第三回ケータイ写真俳句句会 岡山県倉敷市の阿智神社で開催 「ケータイ写真俳句」の第3回句会が7月29日、岡山県倉敷市の阿智神社で開かれました。選者の大高翔先生に加え、関西地区の「俳句ウォーク」でおなじみの坪内稔典先生をゲスト選者に迎え、約25人が白壁に水と緑が美しい倉敷の街を吟行しました。 この句会は、10年に一度の神事「御砂持祭」に合わせて毎日新聞社が開局した「倉敷・阿智神社移動支局」の一環として開かれました。芭蕉ゆかりの神社で、地元「芭蕉堂友の会」の方々と「まいまいクラブ」常連メンバーが交流を深めました。吟行と講評の間には、坪内先生が芭蕉にちなんだエピソードを紹介しながら「俳句で自分の何かを表現するのではなく、俳句を作ることによって言葉が自分を探してくれると考えると、俳句が楽しくなってきますよ」とアドバイス。参加した方からは「写真も俳句も表現方法が違うだけで切り口は同じ。初体験でしたが面白い」といった声が聞かれました。 今回の各賞は、大高先生と坪内先生に選んでいただきました。金賞「美術館出て新涼の風拾ふ」(倉敷市・水野繁勝さん)▽銀賞「土用東風絵描の箱のぐつちやぐちや」(三重県伊賀市・坂石佳音さん)▽銅賞「車屋さんと呼ばれニコッと汗をふく」(大阪府枚方市・中川金太郎さん)。大原美術館や美観地区を詠み込んだ倉敷らしい作品が上位に輝きました。伊藤俊文編集委員が選んだ写真賞「夏のれん地酒の二字の吹かれをり」の作者で「芭蕉堂友の会」世話役の三宅輝夫さんは83歳。「写真を撮ると感性が若返る気持がする」という言葉が新鮮でした。 暑い最中の句会でしたが、ご参加くださった皆さま、さまざまな形でお心遣いいただいた阿智神社の皆さま、素敵な時間をありがとうございました。 作品一覧はこちら
|