カンブリア宮殿【“こだわり”で客を魅了するスーパー『成城石井』人気の秘密】 2015.11.26


東京杉並の商店街
スーパー激戦区のここに熱烈ファンでごった返す
こちらは常連さん。
なぜこの店へ?
お〜どれです?
白カビをつけて熟成させ肉の旨みを出しているという。
確かにこんなの売っているのを見たことがない。
奥さん続いてワイン売り場へ。
お好みは?
えっ南アフリカ!?
これまた珍しい
わざわざ足を運ばせる店の正体はそう…
こだわりの食品スーパー。
最大の特徴は品揃え。
取り扱うワインはなんと…
商社などを通さず自社で直輸入するためこの値段。
店頭にはこんなものも
これは?こちらすっぽんスープですね。
とても珍しい商品なんですけれども
10日に1本しか売れない計算
熱烈ファンを生む商品はここにも
実は成城石井総菜にも力を入れている。
一番の売れ筋はポテトサラダ。
裏には…
総菜はすべて自社で作っているのだ
一番人気のポテトサラダは…びっくり!じゃがいもの皮を一つひとつ手でむいて作っていた。
なぜ?
保存料などを原則使わずに作るのが成城石井のルール
素材のおいしさを引き出した総菜がファンの心をつかんでいるのだ
更にその作り手には
名店の元パティシエが開発し毎日5,000本を手作りしているのは
中にはレーズンやアーモンドがゴロゴロ
この二本柱で最強の品揃えを生み出しているのだ
夜店には仕事帰りふうの男性が
結構買いましたね
毎日のように奥さんに買い物を頼まれるというこの男性。
実は…
原もかつては商品を買い付けるバイヤーだった
原が自慢するチーズはイタリアの地方メーカーが製造
濃厚な旨みを生み出している
壮観ですね
そして厳しい品質検査に合格したものだけに焼き印が押される
これをじきじきに口説き落とし本格的に日本に持ち込んだのが原だ
今では成城石井のスター商品となった
そして今原の命を受けたバイヤーが新たなスターを発掘すべく海を渡った
成城石井のバイヤーが新たな商品を探しにやってきた。
バイヤー歴15年の飯坂
まずは現地ではやっている食品の市場調査。
同僚とともに地元のレストランへ
さすがイタリア人!ワインで盛り上がっていた
そのワインをよく見ると泡?赤ワインなのに泡立っている
飯坂も泡立つ赤ワインを飲んでみた
実はこのワインこそ今回のお目当て
日本ではまだまだなじみがない。
種類によって甘口辛口があるという
飯坂の狙いは?
ここはミラノから車で3時間の…
あの発泡赤ワインランブルスコの名産地でもある
飯坂たちがやってきた。
ここで何軒かのメーカーを回る
普通のワインと違うのは…
早速品質をチェック
同行したのは寺口。
ワイン醸造技術管理士というスーパー業界で唯一の肩書を持つ男
続いて創業87年という地元でも人気の老舗メーカーへ
ここでも試飲。
どうでしょう?
お目当ての甘口。
しかも質も文句なし
すぐさま交渉に入った
まずは会社の自己紹介から。
しかしピンときていない様子。
海外ではまだまだ成城石井の名は知られていないのだ
すると飯坂が何やら取り出した
見せたのは成城石井のチーズ売り場の写真だ
いきなり相手が身を乗り出した。
食い入るように売り場の写真を見ている
商談の第一段階はクリア。
これで本格的な交渉が始められる
成城石井の本社は成城…ではなく横浜にある
帰国した飯坂は今回の成果を原に報告
元バイヤーの原も太鼓判を押した
いつもバイヤーには言いますけど
成城石井の
彼らには毎日必ずやることがある
バイヤーたちは一斉にパソコンをチェックし始めた。
見ていたのは…
その日にコールセンターに届いたお客の要望が5時にまとめて送られてくるのだ。
何なに?
こっちは…
どのお客も手ごわい感じだぞ。
海産物担当の渡邉が目を留めたのは…
今店に置いてあるものより旨みが強い商品のリクエストだ
本当にすぐ動いた渡邉。
向かった先は
島に着くなり渡邉が向かったのは地元の漁港。
ちりめんじゃこの原料となるシラスがちょうど水揚げされていた
このハリと透明感が極上の証し。
渡邉の仕事はここからが本番。
港のすぐそばにある加工工場へ向かった。
素材だけでなくいい商品に加工してくれるパートナーを探すのもバイヤーの役割だ
知り合いのつてをたどって見つけたこの工場は昔ながらの天日干しで作っている。
手間とコストはかかるがまさに上乾ちりめんにはもってこい。
更に決め手となったのが
こちらはあまりそういった意味では
出来上がった上乾ちりめんの味わいは?
商品化を即決定。
動きは早い。
数週間後には店頭へ
ひと味違うちりめんじゃこが並んだ
寄せられたお客の声をすぐ商品に。
これも成城石井流だ
この調達力で132店舗の売り上げは…
今夜は
成城石井その秘密を大公開
はいスタジオには成城石井のチーズを持ってきていただきました。
すごい品揃えなんですがこれで全体のどれくらいになるんですかね?だいたい店では200種類以上なんですけども今日持ってきてるのは140種類から150種類くらいになりますね。
全部ではないですね。
200以上あるって…。
それはフランスやイタリアからスイスもありますし成城石井ならではの品揃えの豊富さってことなんですかね。
そうですね。
ただね僕思うんですけどこんだけこういう種類があるショップって逆にヨーロッパとかにはないですよね。
そうですね。
だからイタリアの食品マーケット行くと基本的にイタリアのチーズしかないんですよ。
そうなんですね。
今日は原さんがバイヤーご出身ということでその時代3年がかりで口説きイタリアから仕入れたチーズをいただけるということで。
実は普通のミルクではなくて…。
ぜひ今日はですねそのこだわりのフェラリーニのパルミジャーノレジャーノ召し上がってください。
この白く出てるのがアミノ酸の結晶なんかがこういったところに出てきてますので。
おいしい。
そのチーズの甘味っていうのが。
でもこれだけあるとどうですか?年間にしてさほど売れない商品っていうのも出てくるんですか?ありますね。
例えばヤギのチーズであったりとか羊のチーズであったりとか。
ちょっとクセのある…。
原さんお店にはチーズが210種類そしてワインは700種類豊富にありますけどもそこまで種類必要ですか?っていう素朴な疑問があるんですけど。
だから結局この商品を置けばたくさん売れて儲かるっていうよりは品揃えを多くしてお客さんにまず来ていただくっていうような考え方理解でいいんですかね?そうですねやはり近所では買えないから成城石井に来ていただくんで。
そういうお客様っていうのはブランディングですよね。
そうなんですね。
でもやっぱりバイヤー育てるの大変じゃないですか?独特の直感力と情報収集力と自分の判断力と。
うちのバイヤーの場合ですねあとねしょっちゅう行ってるんで店長さんとか店員さんとかとだいたい顔見知りなんだけど…。
実は村上龍成城石井に頻繁に通う常連さん
自分が当たり前に買い物して食べてたものが実はこれだけ手がかかってるのかっていうのを…。
ポテトサラダよく食べるんですねやっぱり。
そうするとなんだ蒸したじゃがいもを手でむいてたのかとか思って。
そういうのはびっくりしました。
そうですね今でもやはりおいしさにこだわるっていうことになりますと行ったら必ず買うっていうもの…あと餃子。
村上龍お気に入りの一つがこの
モチモチの皮がおいしいのだと言うが…
聞けば今のモチモチ感を出すまでに粉の配合から練り方など実に6年をかけた苦心作だった
水餃子って皮の微妙な厚みと質感が大事だと思うんですよ。
何年もかけてですね皮の厚さ調整をしていきながら…。
水餃子で。
そんなご苦労があの人気のお総菜には一つひとつ隠されているんですね。
ものすごく単純でかつわりかし生々しいまた質問なんですけど珍しい食材を何年もかけて口説いて仕入れたりそれでそんなにばか高い値付けもしてない感じであると。
そういったときになんで利益が出るんですかね?これはほんとに難しいんですけども…。
中長期的なことを見据えながらそれをやり続けるってことですね。
その真ん前にあるのが成城石井の1号店
2代目が店を大きくし
そしてここから成城石井は現在の…
原が入社したのは25年前のこと
入社のきっかけは…
世界中を飛びまわりチーズやオリーブなど数々の看板商品を発掘してきた
しかし…
その大失敗とは

(川のせせらぎ鳥のさえずり)
(女性)≪自然のおいしさを
(魚を焼く音)何倍にも引き出す≫≪研ぎ澄まされた技術と主人の想いがお皿の上に生きていました≫≪「ひとのときを、想う。
JT」≫
こだわりぬいた商品でお客を呼ぶ成城石井
100坪以上ある大型店舗をいくつもつくっていた。
そんな原には転機となった仕事が
それは恵比寿の駅ビルの中への出店だ。
成城石井としては初めてとなる駅ナカ店。
広さはコンビニと同じくらいの
今までと比べれば半分以下だ
開店にあたって原は1リットルの牛乳や10個入りの卵など
ところが
原の品揃えは見事にはずれ。
しかしその代わりに職場や自宅に手軽に持ち帰って食べられる総菜や菓子などが飛ぶように売れた
それから18年店舗づくりはどのような進歩を遂げたのか。
ここは下町のターミナル駅錦糸町の駅ナカ店
広さはコンビニよりも狭い40坪
夕方店には会社帰りの
今日は何を買ったんですか?
オリーブと缶ビール
棚には家飲みでちょっと豪華な気分になれる酒のつまみが豊富に揃っている
他にも買って帰ってすぐに食べられるお菓子がこんなに並んでいる
一方こちらはファッションビルが並ぶおしゃれな街
ここにも成城石井がある
さぞかしおしゃれな食べ物が並んでいるのかと思ったら入り口でお出迎えは果物や野菜などの生鮮食品。
更に店の奥は
南青山で肉。
実はこの街大通りを一歩入ると昔ながらの団地
そして一軒家が並ぶ住宅街になっている。
しかし土地柄からかスーパーはほとんどない。
そこで成城石井は地元で暮らす人たちを狙って
立地に合わせて置く商品を柔軟に変えていく。
こんな戦略で今や店舗は恵比寿に出店したときの13倍にまで増えている
そして今年10月には驚きの店も。
豊橋駅の改札の中にオープンさせたのはこれまでで最小の店舗
すれ違うのもやっとだ
この店のポイントは新幹線乗り場のすぐ隣にあること。
そこで用意したのは
車内で一杯やるのにちょうどいい飲みきりサイズのシャンパンも
こちらでは出張サラリーマンが品定め
そう駅弁がわりのお弁当も強化
このミニ店舗も絶好調!目標を超える売り上げを達成している
場所も広さもお構いなし。
変幻自在の店づくりで繁盛店を次々つくり上げていく
最小は10坪店ということで…。
逆にいちばん大きい店舗はどれくらいの広さなんですか?今のをこう拝見していると単に大きな店舗をそのままコンパクトにしただけっていうことじゃないんですね。
先ほどの恵比寿の経験などもありますけども…。
あの…大規模店とああいった小型店っていうものに関して坪当たりの売り上げっていうのは変わるもんですか?えっと今回の豊橋のお店はまだ検証途中ではありますけどもカバーできてる…。
なんかそういう感じしましたね。
店舗の拡大というのは今年にどれくらいのペースでってお考えなんですか?だいたい今までもこれからもやはり10店舗から15店舗の出店になっていくと思いますね。
っていうのは簡単に500とか1,000とかっていうわけにいかないですもんね。
はいそこは
店舗の分布図を見ると東京名古屋大阪の大都市圏に集中
北海道は今のところ1店舗もない空白区
その北海道の東部に位置する中標津
丹頂が舞う自然豊かな里だ
皆さん日々の買い物はほとんど地元のスーパーだという
この町で聞いてみた
店舗はないはずなのに声をかけた人のほとんどが成城石井を知っていた
なぜなんだろう?その答えはここにあるという
地元の大きなスーパーだ
中へ入ってみると…
お!成城石井!店舗ではなく特設コーナーになっていた
そこには東京の成城石井の店舗でも見かけた商品が。
それが地方のスーパーに。
どういうことなのか?
ここは
毎日ここから全店舗に商品が発送されている
一角にはダンボールが山積みになっている場所も
その行き先は
そう成城石井は他の店に商品を提供する卸しという顔も持っているのだ
中標津のスーパーが成城石井の商品を扱うようになったのは去年の4月から。
売り上げは絶好調だという
いろんな顔を持ち始めた成城石井
ここでは?
肉!肉!肉!
(子ども達の歓声)
(歓声)
スーパー以外の顔も持つ成城石井。
東京麻布十番店の2階にそんな現場の一つがある
(一同)乾杯!
ここは2年前にオープンした成城石井の味を気軽に味わってほしいと外食に参入したのだ
売りは成城石井のバイヤーが調達してくるこだわり食材を活かした料理。
イタリアから直輸入した生ハムはこのてんこ盛りで1,800円だ
やばい!
お肉はこのボリュームで3,000円ほど
見て食べて感激!
ワインも直輸入品。
スーパーと一緒に仕入れるためどれもリーズナブルな値段
ワインにうるさいお父さんも…
コスパがいいと店は連日大盛況。
店舗も横浜など3つに拡大した
更にスーパーとの相乗効果を狙った仕掛けも
1階のスーパーで今販売に力を入れているのがキヌアという食材
今注目のスーパーフードの一つだ
そこでワインバーではメニューにキヌアを使った料理を加えたのだ
キヌアはこのサラダに。
野菜との相性がよく食感もいいためぴったり!食べてもらえればキヌアもより広く知ってもらえるというわけだ
注文したお客は…
外食とスーパーのおいしいコラボが更なる熱烈ファンを生む!
うまい!ワインバー大盛況でしたがなぜ飲食に参入しようと思われたんでしょうか?私買い付けによく行ってましたんで…。
確かにああやってみるとね今までなかったのが不思議な感じですもんね。
そうですよね。
やっぱりそこのこだわりとしてチーズに関してはそしたら今度下に戻って家でホームパーティーなどにワインとチーズはこういう組み合わせで出てきておいしかった…。
じゃあほとんど…業態としてはライバルはいないですね?競合はないかもしれないですね。
よく原さんがインタビューとかでおっしゃってるような自分たちのところは高級スーパーっていうふうに呼ばれたくないんだ…。
このあとも成城石井のこだわりはまだまだ終わらない
進化していくためにですねこれから成城石井にとって何がいちばん大事になると思われますか?
収録を終えて村上龍はこんなことを考えた
2015/11/26(木) 22:00〜22:54
テレビ大阪1
カンブリア宮殿【“こだわり”で客を魅了するスーパー『成城石井』人気の秘密】[字]

バイヤーが国内外から選りすぐったこだわりの商品が人気の個性派スーパー「成城石井」。売れ筋を追わず、客の声を重視する品揃えで客を魅了し続ける、その全貌に迫る!

詳細情報
番組内容
首都圏を中心に132店舗を展開する、スーパーマーケット「成城石井」。人気の秘密は「ここにしかない、こだわりの商品」があること。例えば輸入物のワインは全700種類、チーズだけでも210種類。総菜も自社で作るこだわりぶりだ。扱う商品数は1万2千種類。腕利きバイヤーたちが国内外から見つけてくる独自の品揃えが、客を捉えて離さない。
番組内容続き
そんな個性派スーパーを率いるのが、原昭彦社長48歳。「売れ筋は追わない。データには出てこない客の生の声が最も大事だ」と語る原。徹底したこだわり商品で客を魅了する注目のスーパー成城石井、その全貌に迫る。
出演者
【ゲスト】株式会社 成城石井 代表取締役社長 原昭彦
【メインインタビュアー】村上龍
【サブインタビュアー】小池栄子
関連情報
【ホームページ】
http://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/
【公式Facebook】
http://www.facebook.com/cambrian.palace
【公式Twitter】
https://twitter.com/cambrian_palace

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