津阪直樹
2015年11月30日12時32分
日本銀行の黒田東彦総裁は30日、名古屋市内で経営者らと懇談し、「2%の物価上昇にふさわしい賃上げを実現するのは労使の役割」と述べ、企業に対して賃上げを強く促した。日銀が目標とする2%の物価上昇の達成には、賃金の鈍い伸びが足かせになっているとの認識を改めて示した。
黒田氏は「実際に2%が実現した場合、デフレ期の考え方で投資や雇用の判断、価格設定などを行っていた企業は競争に出遅れ、不利になる」と強調した。 日銀は10月30日の金融政策決定会合で追加緩和を見送り、物価目標の達成時期を「16年度後半ごろ」に半年先送りした。だが、黒田氏は「デフレからの脱却と2%は確実に実現する。それもできるだけ早期に」と表明。「物価目標の実現をゆっくりやっていれば、賃金の調整もゆっくりになるだけ」と述べ、目標の達成を急ぐ考えを強調した。
また今月、名古屋空港で実現した国産ジェット旅客機MRJの初飛行にかけ、「MRJが初飛行に成功し、新たなレジェンドが生まれた。当地から前向きな企業行動の風が吹き立ち、日本経済がデフレ脱却へ力強く飛び立っていくことを期待する」と、日本の製造業を引っ張る中部の企業にエールを送った。(津阪直樹)
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