする利用者も負担をしています。
このため会議の中で、有識者が、契約する会社を頻繁に変える利用者だけが恩恵を受けることができる著しく不公平な仕組みだとして、厳しく見直しを求めていました。この販売方法が見直されると、長期間契約している利用者も含めた多くの人の通信料金が今より安くなる可能性があります。
大手通信各社は、契約する会社を乗り換える利用者を対象に、2年にわたって購入するスマートフォン端末の価格とほぼ同じ額を通信料金から割り引くプランを設けています。
また、携帯ショップや家電量販店などに「販売奨励金」を支払っていて、これを基に、携帯ショップなどは、多い場合で数十万円に上る多額のキャッシュバックや割り引きキャンペーンを行っています。
しかし、通信料金の割り引きも多額のキャッシュバックも、元手となっているのは、「すべての利用者が支払う通信料金」で、長期間、契約を続けていたり、端末の買い換えをしていなかったりする利用者も負担をしています。
このため会議の中で、有識者が、契約する会社を頻繁に変える利用者だけが恩恵を受けることができる著しく不公平な仕組みだとして、厳しく見直しを求めていました。この販売方法が見直されると、長期間契約している利用者も含めた多くの人の通信料金が今より安くなる可能性があります。
論点「ライトユーザー向け料金プラン」
論点整理では、スマートフォンで動画をあまり見ないなど、データ通信の利用量が少ない、いわゆる「ライトユーザー」向けに、割安な料金プランを設けることが盛り込まれました。
NTTドコモ、KDDI、それにソフトバンクの大手通信3社の月々のデータ通信量が定額のプランは、いずれも2ギガバイトからで、通話料などを含む月々の料金は6500円からとなっています。
各社などによりますと、1人当たりの月々のデータ通信量は平均で3ギガバイトから4ギガバイト程度です。一方、1ギガバイトに満たない「ライトユーザー」については、具体的な割合などを公表していませんが、多く存在するものと見られます。こうした「ライトユーザー」向けに割安なプランが提供されれば、利用の実態にあった選択肢が広がり、負担感がやわらぐことにつながります。
料金の引き下げが議論されるなか、民間のパソコン教室では、「ライトユーザー」向けに、スマートフォンの料金体系などを解説する講座が開かれています。
参加した77歳の女性は「大手通信会社のスマートフォンを使っているが、料金体系が分かりにくく、今後の契約をどうするか検討したい」と話していました。
また、講座を開いた「パソコムプラザ新浦安」の増田直樹代表は「選択肢が増えているので、利用者には理解を深めて自分にあった会社を選んでほしい」と話していました。
NTTドコモ、KDDI、それにソフトバンクの大手通信3社の月々のデータ通信量が定額のプランは、いずれも2ギガバイトからで、通話料などを含む月々の料金は6500円からとなっています。
各社などによりますと、1人当たりの月々のデータ通信量は平均で3ギガバイトから4ギガバイト程度です。一方、1ギガバイトに満たない「ライトユーザー」については、具体的な割合などを公表していませんが、多く存在するものと見られます。こうした「ライトユーザー」向けに割安なプランが提供されれば、利用の実態にあった選択肢が広がり、負担感がやわらぐことにつながります。
料金の引き下げが議論されるなか、民間のパソコン教室では、「ライトユーザー」向けに、スマートフォンの料金体系などを解説する講座が開かれています。
参加した77歳の女性は「大手通信会社のスマートフォンを使っているが、料金体系が分かりにくく、今後の契約をどうするか検討したい」と話していました。
また、講座を開いた「パソコムプラザ新浦安」の増田直樹代表は「選択肢が増えているので、利用者には理解を深めて自分にあった会社を選んでほしい」と話していました。
論点「格安スマホの振興」
論点整理では、大手通信会社から通信回線を借りて、サービスを限定する代わりに割安な料金プランを提供する、いわゆる「格安スマホ」などを展開する事業者の振興策も盛り込まれました。
MVNOと呼ばれるこうした事業者も、大手通信各社と同じように、「家族割り」といった多様な割引制度を導入しやすくなるよう、加入者情報を管理する機能を速やかに開放することなどを大手各社に対して求めています。
総務省の調べによりますと、ことし6月末の時点で、MVNOの数は188社と、1年前と比べて30社増えましたが、通信事業者全体に占める契約数の割合は、6.3%にとどまっています。
MVNOの料金プランは会社ごとに異なりますが、例えば、通話料は別途かかるものの、ひとつき当たりのデータ通信量を1ギガバイトと低く設定することで、1350円からといった割安な料金プランもあります。
月々のデータ通信の利用量が少ない人にとっては、MVNOと契約すれば、毎月の利用料金を抑えられる可能性があります。
MVNOと呼ばれるこうした事業者も、大手通信各社と同じように、「家族割り」といった多様な割引制度を導入しやすくなるよう、加入者情報を管理する機能を速やかに開放することなどを大手各社に対して求めています。
総務省の調べによりますと、ことし6月末の時点で、MVNOの数は188社と、1年前と比べて30社増えましたが、通信事業者全体に占める契約数の割合は、6.3%にとどまっています。
MVNOの料金プランは会社ごとに異なりますが、例えば、通話料は別途かかるものの、ひとつき当たりのデータ通信量を1ギガバイトと低く設定することで、1350円からといった割安な料金プランもあります。
月々のデータ通信の利用量が少ない人にとっては、MVNOと契約すれば、毎月の利用料金を抑えられる可能性があります。