きょうの料理 谷原章介のザ・男の食彩「熱くスパイシーに!カレーうどん進化論」 2015.11.26


寒くなると無性に食べたくなる料理ありませんか?
うん!あっつ!あ〜でもあったまりますね。
冬といえば熱々でスパイシーなこれ!という事で本日の主役は「カレーうどん」です。
汗をかきかき寒さ吹き飛ぶそうカレーうどん!カレーとうどんを合わせただけと思うなかれ。
大行列に並んででも食べたい絶品カレーうどんがあるんです。
人々をとりこにするのはまるでポタージュのようなカレーのスープ。
誰もが最後の一滴まで飲み干します。
カレーうどんの世界に革命をもたらしたと言われるこの逸品。
深いうまみとスパイシーでありながらもクリーミーな舌触り。
生み出すのは親子3人の息の合ったコンビネーション三位一体の技と工夫です。
今日は身も心もぽっかぽか。
熱くスパイシーに進化したカレーうどんの世界にどっぷりつかります!
では早速行ってまいりましょう。
(3人)いらっしゃいませ。
こんにちはおじゃまいたします。
よろしくお願いいたします。
初めまして谷原と申します。
いらっしゃいませ。
本日はよろしくお願いいたします。
ありがとうございます。
こちらのカレーうどんがとても特色があってっていうのを聞いたんですけど。
普通のカレーじゃないんです。
普通のカレーうどんではないんですね。
一度召し上がって頂くとそれ分かると思います。
ではご主人とあとご家族でやってらっしゃるんですか?はい。
主人はうどんとおつゆの方を分担で私は作ったものをお出しする。
最後の完成のところやられてて。
じゃあ娘さんは何を?カレーのルーとかメニューの開発などをしてます。
結構あれですよ。
私よりねこだわり強いんですよ。
今から30年前転職して一からうどんの専門店を始めた貞一さん。
妻の惠美子さん長女の里美さんと共に日々極上のカレーうどんの味を追求してきました。
3人の心にいつもあるのがお客さんに心から喜んでほしいという気持ち
お水もお願いします。
ありがとうございます。
エプロンをかけて下さるんですか?はい。
失礼いたします。
谷原さんも何だかうれしそうですね。
カレーうどん作りは親子のコンビネーションが命。
貞一さんがうどんをゆで…
はい。
はいお願いします。
タイミングを見計らい里美さんが惠美子さんに絶妙なパス。
鮮やかな連携プレーですね
お待たせいたしました。
ありがとうございます。
ほ〜。
またきれいなカレーうどんですねこれ。
うん!しっかりと意外と辛いんですね。
甘みがあるんですけど辛さもあるんです。
クリーミーさの中にツンとこう辛みも入ってて。
うん。
具は基本この…上のさやいんげんでしょうかこれは。
ぐらいしか入ってないんですね。
具は全部煮込んで何ていうんですか時間かけて形ない方がスープとして飲みやすいじゃないですか。
言ってみればポタージュのような感じの残せないほどおいしいスープが出来たらきっとお客さん喜ばれるんじゃないかと思いましてね。
最後にこう飲んで頂けるのが一番最高かなと思いますね。
そうすると底に字が書いてあります。
「ありがとう」と。
こちらこそありがとうございます。
大変おいしゅうございました。
ありがとうございます。
カレーうどんの作り方教えて頂けませんか?家族3人でお教えしましょう。
よろしくお願いします。
カレールーの決め手は最後の一滴まで後を引く深いうまみ。
開発担当の里美さんが家庭でも挑戦しやすいようにレシピを考えてくれました
こちら一緒にすって頂いてもよろしいですか?先ににんにくをすって頂いて後からりんごの方が。
ちょっとにんにくがこういう目に残ってしまってもったいないですのでこちらを先にすったあとにジュースの多いりんごを後からするとにんにくがもれなく下に落ちてくれるという。
そちらはすったらそのままにしておいてですね。
こちらなんですけどサラダ油が4ごま油が1という割合の油です。
ごま油を入れるとすごくコクが出ます。
お肉を入れます。
火を入れずにもう入れちゃっていいんですね。
はい。
バターを入れます。
バターも?バターも。
いろいろなあぶらが入るとおいしいですので。
そちらにですねたまねぎをこれ全量を。
これも火入れる前に入れちゃうんですね。
全部入れてしまいます。
なるほど。
そしてですね先ほどのりんごとにんにく。
そうしましたら最後に上にカレー粉を。
これで満遍なく蓋をするようなイメージで。
はい分かりました。
それではスタートです。
火を入れますが大体火加減は中火弱めの中火ぐらいで。
ここではちょっと待って。
水分が出てくるのを待ちます。
焦げは厳禁ですので。
焦げは厳禁。
厳禁ですが最初にあぶらが下に敷いてありますからこのぐらいの火加減ですと焦げる事はないので水分クツクツ出てくるまでしばらく我慢して下さい。
焦げは厳禁でございます。
音がしてきました。
クツクツいってきましたよ。
もう…あっいいですね。
水分出てきましたので。
すごく炒めていくと少なくなりますので。
すごいたまねぎで目が痛い。
そしてスパイシー。
う〜ん!あ〜涙が出てきちゃう。
これ結構すごいですね。
目が少し赤くなって…。
ほんとに涙が出てきました。
それでですねシナシナしてくるように火を全体に入れていきましたら炒め切るっていう感じでまるで木べらの包丁のように。
お〜これでたたくと。
サクサクこう。
たまねぎの繊維を切っていくわけですね。
つぶし切る感じで。
なるほど。
これがカレーポタージュのようなカレースープにつながっていくわけなんですね。
なるほど…うわっ!でも更にまたスパイシー。
目が…目が痛い!鍋の周りに少しカラメル状に焦げてきちゃうのでそちらは途中でこそげ落としながらですね中に入れるととてもおいしいです。
これでも里美さん時間でいうとどれぐらいやるんですか?40分ぐらい頑張られた方がおいしくなります。
は〜これ40分もやるんですか?はい。
これすごい…。
ポイントですけどもとっても大変ですね。
必ずでもおいしくなりますからやっただけの事はあるって分かります。
やっただけおいしくなるので頑張って40〜50分やりましょう。
焦げつかないよう火を調節しながら炒める事40分。
お二人はまるで我が子章介を見つめるご両親のよう
だいぶいい感じになったんじゃないですか?これ。
ここまでつぶすとポタージュのようなカレーのスープになるんですね。
そうですね小さくなるんですけどおいしさは大きくなるんです。
食べておいしい事が分かると長い時間やらずにはいられなくなります。
逆に癖になっちゃうんですか?はい。
じゃあお湯を入れましょう。
木べらに当てるようにして入れるとはねないで済みます。
このタイミングでまた周りについたおいしいのをこそげ取って下さい。
これはまた何か楽しいですね。
あと小さいお米粒ぐらいのフツフツが上がってくるような形で煮込んで下さい。
量が半分くらいになるまで煮込んだら仕上げに市販のカレールーを少しそして隠し味の日本酒。
これでうまみと風味がワンランクアップ。
鍋底に線が描けるようになったら出来上がりです
へらについたのなめていいですか?はい。
うん!たまねぎのうまみと柔らかい甘みの中にちょっとスパイシーな…。
スパイスがたってますね。
だしとりなんですけど宗田節と本枯節。
枯節はどっちかって言うと香りがすごい強いです。
本枯節は香り。
宗田節は?宗田節はうまみですね。
これ結構な量ですね貞一さん。
濃厚な味の方がカレーの味に負けない。
もういい香りしてますよこれ。
もうこれで火止めていいんですか?火を止めた状態でどうするんですか?火を止めて3分おきます。
3分おく事によって結構出ると思うんですね。
じっくり味が出てくるんですね。
火を止めてから3分間おきましょう。
貞一さんこれで3分たちました。
このあとどうしましょう?こちらにあの…。
あ〜でもきれいな黄金色のスープだしとれましたね。
相当濃厚ですね。
濃厚ですかこれは。
これでじゃあだしがとれました。
はい。
うどんのかけ汁の味の決め手はだしに加えるかえし。
実はカレーとだしという一見相反する味をつなぐ縁の下の力持ちなんです。
カレーに合わせるため甘さは控えめに。
優しい甘みのクリスタルシュガーをみりんと共に弱火にかけます。
泡が立ち始めたらしょうゆをまず半量。
クリスタルシュガーを完全に溶かしてから残りのしょうゆを加えて火を強めます。
しょうゆの風味がとばないよう煮沸直前で火を止めるのが肝心。
表面に白い膜が張ってくるのが合図ですよ。
まだまだ終わりじゃありません。
紙タオルをかけて丸一日空気に触れさせながらねかせます。
更になんと3日から1週間蓋をしてねかせるとしょうゆの角が取れてまろやかな味になるんですって。
さああとはかえしを冷ましただしと合わせればカレーうどん専用のかけ汁の出来上がり
濃厚だから。
お〜!濃厚ですけど甘すぎないですね。
すっきりしてます。
やっぱり材料けちらない。
手間暇かけて。
いい材料を惜しまずにと。
なるほど。
そもそもカレーと和風だしのうどんを合わせるという発想はいつどうやって生まれたのでしょうか?訪ねたのはなんと100年以上カレーうどんを作り続けているこちらのお店です。
女将さんにカレーうどん誕生の秘密を聞いてみると…
(笑い声)私に言わせるとパクりです。
パクりだなんてそそんな…
時は明治の終わりこちらは女将の祖父にあたる…
実は当時ある大問題に直面していました。
それは押し寄せる洋食ブーム。
客を奪われないためには新メニューで勝負するしかない。
そのメニューこそ今も変わらぬ味で受け継がれるカレーうどん。
カレー粉をだしに溶かしてライスではなくうどんにかけたらどうなるんだろう?人気のライスカレーをパク…いや取り込もうという創意工夫が。
慣れ親しんだ日本の味と憧れの洋食の味を見事に融合させたのです。
その絶妙な味わいはたちまち評判になりなんと皇族にまで大好評。
やがてカレーうどんは全国のそば店に広まり揺るぎない定番の味になっていきました
新しい事できないんですよ。
昔からのお客さんが多いから。
だからもう味が変わったらすぐ「味が変わったな」って言われるし。
ほんとに昔どおりのつくり方で昔どおりの味を守ってます。
守る者あれば攻める者あり。
カレーうどんは今も進化を続けています
こちらの店のカレーうどんは本格的なインドカレーの味をとことん追求。
この赤みがかった色にご注目下さい。
その正体はトマト更にヨーグルトやバターで深みを出し11種類のスパイスをブレンド。
辛くてうまい魔性のスープです。
一方こちらはボリュームにこだわります。
決め手は焼き豚。
豪快にあぶって香ばしさアップ。
スープには豚牛鶏のだしをふんだんに使いこってりとしてパンチのある濃厚なカレースープを生み出しました。
うわ〜!ご覧下さい。
焼き豚に加え煮卵にとり天ちくわの天ぷらをこれでもかとトッピング。
満足度はもう特級品。
料理人たちの飽くなき探究心がカレーうどんを進化させています。
実はそんな進化系カレーうどんを生んだ草分けとも言われているのが今回の戸川親子。
30年前当時のカレーうどんの常識を覆した大胆な発想。
その秘密はそうこれだったんです
あのクリーミーさは牛乳だったんですね。
そうですね。
何でまた牛乳入れようと思ったんですか?私ね子供の頃におふくろがカレーライスを作ってくれて。
自分にとっては辛かったんですよ。
どういうわけか牛乳でちょっと薄めて食べたら。
子供でも食べられた。
食べれるような辛さになったんで。
それを思い出して。
いろんな味を試行錯誤してる時に。
ぴったりなんです。
これ今から合わせていっちゃうんですか。
そうです。
ここから先は家内が33年目なんですけどずっと仕上げは家内がやってたんです。
だから家内にこの先は…。
じゃ選手交代で。
惠美子さんよろしくお願いいたします。
仕上げはおかあさ〜ん。
30年のキャリアを物語るものがあるそうですが…
(取材者)33年やった成果を。
わ〜お!ご覧下さい。
このたくましい上腕二頭筋。
厨房に立ち続けた努力のたまものです
鍋をこう7人前ぐらい持つからすごい。
こっちはこれで1升。
あれ1升入るんです。
ここにあらかじめ100人前とか溶くんです営業中。
これをこっち入れてこっちはこれで持つからもうこんなんなっちゃう。
お〜ハハハハ!見た?見ました?すごいですね。
33年間培ってきた仕上げのテクニックをお教え下さい。
かしこまりました。
ここに先ほど作ったルーをお入れします。
かけ汁を先ほどお作りしたのを少しずつ入れて溶かしていきます。
一気には加えないんですね。
はい。
溶けないとあとでダマになって食べた時にかたまりが出てくるとしょっぱいですね。
おいしさもなくなりますからやっぱり丁寧に優しく溶いてあげる。
それが一番おいしさの秘密です。
秘訣っていいますか。
だんだん沸騰してきましたね。
そこに牛乳を少しずつ入れていきます。
これ一気に入れないんですね。
はい。
私はこういうの入れる時には優しく混ぜて「おいしくなれおいしくなれ」って言っています。
おいしくなれおいしくなれ。
はい。
ほんときれいですね。
はい。
黄金色のおいしそうなスープです。
貞一さんどうしました?今からうどんですか?ちょっと待ってね。
うどんをゆでる前に冷めにくいよう丼を温めます。
こまやかな心配りですね。
カレースープが出来上がるタイミングを見計らいゆで上げたうどんの湯を切って丼へ
かけます。
いよいよ最終関門盛りつけ。
スープがとばないよう優しくそそぎます。
見た目だってもちろん大切ですよね。
さやいんげんで彩りをプラスすれば…
はい完成です。
おいしそう!
カレールーかけ汁牛乳が三位一体となった戸川親子のカレーうどん。
うどんにからまるポタージュのような濃厚なスープ。
親子のコンビネーションが生んだまさにカレーうどんの進化形です
今度は皆さんエプロンつけて食べる気満々!谷原さんが一人で仕上げに挑戦します
まずはルーを入れさせて頂きますね。
ここからおいしくな〜れおいしくな〜れ。
きれいに溶けたんじゃないですかこれだいぶいい感じに。
とろみが出るまでかき混ぜてて下さい。
はい分かりました。
大変だね。
もうそろそろ牛乳入れてもいいでしょうか?ボコボコいってきましたか?もうちょっとですかね。
ちょっとボコボコ…もうちょっとボコボコですかね。
ちょっとボコボコいってきてますけどもね。
ちょっとじゃ駄目よ。
ちょっとじゃ駄目なんですね。
白い膜張ってきました。
ほらボコボコきましたよ。
牛乳も一気じゃないですよ。
ちょっとずつですからね。
またこれがボコボコいったらまた足しますね。
あ〜いいですね。
また牛乳を入れてね。
フフフフフ!
カレースープを作りながら手際よくうどんをゆでる谷原さん。
う〜んなかなか様になってます
早くもお墨付きを頂きました。
さあ一気にラストスパートです
出来上がりました。
完成です!ありがとうございます。
いただきます。
(3人)いただきます。
どうぞお召し上がり下さい。
うん。
おいしい!ほんとですか?とってもおいしいです。
ありがとうございます。
おいしい。
いや〜おいしかったです。
谷原さんのカレーうどん最高でした。
ありがとうございます。
一生懸命作ったものが喜ばれるってうれしいですよね。
「おいしい」という声に応えようという気持ちがカレーうどんを進化させてきたんでしょうね
ごちそうさまでした。
失礼します。
家族のあったかカレーうどんでしたね。
谷原さん心も体もぽっかぽか。
今年の冬はカレーうどんで家族みんなぽっかぽかでしょうね
2015/11/26(木) 21:00〜21:25
NHKEテレ1大阪
きょうの料理 谷原章介のザ・男の食彩「熱くスパイシーに!カレーうどん進化論」[字]

谷原章介さんが、一度食べたらやめられない味を追求するシリーズ。今回は寒さが増すこの時季にぴったりの「カレーうどん」。東京・巣鴨の専門店を訪ね、その味に迫る。

詳細情報
番組内容
「カレーうどん」は、日本に洋食が広がり始めた100年ほど前、洋食ブームに対抗し、そば店が生み出したものだと言われている。以来、そば店の定番メニューとして確固たる地位を築き、今ではカレーうどん専門店も続々登場。スープ、麺、具などに独自の工夫を凝らした、様々なタイプのカレーうどんがしのぎを削っている。今回は、そんな工夫を凝らしたカレーうどんの草分け的存在とも言われる店を谷原さんが訪ね、その味に迫る。
出演者
【講師】カレーうどん専門店店主…戸川貞一,【司会】谷原章介,【語り】江原正士

ジャンル :
情報/ワイドショー – グルメ・料理
趣味/教育 – その他

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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