テトラバランス人間力学
複雑な人間関係にも、見えない力学法則が働いています。
私なりに見出したこの力学法則を、「人間関係力学」と名付けて各所や大学で教え、多くの方に受講いただきましたが、皆さんから、「あらゆる人間関係が解け、
目からウロコが落ちた」 「長年の確執がとけて変わった」 「自分を活かす方向がつかめた」 「生きるのが楽しくなった」等々の嬉しい声を、年齢、性別、職業を
問わずたくさん頂いてきました。
この力学法則を活用すると、自分や周りの人の生き方の傾向や、引き寄せがちな人間関係での問題、その仕組みと意味、苦手な相手とのより豊かな関わり方
のポイントが見えてきます。さらに、自分や相手の得意な力、隠れた力とそのより有効な活かし方、互いの力を活かし合う豊かな関わり方も見えてきます。
私は現象界の仕組みを解く幾何学が大好きなのですが、脳や心の仕組み、人の生き方や人間関係にも、現象界と同じ力学法則が作用しているのに気づきまし
た。世界を眺めると、あらゆる現象は両極のバランスの中で生成発展しています。闇と光(陰陽)の間から様々な色(現象)も生まれ、プラス極とマイナス極が
あって地軸ができ地球も回り、男と女から子が生まれ、生は死に支えられ生々流転しています。 善と悪、喜びと悲しみ・・・ 正反対の両極は実は一対で、
一方があってこそ、他方の意味や価値が生まれます。片方は片方に支えられ、両方がないと現象は続かないので、物事は両極のバランスをとるように起きて
いきます。 そして、この両極のバランス作用は、私達一人一人にも、人間関係にも働いているのです。
下の図をご覧ください。これは、人の生き方や人間関係での両極のバランスを、私なりの経験や学びから簡潔にまとめた相関図です。
真ん中に十字になっている縦軸と横軸の先は、人が生きる上で必要な4つの両極の価値(志向性)である、自分、周り、心、形(物質)を表します。
図の左右は、私達一人一人の中にある両極の力、「能動」と「受容」を表します。私達は呼吸するように、「発する」と「受け取る」の対称的な2つの力を使って
世界と関わり生きています。発する力を「能動」、受け取る力を「受容」と名付けました。 「能動」 は、言葉で論理を司る左脳を主に活かし、世界を自分なりに
分析的に捉え、考え、目的を立て、自分の力で発信・行動していく男性性の力を表します。「受容」 は、感性・イメージを司る右脳を主に活かして、理屈を超え
世界を直観・感性・感情で捉え、心で感じ、違いを受け入れつながりを生み出す女性性の力を表します。
さらに、2つの力の出し方も、「外向」と「内向」の2つの方向性に分かれます。図の上半分は 「外向」で、自分を外側に向けて出し、発展的に広がっていく流れ、
下半分の 「内向」は、周りに合わせて自分を内向させ、保守的に守る流れです。
各位置に表れる特徴的な力と生き方の傾向を、4つの型で表しました。 右上は自分の心を大事にする 「感性楽天型」、
右下は周りの心を大事にする 「感情共感型」、 左上は自分の力で形を生み出す 「冒険行動型」、 左下は周りの形を整える 「実務管理型」です。
自分、周り、心、形(物質)を、どんなバランスで大事にしているかで、その人の図の中での位置が変わり、感じ方や考え方、優先順位、価値観、求めるもの、
得意な力と苦手面、物事の進め方、コミュニケーションの仕方や人間関係で陥りがちな問題も変わります。
自分の思いを優先する人は上の方に、周りに合わせがちな人は下の方に、目に見える物や結果を大事にする人は左の方に、心で感じる事を大事にする人は、
より右の方になるでしょう。 1つの型にばかりにいる人、2つの型にいがちな人、3つの型にいがちな人もいるでしょう。 4つの価値をどれも大事にし、状況と
必要に応じて臨機応変に4つの型を行き来する人もいるでしょう。
各型の特徴は、相関図の中にまとめてありますが、各型が斜めの線で分けられ、青い菱形で囲まれているのをご覧下さい。
菱形の内側ではその型の力が良い形で現れ、これが各型の力となります。一方、菱形の外側では、同じ傾向がまずい形で表れます。
他の力とバランスよくつながると菱形の内側で有効な力となって表れますが、他の力とつながらないと、菱形の外側に行き問題になりがちなのです。
4つ力は人間社会で生きる上で必要不可欠なので、4つの力を臨機応変にバランスよく活かせる人は、周りと調和して伸び伸びと力を発揮でき、どんな人とも
柔軟に関われますが、活かしていない力があると、物事の行き詰まりや人間関係での摩擦など、何らかの問題となって表れてきます。
各力をうまく活かすコツは、他の力とつながり、バランスをとることです。 現象は両極のバランスの中でこそ発展継続するので、4つそれぞれの力も、
他の力とバランス良くつながり活かし合えてこそ、その良さを本当に発揮できるのです。
● 立体的視点 テトラでバランスチェック! ●
バランスの大切さは、立体的視点で捉えるとよくわかります。平面的に捉えると、比較、競争を生み、摩擦や争いにもなりがちですが、立体的視点で見ると、
各極がつながるバランスの大切さが見えてきます。
そこで、現象界の基本構造である テトラ(正四面体) を使って、人の心や生き方の仕組みを立体的に捉えてみました。
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