KOKIAってアーティストがいるんですけどね、この方がまた素晴らしいんですよ。
何が素晴らしいってまず歌声。楽曲によってもうまったく違うんですよ。僕は専門ではないのであまり詳しくないのですが、音域が広いと表現するんですかね? 分かりませんけど、とにかく変幻自在な歌声なんですよ。彼女の歌声を聞いてるとね、こう「ああ、歌う為に生まれてきたような人って実際にいるんだなあ」としみじみと思うわけです。
美しい。彼女は美しいんですよ。歌詞も歌声もMCもそのすべてが美しい。まるでグレゴリオ聖歌を聞いてる時かのような、そんな無条件に平伏したくなる荘厳さを感じます。
しかも、メッセージ性がすごく強いんですよ。何を伝えようとしているのか、どんな理想世界を描いているのかが明確に伝わってくる。僕は猜疑心という名の原罪を背負ったタイプの人間なんで、「世の中ラブ&ピースっしょ」とか言われてもピンとこないんですが、同じメッセージを彼女が発すればそれは信じられるんですよね。信じさせる聖性が彼女にはある。
僕は元来あまり音楽というものに心を揺さぶられない人間でして、若かりし頃はそれなりに流行ってる音楽を聴いては「俺は東京生まれHIPHOP育ち!悪そな奴はだいたい友達!」なんつってたんですけど、元々聞いてる理由が「流行ってるから」とか「カラオケのレパートリーを増やしたいから」程度のものでしたから、歳を重ねるにつれて段々と聞かなくなっていったんですよね。
そんな僕がたまたま知り合いから誘われて彼女のコンサートに初めて行くことになりまして、最初はぶっちゃけ前述の背景があったんであまり興味がなかったんですけども、まあ暇だし付き添うぐらいならいいかと思って参加したんですね。
そしたら、ですよ。彼女の歌を聴いて泣きましたからね僕。大の大人がぼろぼろ泣きましたよ。あまりにも感動すると人って泣けてくるもんなんだなとこの時初めて実感したんですよね。
というわけでまだ一度も彼女に触れたことがないという方は、一通りyoutubeを徘徊した後、club ancoroに加入してコンサートに迷わず参加しましょう。僕はいかなる思想も押し付けるつもりはありませんが、KOKIA教だけは今後も布教していく所存であります。