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EUとトルコが首脳会談 国境管理の強化などで一致11月30日 6時45分
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EU=ヨーロッパ連合各国は、難民の流入を抑えるため最大の経由地となっているトルコと首脳会議を開き、停滞していたEUへの加盟交渉を加速することなどと引き換えに、トルコが国境管理の強化などで協力していく方針で一致しました。
内戦が続くシリアなどからヨーロッパに渡る難民や移民の数は、ことしに入って87万人に上り、その多くがトルコを経由しています。フランスのパリで起きた同時テロ事件をきっかけに、各国で難民への警戒感が強まるなか、EUは難民の流入を抑えるにはトルコの協力が欠かせないとして29日、ベルギーのブリュッセルにトルコのダウトオール首相を招いて首脳会議を開きました。
この中で、EUはトルコにとどまる200万人以上のシリア難民を支援する資金として日本円で3900億円を拠出するほか、停滞していたトルコのEUへの加盟交渉を来月から加速させ、来年秋をめどにトルコ国民がビザなしでヨーロッパに渡航できるようにする方針などを打ち出しました。
これに対し、トルコ政府は、密航業者の取締りをはじめ、国境管理を強化するほか、経済目的でトルコからヨーロッパに渡った移民についてはトルコ側が再び受け入れることなどで一致しました。会議後の記者会見で、トルコのダウトオール首相は「われわれがEUと協力すれば、難民や移民の波を押しとどめることができる」と述べました。ただ、EU各国からはトルコの協力が具体的な成果を生むか見極める必要があるとして、多額の支援や加盟交渉の加速に慎重な声もあがっています。
この中で、EUはトルコにとどまる200万人以上のシリア難民を支援する資金として日本円で3900億円を拠出するほか、停滞していたトルコのEUへの加盟交渉を来月から加速させ、来年秋をめどにトルコ国民がビザなしでヨーロッパに渡航できるようにする方針などを打ち出しました。
これに対し、トルコ政府は、密航業者の取締りをはじめ、国境管理を強化するほか、経済目的でトルコからヨーロッパに渡った移民についてはトルコ側が再び受け入れることなどで一致しました。会議後の記者会見で、トルコのダウトオール首相は「われわれがEUと協力すれば、難民や移民の波を押しとどめることができる」と述べました。ただ、EU各国からはトルコの協力が具体的な成果を生むか見極める必要があるとして、多額の支援や加盟交渉の加速に慎重な声もあがっています。
欧州流入の難民 去年の4倍近くに
IOM=国際移住機関や国連によりますと、中東やアフリカなどからヨーロッパに流入した難民や移民は、ことし、これまでにおよそ87万人と、去年1年間の4倍近くに上っています。
このうち、80%を超える72万人余りがギリシャに到着していて、その多くが内戦が続くシリアをはじめ、アフガニスタンやイラクからトルコを経由し、船やボートを使って、エーゲ海の島々に到着したとみられています。また、ヨーロッパへの流入のペースは、過去最多を記録した先月のおよそ22万人と比べると落ちているものの、今月も、これまでに11万人以上に上っています。
ヨーロッパを目指す難民や移民が密航をあっせんする業者に法外な金額を支払ったうえで、定員を大幅に超える劣悪な環境のボートに乗せられるケースも後を絶たず、地中海やエーゲ海を渡ろうとして、船やボートが転覆するなどして、ことし、これまでに3500人を超える人が命を落としています。
このうち、80%を超える72万人余りがギリシャに到着していて、その多くが内戦が続くシリアをはじめ、アフガニスタンやイラクからトルコを経由し、船やボートを使って、エーゲ海の島々に到着したとみられています。また、ヨーロッパへの流入のペースは、過去最多を記録した先月のおよそ22万人と比べると落ちているものの、今月も、これまでに11万人以上に上っています。
ヨーロッパを目指す難民や移民が密航をあっせんする業者に法外な金額を支払ったうえで、定員を大幅に超える劣悪な環境のボートに乗せられるケースも後を絶たず、地中海やエーゲ海を渡ろうとして、船やボートが転覆するなどして、ことし、これまでに3500人を超える人が命を落としています。