おはようございます。
週刊ニュース深読みです。
今週、まずお伝えするのは。
こちらです。
2審の判決に、驚きが広がりました。
17年間の逃亡の末に逮捕され、オウム真理教による事件で、殺人未遂のほう助の罪に問われていた、オウム真理教の菊地直子元信者。
きのう、2審の東京高等裁判所で、無罪を言い渡され、釈放されました。
18歳でオウム真理教に入った菊地直子元信者。
3年前、17年の逃亡生活の末に、逮捕されました。
罪に問われたのは、東京都庁の郵便物爆破事件。
爆薬の原料の薬品を教団の元幹部らの下に運んだとして、殺人未遂のほう助の罪でした。
1審の東京地方裁判所は、懲役5年を言い渡しましたが、きのうの2審で、東京高等裁判所は、1審の判決を取り消して、無罪を言い渡し、菊地元信者は釈放されました。
菊地直子元信者が、東京拘置所を出ました。
事件が起きたのは、今から20年前。
直接的な証拠はなく、関係者の記憶が薄れる中で、1審は教団元幹部の証言や、当時の状況を手がかりに、本人は薬品が事件に使われると認識して運んでいたと判断しましたが、2審は逆に、十分な根拠がないと結論づけました。
菊地元信者は昨夜、弁護士を通じてコメントを出しました。
検察は上告するかどうか、検討すると見られ、今後の対応が焦点になります。
次です。
今週は冬が始まったと感じた方、多かったんじゃないでしょうか。
こちら、札幌市では、積雪が11月としては一時、62年ぶりに40センチを超えました。
62年ぶりに。
そして各地で気温も下がりました。
一方、発達した低気圧の影響で、北日本や北陸では、けさにかけて雪や風が強い荒れた天気となりました。
北日本では強風や高波などに十分注意が必要です。
このまま一気に寒い冬になるって思ったほうがいいですか?
という、単純な話ではなさそうなんです。
この冬はどうなるのか、取材してきました。
一気に冷え込んだ日本列島。
この冷え込みを心待ちにしていたのが、こちら。
スキー場なんです。
おはようございます。
おはようございます。
きょうはよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
ずっと待っていたというのも、数日前までここは。
あらららら、これじゃ、スキーできませんね。
そうなんです。
全く雪がありませんでした。
雪が降らないことに加えまして、気温が高かったため、人工降雪機を使って雪を降らせることもできず、オープンを延期せざるをえませんでした。
おとといになって雪が積もり、気温も氷点下に。
人工降雪機を使い、ゲレンデを急ピッチで整備していました。
きのう、オープンを心待ちにする人たちに、やっと報告が出来ました。
11月29日日曜日朝8時半より営業を開始いたします。
決まりましたね、オープン日。
しかし今後には不安も。
これは11月のスキー場の天気や気温を書いた記録です。
ことしは晴れが続き、気温も高い日が多いといいます。
この先、暖冬だと、また営業に影響が出るのではないか。
油断できない冬になりそうです。
と、スキー場の担当者の方が気にかける今後の天気ですが、気象庁は今週、来月からの3か月予報を発表しました。
それによりますと、気温は北日本ではほぼ平年並みですが、東日本と西日本、それに沖縄・奄美では、平年より高い暖冬となる見込みです。
また雪の量は、北日本ではほぼ平年並み、西日本の日本海側では、平年並みか少なく、東日本の日本海側では少ないと予想されています。
その要因の一つとして、気象庁が挙げたのが。
エルニーニョ現象は、南米・ペルー沖の東太平洋の赤道付近の海域で、海面水温が平年より高くなる現象です。
これによって雨の降る場所が変わります。
おー!
大雨が降って、一面、花が咲き乱れました。
アメリカでは、深刻な干ばつが続き、山火事が相次ぐなど、さまざまな気象災害が起きています。
ことしのエルニーニョ現象の特徴を専門家に聞きました。
ペルー沖の海域では、去年夏から海面水温が平年より高くなり、先月は平年との差が2.7度に広がり、過去3番目の差となっています。
このエルニーニョ現象を海外メディアは。
エルニーニョはエルニーニョでも、ゴジラエルニーニョ?
じゃあ、どうしてここまでエルニーニョ現象が続いているのか。
エルニーニョ現象がもたらす影響。
日本でも警戒が必要だといいます。
さて、同時テロ事件が起こったパリでは27日、政府主催の追悼式典が開かれ、遺族など1000人以上が集まり、犠牲者となった130人を悼みました。
事件から2週間。
過激派組織IS・イスラミックステートの壊滅に向けて、各国が連携を強化しようとしていたやさきに、ロシアの爆撃機がトルコ軍に撃墜されるという事態が起きました。
過激派組織IS・イスラミックステートの壊滅に向けて、シリアで大規模な空爆を続けるロシア。
9月末から始まった空爆は、これまでに4000回以上に上ります。
そのロシアの爆撃機が。
24日、シリアと隣国トルコの国境付近で、領空を侵犯したとして、トルコ軍に撃墜されました。
爆撃機の乗員2人は、パラシュートで脱出しましたが、このうち1人は、地上から銃撃を受けて死亡したということです。
さらに、救出に向かったヘリコプターも攻撃を受け、兵士1人が死亡したということです。
プーチン大統領は、ロシア機は領空侵犯はしていないと強調し、トルコを強く非難。
一方、撃墜したトルコ。
エルドアン大統領は。
ロシアの爆撃機が、たび重なる警告を無視して、領空侵犯を続けたためだとして、撃墜は正当な判断だったと強調しました。
両国は、ロシア機の飛行経路をそれぞれ公開。
こちらはトルコ軍が公開したレーダーの画像です。
青い線が国境です。
赤い色のラインが、ロシア機とされる機体。
トルコの領空に侵入したとしています。
一方、こちらはロシア軍が公開した地図。
赤いラインがロシア機を示しています。
トルコの領空には侵入していないとしています。
領空の侵犯を巡って、真っ向から対立するトルコとロシア。
両国の対立は日に日に深まっています。
今回の撃墜なんですが、シリアを取り巻く国際社会の構図を見るとより分かりやすくなります。
こちらにまとめました。
中東のシリアの地図ですけれども、その国内では、内戦が続いていました。
まず、色分けされてますが、ピンク色で示しているのが、アサド政権、そして黄色で示されているのが、反政府勢力。
そして隣、紫色が内戦が激しさを増す中、勢力を拡大してきたISです。
この3者の関係というのは、これまでも番組でお伝えしてきましたが、いわば三つどもえの状態となっています。
で、事態打開のために動いたのがこちら、アメリカが主導する有志連合です。
有志連合はこれまでISへの空爆を続けてきました。
一方のロシアが今いますけれども、ロシアもことし9月以降、同じように、ISへの空爆を開始しました。
ただ、このロシア、反政府勢力にも空爆を行ったんです。
なぜならば、ロシアは、アサド政権を支援しているからなんです。
ところがですよ、アメリカは、アメリカですが、反米的な姿勢を取り続けるこのアサド政権の打倒を目指しています。
ですから、反政府勢力を支援しています。
またトルコも同じように、反政府勢力を支援しています。
じゃあ、トルコは、ロシアが反政府勢力を攻撃するのをやめさせるために、ロシア機と分かってて、わざと撃墜した?
そのあたりのことを、ロシアを長年取材している国際部の安間デスクに聞いていきます。
よろしくお願いします。
そういうことなんですか?
トルコ側はですね、この撃墜されたロシア機、これがロシア機と分からなかったというふうに言っています。
これに対して、プーチン大統領はですね、そんなことありえないと。
ちゃんと識別が出ていたはずだということで、真っ向から主張が対立しているんですね。
それでプーチン大統領としては、トルコの首脳から謝罪のことばもないばかりか、プーチン大統領のことばからすれば、この訳の分からない言い訳と、非常に強いことばで非難しているという状況です。
これですね。
そして、今回、テロとの戦いでパートナーと見ていた国による完全な裏切り行為と。
同盟国から撃墜されたことに怒っていると。
で、さらにもっとさかのぼってですね、プーチン大統領はトルコ国内に、ISから石油が密輸されていること、これがISへの資金調達、そして、武器購入につながっていると、そういう疑惑があるとして、不信感を強めていたんです。
だからといって、ロシアは、トルコも加盟しているNATO・北大西洋条約機構と衝突は望んでいません。
IS打倒のためには、欧米とも連携していきたいという姿勢は維持しております。
連携がね。
今週はIS壊滅に向けて、国際社会の包囲網を強化しようという外交努力も続けられました。
その中心となったのが、フランスです。
フランスのオランド大統領は、23日、イギリスのキャメロン首相との会談から始まり、アメリカ、ドイツ、イタリアと、相次いで会談。
IS壊滅に向けて、連携を強化することで一致しました。
こうした中、懸念材料となっているのが、トルコ軍によるロシア機の撃墜です。
アメリカのオバマ大統領は、トルコのエルドアン大統領と電話で会談。
オバマ大統領としては、トルコ側に自制を促す思惑もあったと見られます。
オランド大統領は26日、ロシアのプーチン大統領との会談に臨みました。
会談では、ISへの空爆にあたって、軍どうしで情報を交換して、軍事行動を調整することや、ISと戦う反政府勢力を、空爆の対象としないことで合意。
ロシア側から一定の譲歩を引き出しました。
ただ、シリアのアサド大統領の退陣を求めるフランスなど欧米側と、アサド大統領を擁護するロシア側の隔たりは埋まりませんでした。
安間さん、フランスとロシアは連携を強化することで一致しましたが、ですけれども、このシリアを巡る各国の思惑というのは、違うんですね。
そうですね。
思惑が違うんですね。
まずロシアは、シリアのアサド政権を支援するために空爆をしている。
そしてシリアのアサド政権が、全土を掌握することを最終的に支援するということなんですね。
全土を掌握。
それから、アメリカはフランス、トルコなどは、反政府勢力を支援しています。
まずアサド政権が退陣すべきだというのが先なんですね。
その上で、アサド政権と反政府勢力が話し合いをして、それで移行政府を作って、新たな政権を作るべきだと、そういうふうに考えていまして、IS打倒ということでは一致しているんですけれども、アサド大統領の処遇については、立場が違って、いわば同床異夢といっていいと思います。
なんとかこの事態は打開して、なんとかこう、みんなで心を一つにしなければいけないですよね。
空爆続けていると、ロシアも欧米も、空爆をしているんですけれども、ISを狙った空爆と言っていますが、これまでの戦争を見ても、正確な空爆っていうのはありえなくてですね、必ず民間人が巻き込まれて犠牲になります。
本当に悲しいことなんですけど、それが現実です。
これまでにシリアから、国外に400万人、それから国内でも700万人の避難民がいるというふうにいわれています。
戦闘が今後、激しくなれば、そうした難民もまた増えていくことが、おそれがあります。
今回の撃墜事件によって、ロシア、それから欧米の亀裂、欧米とトルコの亀裂が深まれば、それこそISの思うつぼになります。
来週、今月30日から、パリで地球温暖化対策を話し合う国連の会議が開かれまして、そこで各国首脳が参加することになっています。
そこでも個別の首脳会談で、シリア問題に触れることになりそうです。
トルコのエルドアン大統領はこの会議の場で、プーチン大統領に会談を申し入れていると伝えられていますが、ロシア側はこれに応じるかどうかというのは、まだ明らかになっていません。
IS打倒で、各国、結束を強めるだけでなく、関係国はすでに、アサド政権と反政府勢力の対話、それから停戦と、移行政府の発足と、それから1年半後の選挙で合意していますので、そうした目標に向けて、各国が今こそ真剣に取り組んでいく必要があると思います。
今月末のCOPの会場が注目なんですね。
ここまで国際部の安間デスクでした。
続いては。
こちらです。
長野市で開かれているフィギュアスケートのNHK杯。
ソチオリンピック金メダルの羽生結弦選手。
休養から2シーズンぶりに復帰した浅田真央選手。
そして。
若きエース、宮原知子選手。
注目の選手が顔をそろえました。
これ、どういう大会かというのをこちらにまとめました。
さまざま書いてありますが、これは国際大会、グランプリシリーズの一つです。
ご覧の6か国で行われていまして、日本でのNHK杯というのは、最終戦。
この6か国で行われた結果、成績上位6位までが、来月スペインで開催される、グランプリファイナルに出場するということになっています。
冒頭紹介した3人のこちらの日本人選手たち。
それぞれの思いを抱えて大会に臨んでいます。
こちらがきのうのショートプログラム上位の。
羽生結弦選手ですよね。
ショートプログラムで自身初の4回転ジャンプを2回跳ぶ、新たな演技構成で臨むことにしたんです。
指導するブライアン・オーサーコーチは、もう少し保守的な演技構成にするつもりだったといいます。
しかし、羽生みずからが、コーチに挑戦を申し出ました。
その理由とは。
そして迎えた、きのう。
最初の4回転。
続いては4回転と3回転の連続ジャンプ。
完璧に決めました。
高難度のプログラムをこなした羽生。
自身が持つ世界最高を5点近くも更新。
驚異の得点でトップに立ちました。
1年の休養から復帰した浅田真央。
トリプルアクセルで転倒。
さらに3回転ジャンプが1回転に。
4位と出遅れました。
そして若きエース、17歳、宮原知子です。
今シーズンは、課題だった表現力のアップを目指し、宝塚歌劇団出身の講師に指導を受けてきました。
そう、目の位置がこうやって上にいっちゃうと、誰に思いを寄せてるか分からなくなっちゃうから…。
目指すのは大人の演技です。
宮原のショートプログラム。
冒頭の連続ジャンプを成功させ、勢いに乗ります。
磨いてきた表現力。
上半身を大きく使い、伸びやかな演技。
結果は自己ベスト。
トップできょう、フリーに臨みます。
ファイナル進出がかかるきょうのフリー。
取材を続けてきた記者は、ここに注目しています。
羽生選手はフリーでも4回転ジャンプを3回取り入れるという、難しい演技構成に挑戦します。
練習を見ていても、ジャンプは好調です。
今シーズン取り入れた和風の曲に乗せた表現力と合わせて、どこまで得点を伸ばせるのか。
合計得点で前人未到の300点超えに期待がかかります。
一方、浅田選手は、トリプルアクセルを決めると、気持ちが乗ってくると話しています。
この得意技を決められれば勢いに乗り、高い表現力も加わって、巻き返す可能性は十分あります。
宮原選手は、安定したジャンプや多彩なスピンといった持ち前の高い技術を、フリーでもミスなく発揮すれば、初優勝がぐっと近づきます。
こちらが、きのうのショートプログラム上位と、日本人選手の結果です。
男子は羽生選手のほかに、無良崇人選手が3位に入りました。
NHKではきょうも中継でお伝えします。
それでは気象情報、南さんとお伝えしていきます。
続いて、深読みのコーナー。
同僚や部下からこう言われたらどうしますか?
もちろん妊娠は、おめでたいもの。
でも一方では、こんな声も…。
その、困ったなあという気持ちが日本の職場を揺るがしています。
それが、マタハラ。
妊娠・出産・育児を理由にした解雇や、職場での嫌がらせを指すことばです。
今週水曜日には、NPOがマタハラの深刻な被害の実態を公表。
妊娠をした女性管理職を降格させた企業側に対し賠償を命じる判決も言い渡されました。
女性のための無料ホットラインです。
各地の労働局や弁護士会などにはマタハラの相談が急増しています。
こうした事態に国は初めてマタハラの調査を行い今月、結果を公表しました。
出産や育児を経験した働く女性の2割以上がマタハラの被害に。
その相手は上司だけでなく同僚や部下、さらには同じ女性にまで広がっていることが明らかになったのです。
日本の職場が直面する難しい問題マタハラ。
きょうは遠慮なし、タブーなしホントのところしゃべっちゃいましょう。
きょうはスタジオも女性ばっかりです。
もうこれだけの女性の密度って、あれですよね、女性用化粧室ぐらいですよね。
そんな中で、増田さん、よろしくお願いします。
これ、深読みハラスメント、フカハラ、怖いです、きょう僕。
考え方古いほうなんで、ほんま怖いですよ。
ですよね、ですから、番組をご覧の男性の皆さん、メール、ツイートでぜひご参加ください。
マタハラ、まさか、また腹がでかくなったねって略じゃないですよ。
そんなこと思ってる人、もういないと思いますが、これ驚きませんでした?妊娠中の人だけじゃなくて、育児をしている人に対するものも含まれる。
相手が嫌だと思えば、嫌がらせになる。
っていうことは、きのう言ってしまったあれも?あれも?と、心配になったのは私だけでしょうか。
皆さん、まずは徳永アナウンサーが、マタハラとは一体、どういうものなのかご説明申し上げます。
おはようございます。
初めて聞いた方も、聞いたことある方もこれ、考えてほしいんですが、セクハラ、パワハラ、マタハラですから、ハラスメントですから、困った、傷ついたという声が上がっている以上は、重く受け止めるべき問題です。
実際、相談も増えています。
取材やアンケートなどをもとにこの模型を作りました。
どんなケース化、見ていきましょう。
典型的なケース、ご紹介します。
この深読商事、仕事をばりばりこなしている深読菜さん、このたび、妊娠いたしました。
職場の反応はこれです。
おめでとう、よかったね!サポートするよと言っている中で、一人、ここにいました、まだこういう人がいました。
せーの、どん!まだこういうのあるそうです。
これはでも、どうですか?まだ、こういうのマタハラっていうレベルじゃないんですか。
そうですね。
こういう人、取材して結構いらっしゃいます。
最近は結構、出産ぎりぎりまで働かせてくれるところが多くなってきたイメージがあったんですけど。
こういう価値観持とうが、これは、もう、明らかにマタハラ。
それだけじゃ済まない。
マタハラで済むことじゃないんじゃないですか?
そう、その違和感正しくて、これはもう100%アウトです。
その理由は、単純です。
そうですよね。
法律上、アウトです。
なぜならば、こういう読菜さんのような仕事と育児を両立したい人たちのために、国は、法律を作って、サポートしてきたんです。
例えばほら、聞いたことある、この法律。
改正がどんどん行われていく中で、はっきりと書かれています。
妊娠・出産を理由にしてくびだと言ったり、格下げをしたり、お給料を減らすなどの不当なことをするのはアウトですよと、はっきり書いています。
それから最近、当たり前のようになってきた、このことば、育児休業とか、短時間勤務っていうじゃないですか、これも会社の福利厚生のルールではなくて、国が法律でルールとして保障してくれた、これ権利なんです。
ですから、この人は経営者失格です。
アウトです。
でも現にまだいてはるわけですよね?ということはそれが成立してるということは、組合がないとか、組合の力が弱いとか、そういうのがあるわけですか?
実はですね、こういった人たち、かなり行政から厳しく指摘を受けていますが、それでも言うことを聞かない場合、その企業の名前、公表しちゃうぞって、始まっています。
名前が公表されたり、裁判起こされて、巨額の大変な賠償金を払うことになったりもしていますから、もう基本的にはアウトです。
ただですね、これだけだったら、マタハラの構図はシンプルです。
でもそうじゃないから、この問題は根深いというのが取材で見えてまいりました。
実はこの深読おめでとうと言っていたすべての人がいつ加害者になってもおかしくないというシチュエーション。
まずここからいきます。
読菜さん、上司もマタハラ、なっちゃいました。
というのは、このじょうし、実は部下のこと、実は思っている人です。
なんとかしようとは思ってます。
でも初めて部下が妊娠しました。
どうしていいやら分かりません。
おろおろします、不用意なことを言って、セクハラにもなっちゃいけない。
でもあんまり働かせ過ぎて体になんかあっちゃいけない。
こう言ってしまいました。
あなたの体が心配だから、お仕事を減らしておくよ、そのクライアントも私がやろう。
あなたはもう、この人の補助的なことでいいからさって、あっという間に仕事を減らしちゃいました。
でも、これに、傷ついているという声も多いんです。
もっと働きたいと。
ポイントはコミュニケーションです。
これ、やり過ぎると、ここにつながるでしょ。
勝手に仕事を引き剥がすっていうことは、やり過ぎはもちろん人を傷つけることになる。
だから、ちゃんとコミュニケーションを取って、業務量をちゃんと考えましょうっていうことです。
よかれと思ったんだろうに。
それがなりかねないって話です。
でも出産のときやっぱり、しばらく休まれるわけですから、その間に急にどたばたしないために、ある意味、引き継ぎ作業の一貫でも、会社側からしたらあるんかなと思ったりするんですけど、違うんですか?
そこはやっぱり女性とのコミュニケーションですね、わりと日本の人事の場合、人事、上で、トップだけで決めてしまって、はい、君はこういうふうになったよって、命令してしまう形が多いんです。
そうじゃなくて、やっぱりまずは、どうしたい?今どんな状況なの?って聞いてもらいたいですね。
命令じゃなくて、相談の結果、こうなるのはまだ問題ないということですね。
そうですね。
双方向のやっぱりコミュニケーションが必要かなと思います。
増田さんね、上下っていろいろ大変じゃないですか。
ここもあるんですよ。
横のつながり。
ここ見ていきます。
応援をしていたはずの同僚、後輩までもが加害者になりかねないというお話です。
最初は言ってました、読菜さん、私たちサポートするから、困ったときはいつでもその仕事やるから言ってね。
実際、検診も増えます。
で、命をおなかにあるわけですから、体調を崩すことも当然出てきます。
急な仕事も請け負っていきます。
窓の外を見てください。
夜。
請け負う前から長時間労働です。
夜も朝も働きます。
疲れもピークに達します。
分かっているけど、いらいらしてきます。
そんなときに、定時で帰る読菜さんに、1人の後輩が思わず言っちゃいました。
でもこのことばこそが。
傷つけちゃうわけですね。
なんかすごい、そこの2人の信頼関係とかが、仲よかったら、逆にこれが、冗談には聞こえるんでしょうけど、その関係性がまた微妙やったりするんですかね。
このだから、誰しもが、加害者になりかねないっていう難しさ、でも背景もあるっていうのが、見えてきます。
今の職場を取り巻く状況を取材していくと、この難しい問題も見えています。
働く人の今4割が、非正規という状況ですよね。
そうすると、この人ももちろん、最初は協力して、仕事を分担して請け負ってきたんです。
でもこんなことばが出ちゃいます。
読菜さんはいいわよね、正社員で、当たり前のように休んでというねたみのことばが出ちゃう。
でもこれももちろん。
なっちゃうと。
でも、ありがとうのひと言があっても、みたいな気持ちもあるんじゃないですか。
そういう感謝のことばは必ず必要だと思います。
小酒部さんたちのグループが非正規のことについても調べましたけれども、制度は、条件さえ整っていれば、非正規であろうと正社員であろうと、育休や短時間勤務っていうのは取れるんですが、現実、正社員に比べて、妊娠したとき、正規の人は退職する率が比較的高くなっているし、育休の取得も低くなってしまっているという状態が分かってきました。
同じ職場でなんとかと分かっていながら、ねたみが生まれかねない。
同じ職場の中でも、育児休職が取れる、育児休暇が取れるとか、なんでしたっけ、出産に際して、このまままた仕事を続けられるとか、恵まれているように?
見えちゃうっていうことがあるかもしれない。
企業側も、正社員にはまだ制度を利用してあげるけども、非正規にまでその制度を利用してもらいたくないっていうような意向がやっぱり見えますね。
そのへん今、職場の中、すごく複雑になっていて、同じ仕事をしている、一見、同じ女子社員でも、正規だったり、派遣だったり、それから非正規でもいろんな種類があって、その人個人によって全然条件も違うんですね。
なので、そのような不公平間のようなものがすごく生まれてきやすいという土壌があるんですね。
80年代はみんなが正社員だったんです。
みんな短く働いて、結婚で辞める、決まってたんですね、今はそうじゃなくなりましたから。
実は白河さんが複雑って言ったでしょ、もう一個、なんだと思います?
残ってますね。
これがあるんです。
先輩の女性社員。
子育てと仕事を両立してきた先駆者、この人に、よく読菜さんみたいな人は相談に行くんです。
でも、熱くなって、この人思わず言っちゃうんです。
私のころより恵まれてる、甘えるんじゃない!でもこのことばこそが、当然。
となっちゃう。
時代の違いが。
この人たちが、頑張ってきたころって、今ほど法律がなかったころです。
勝ち抜いてきたっていう自負があっても、当然です。
熱い指導がより傷つけることもあるんだってことが、アンケートでも、深読みにもきたんです。
結局、この深読商事、全員が加害者になっちゃいました。
背景はあろうが加害者です。
そんな加害、これが積もり積もって読菜さん、職場に居場所がなくなっていきます。
育児と仕事の両立、読菜さん、できそう?全員が不幸せになっちゃうのを、どうしたらいいかって話なんです。
まずは上司との関係ですけどね、やっぱり管理職のマネジメント能力が不十分だと思うんですね。
配慮っていう、妊娠中の女性とか、育児中の女性に配慮することは、必要なんですけれども、その配慮は、ジャストフィットじゃないといけないんですよ。
小さすぎると女性は仕事が続かなくなってくるんですね、でも大きすぎれば大きいほどいいっていうものでもなくて、大きすぎるというのは、仕事を免除する、大変だろうからって、仕事を取り上げるとか、育児中、大変だろうからって、責任のある仕事を与えない、こういうことになると、仕事は続くかもしれないけどね、そこでキャリアが停滞しちゃうんですよ。
成長できなくなる。
というのがあるので、配慮は大きすぎてもいけない。
小さいのがもちろんいけないって。
ここがね、マネジメントの難しいところです。
さっき言ったコミュニケーションですよね。
本人とのちゃんと話し合いで、じゃあ、このくらいならできるとか、このぐらい減らしたらどう?それで合意してればね、そういうマタハラというかね、ならない。
ちょっと補足すると、2点、補足させてください。
先ほど企業名公表のペナルティーっていうのは確かにあって、平成11年度から、そういうペナルティーあったんですけど、ことしの9月に、ようやく1社のみ公表されているような状況です。
それから巨額の賠償金というのは日本にはちょっと存在しなくて、日本には懲罰的な慰謝料っていうのがないんですね。
なので、女性が頑張って声を上げて、司法の場に行ったとしても、慰謝料はごくごく、慰謝料ってものがなくて、不利益扱いっていうだけの金額しか手に入らないです。
この会社でいくとね、言うたら、その上司の方の頑張りがすごい必要やと思うんですけど、やっぱり社長の権限、この会社の社長の権限があまりにも強すぎると、やっぱり上司も途中で、やっぱり言い過ぎると自分が今度社長から嫌われるとか、立場悪くなるというところで、なんか止まっちゃうところもあるのかなって、思うんですけど。
制度、法律は日本は充実しているんですけれども、それよりも慣例のほうが強いんですよね。
今までこうやってきた。
そうですね。
やっぱりそこには、女は育児や家事がメイン、そして男性は仕事っていうような性的な性別役割分業っていうのがあるんですけれども、一番大事なのは、男の人が一家を養えない時代なんですね。
男の人の仕事も不安定ですし、年収もお父さんの時代ほどは高くないんですね。
だからもう、これからの女子大生には、仕事をしないという選択肢ないよというふうに言っています。
企業にとっても、女性が貴重な戦力、希少じゃなくて、大きな固まりとして貴重な戦力になっていますよね。
だから企業のトップだって、女性のことを考えないわけにはいかないんでしょうに、その女性どうしがいがみ合ってるっていうのは、なんかこう…。
怖いですね。
背景には、全体に同僚も非正規の方も、先輩も、ああいうリアクションするっていう背景はね、職場にゆとりがないっていうことなんです、一口でいうとね。
残業が当たり前、みんな忙しくしている。
そんな中で、妊娠中の方、子育て中の方っていうのは突然休んだり、残業ができません。
短時間勤務します。
そうするとそのしわ寄せが、周りにほっとくといっちゃうんですね。
だから会社はそのしわ寄せをいかさないように、例えば代替要員をちゃんと配置するとか、そもそも今の長時間労働の実態をね、どうやって解決するかっていう、なんか根源的な理由はさっきおっしゃった、伝統的な役割分担意識と、この長時間労働が当たり前っていう日本のね、実態の。
そう思って読むと、全然違ったふうに聞こえてくるんですけど、千葉県40代の女性から。
わたし…。
未婚、子なしの女性社員です。
これですよね。
お互いね、感謝の気持ちは持ちたいけど、ちょっと出ちゃうときもあるんですよね。
今、いいキーワードが出てきたんですけど、逆マタハラっていうことばがあるんですね。
これがマタハラ問題の特徴で、マタハラっていうことばが広まったのがここ1、2年なんですけれども、それと同時に上がってきたのが、逆マタハラっていうことばで、結局、フォローする同僚の怒りの矛先が、本来は会社や経営者に疑問を呈さなければならないんですけれども、妊婦さんに向かってしまうというところが起こっています。
実際に、これ国の調査なんですけれども、企業がほかの周りの人にしわ寄せがいかないように人的サポートをちゃんとしているというところでは、マタハラの起こる率、少なくなっているんですよね。
例えば研修したりとか、相談窓口設けるなんかより、やっぱり人の、ほかの人に業務のしわ寄せが行かないようなサポートの仕方っていうのが一番マタハラを防ぐことにはなっている。
お互いさまっていう、そういう感情を持ちにくくなっているんじゃないかと思うんですよ。
一つは、さっき言ったような仕事の忙しさ、それからもう一つは、先生おっしゃったような、就業形態が多様化してるので、昔は正社員だけだったので、おのずと職場に一体感というのがあったんですが、今いろいろな就業形態の方がいるじゃないですか。
しかもその今の管理職、女性管理職層だと、結婚していないのが4割で、子どもがいないというのが6割なんですね。
だからその管理職層に達している世代だと、仕事と家庭との両立が厳しい、二者択一を迫られてきたと、そういう中でやっぱりゆがんだ形で、しったしてしまうと、甘えるんじゃないわよ!みたいなことにつながってしまうと。
当然根本としてね、お互いさまという心を持っててもね、一方で結婚していない、彼氏がいらっしゃらない方がいて、その人の仕事がこう来たら、それでやっぱり、残業が増えたりすると、出会うきっかけとか、そういうとこ減っていくんじゃないかなっていう考えにもなっていく可能性はありますよね。
そもそも、そういう独身の人とか、子どものいない人とか、男性は無制限に働けるっていう考え方自体が、もうだめなんですね。
やっぱり独身の方にもプライベートがあるし、だから、お互いさまだけではなくて、そういう価値観の転換っていうのもすごく必要になってきますね。
お互いの気遣いが必要なじゃないですかっていう声が、結構たくさん来ています。
妊娠中だからといって、気遣ってもらって、当たり前ではありません。
周りの社員に感謝を伝え、細かい仕事をしましたという方。
職場で2人妊娠しています。
仕事量も半分以下となり、周りの負担がかなり増加しています。
ことばにはしませんが、迷惑と周りは感じてます。
金融機関勤務です。
解決策って、一番マタハラのポイントなんですよね。
このフォローする同僚の方々の働き方を見直してあげることによって、マタハラ解決がすべての労働者の労働環境の見直しにつながっていくっていうポイントなんですね。
なので私は、ぜひフォローする同僚の方々に、評価制度の見直しですとか、あとは産休、育休で1人分の賃金が浮くわけですよね。
その賃金を分配するというような対価の見直し、それから今は、先ほどおっしゃったように、結婚や妊娠を望まない方もたくさん増えているので、そういう方々にも長期の休暇を取れるような制度の導入が必要になってくるのではないかと思っています。
でもちょっと気になることおっしゃいましたでしょ。
産休中の給料の話とか、ちょっとおもしろい話があるんですよ。
これ見ていただくといいかもしれません。
実は私たちも取材をして、これは本気で解決しようとすれば、対処療法とかじゃなくて、働き方そのものを見直すしかないっていうことにやっぱりたどりつきました。
今、小酒部さんがおっしゃった、まさにこのケースを実は取材していたので、こちらご紹介します。
東京・新宿にある、レーザー機器を扱う商社です。
精密機器って今レーザーの技術がとても使われていて、そういうのを輸入したり売ったりする商社です。
営業のお仕事も多いんですが、ここの社長さん、実は悩んでいるんです、どうにかこれしなきゃいけない。
実は営業職ですから、相手の顔がしっかり分かっていないと商売ができないので、1人の社員が1社取り引き先専属でやる。
みんなそれぞれ取り引き先を別に持ってて、相手のことがよく分かんないという状況になっていたんです。
ただ、もちろん営業職にも女性の人が増えてきた。
妊娠・出産もある、突然帰らなきゃいけないときもある、そうすると、もし退職なんてことになると、取り引き先ごと失って、大損失にもなってしまう。
だから持続可能な仕組みにしなきゃいけない、変えました。
もう1人1社ってやめよう。
担当の会社は決めておくけど、こういう妊娠したようなAさんが突然休んでも、それから短時間になってもいいように、フォローになれる、フルタイムで働けるBさんのようなほかを担当している人が、何かあったら、こっちにも応援にいくっていうシステムに。
いやいやいやいや。
しました。
その作戦は、Bさんに仕事のしわ寄せが行って、Bさんに不満がたまる、そしてBさんは、思わず、言ってしまう。
でしょ?
だから思うんですけど。
小酒部さん言ってたでしょ、評価を、この会社、こうしました。
もう、はっきりご褒美あげよう。
それはこれです。
賞金?
これ、お金だけではもちろんなくて、処遇や人事の面でも、フォローをした人には、目に見える形で評価をするシステムを作って、不公平感を少しでも減らしましょうっていうのをやった。
でもそうすると、企業は、今まで出さなくてよかった賞金を余分に出さなきゃいけなくなる。
Aさんさえ妊娠しなければ、このお金は出さずに済んだのにって、今度は社長が思わず言ってはいけないひと言を言ってしまったりする?
Aさんが、たぶん育休とか、休んでるときのお金って、会社が100パー持ち出しているわけじゃないんですよ。
健康保険とか、雇用保険とか、いろいろ積み立てて運用しているお金で、手当をしているので、会社が持ち出しているわけではないんですね。
だからちょっと賞金を積もうが、持ち出す人件費が、急に増えるわけでもなんでもないんです。
そもそも中小企業って、こういう有能な社員に抜けられて、また採用して、一から教育していく損失を考えると、手厚くみんなで支え合うのが、よっぽどいいわけです。
これだと、Aさんに払うはずやった給料の中で、賄ってるっていう感じなんですかね?
仕組みが。
出産と、それから育休の間、産休を取ると、健康保険から賃金の3分の2が本人に支払われるし、それから育児休業の場合は、半年間、67%、それ以降も50%が雇用保険から本人に支払われるので、これ会社側がその賃金を支払っているわけではないんですよね。
だからその、それから先ほどありましたけれども、中小企業の場合は代替の別の方を例えば一時的に補充した場合の助成金なんかも国から出ますので、企業にとってお金的にね、何か負担が重くなるわけではない。
ちなみにこの会社、これもあってかどうか分かりませんが、業績は伸びてるそうです。
でもこれでね、例えばAさんが職場に戻ってきました。
じゃあ、そのおつきあいのある、他社さんが、いや、今までどおり、Bさんのままでお願いします言うて、Aさんのところに仕事が戻ってこない可能性はないんですか?
2人営業態勢にしているところが結構あります。
2人営業体制にしておくと、どっちかが休んでもフォローできますよね。
やっぱりもう1人の方も病気になったりする可能性もあるじゃないですか。
だから子育てだけじゃなくて、いろんなことに対処できるように。
岩田さんが言っていたように代替要員の育成機関っていうことで捉えていただくと、ドミノ人事なんですよね。
Aさんができていた仕事が今度はBさんもできるようになると。
Aさんが今度戻ってきたら、またAさんはもっとスキルの高い仕事をやればいいわけで、そうやって回していくと、いつ誰が抜けてもいい職場態勢っていうのが出来ていくってことですね。
でもなんか人材が豊富な会社ができるイメージありますけど、これから人材不足になってって、そういうなんか、2人態勢とかっていうのは、必ずしもね、できる余裕は。
この会社、たぶん100人未満の小さい会社なんですよ。
それでもこれはできるんですね。
じゃあ、経営者側の、上の人間の考え方しだいで変えれるってこと?
変えれる。
でもおっしゃった気持ち分かります。
もし妊婦側だったら、やっぱり産休中に不安感もありますよね、仕事が大好きで、すぐ復帰したいと思ってる方は、その間にやっぱり、自分のやっぱり超えてしまう人材がいっぱい出来ていて、戻る場所がないんじゃないかっていう不安はあると思いますね。
私も実はそれ、引っかかってました。
なんか、どうしてこれまで子どもも作らずにきたんだろうってやっぱり考える年になりますけど、こうやってAさんが、Bさんにもう仕事を取られてしまう、自分の居場所がなくなってしまうんじゃないかっていう不安は、きっとずっと妊娠するかどうか考える人の中に、あるだろうなと思って、それがもしかして、今まで少子化が問題になってきた原因の一つかもしれない。
そういう意味では、やっぱりなるべく早く復帰したほうがいいんですよ。
1年、2年、3年も休んで、戻ってきてね、もうBさんが事実上、その担当をやってるのに、そこにまたAさんが戻るっていうのは、確かに難しさがあると思うので、これまでは子育て支援というのは、育児休業っていうのは、長ければ長いほどいいんじゃないかとか、短時間勤務できる年数も長いほうがいいんじゃないかっていうことで、会社はより両立支援策を充実してきたですけど、本人がまた戻ってきて、そのあとキャリアアップをする、キャリアを作るという観点からできるだけそれは短いほうがいい。
早く普通の状態に戻って、普通の状態に戻っても、子育てもちゃんとしながらね、働くことができるって、そっちの環境をどう作るかっていうことが大事なんです。
そのために残業はもうなくっていいという、そういう会社にするとか、フレキシビリティーっていう…。
おっしゃってました、…改革というのが、進んでいまして、それは本当に、長時間労働をやめる、そこが一番ですね、女性が活躍するにも、男性も働きやすくなるんですね。
早く帰って、育児や家事もできるようになりますし。
あとはフレキシビリティーといって、いつ働くかとか、どこ働くかっていうことについて、個人の自由度が高まれば、子育てと両立しやすくなるんですね、だから在宅労働とかね、フレックスタイムとか、そういうのがどのくらい広げられるかっていう。
だからつまり、今話してることって、このマタハラが起きる原因は、周りの人もみんな不幸せだから、みんなが1つずつ、みんなが幸せになることを考えていきましょうというようなことをおっしゃっているわけですよね。
今、同僚、後輩に関してはあれでしたよね、お給料の手当を、賞金を出したりすることによって、頑張った人にご褒美が出るような仕組みが一つ、今提案が出たところですよね。
こちらはなんかないんですか?非正規の方々の不平等感、不公平感を解消する手立てって。
今、非正規の産休においては、正社員と同じように非正規も取れるんですね。
ところが育休においては、産休においては、正社員と非正規両方とも取れる、ところが育休においては、非正規は3つの要件をこなさないと、育休にたどりつけないんですね。
私たちが取った調査では、非正規は産休さえ取らせてもらってないっていうデータが出ました。
非正規の6割が産休取れてないっていうデータが取れたんですね。
つまりこの3つの要件があることによって、企業側は、非正規は育休は取れない、もしくは育休なんて制度はないっていうふうに言ってしまって。
なんか条件があって、その条件を盾に取って、企業が非正規の人に、育休をあげてない?
今、小酒部さんたちの活動によって、国も育休法の改正に乗り出していまして、その要件を緩和しようっていうふうにはなっているんですよね。
そうですね、緩和の方向で向かっています。
なので、非正規の方々もこれから産休、育休取って、働き続けるようになってもらえるようになればなと思ってます。
たぶん、根っこにね、働く女性の五十数%も非正規で、半分以上が非正規なんですけど、非正規でいいっていうふうに選択っていう人もいればね、本当は正規で働きたいんだけれども、そのチャンスがないっていう方もいるわけですね。
だからその後者のほうについては、今、労働市場が結構、業種によってはタイトになってますので、人手不足感が強くなっているようなところもありますので、非正規から正規にどんどん転換してもらう。
正規も総合職的な正規だけではなくて、地域限定とかね、職務限定とか、いろいろ正規はありうると思うので、一つはそれをどこまで進められるかっていうことだと思います。
今、政府のほうも、それはしっかりこの間、一億の国民議会があったんですけれども、そのときもその非正規の人が就業継続するように、産休育休取れるようにとか、あとそれからマタハラについても、しっかり入ってるんですね、提言として。
これなぜかっていうと、少子化対策なんですね。
やはりそういうふうに出産したら、収入ゼロ円になってしまうって、すごい恐怖で、それが若い方が子どもをもったりすることに希望を持てないことにつながっています。
本当に今、100人くらいの会社でも、できるとおっしゃいますが、それにも満たない零細はどうしたらいいんでしょうか、しょせん、机上の空論に聞こえますっていうご指摘が来ていて。
そこで言うとですね、私たち、NPO法人ではできてる会社に取材に行って、どういうふうな解決策を持ってやっているのかっていうのを調べています。
そうすると、従業員5人ぐらいの本当に小さな会社でも、ペア制度の導入などをして、うまく回すようにサイクルを作るんですね。
そうやって人が働きやすい、環境を整えてあげることによって、今いる優秀な人材を流出させない。
それから働き続けやすい環境を整えることによって、今、学生さんたちは企業のネームバリュー、それから収入なんかよりは、いかにワークライフバランスが取れる会社かっていうところで、選んでいるところがあるんで、リクルーティングにもつなげられるんですね。
なんかきょうはツイート見るとですね、実際困っている人の声がたくさんきている一方で、やっぱりちょっとこの声も紹介したほうがいいかなと思うんです。
なんだか世の中おかしい。
弱者保護は大切だけれども、過剰すぎる気がする。
こうしたご意見もぽつぽつと出ておりまして、ちょっとこのプレゼンの続き聞いてから、またもうちょっと話し合いをさせてください。
このプレゼンにというのは、働き方を変えることが解決になるんじゃないかと見えてきた話です。
もう1つね、こういうの、北九州市にあるとある病院のお話です。
ここもですね、困ってる方がいました。
偉い人です。
部局長さんが頭を悩ませていました。
病院って、女性の方がよく働いているんですね。
ここも育休とか短時間というものを取り入れていました。
時短勤務やりますよ、4時半で上がれます。
やりたい人は手を挙げてくださいって。
どんどん増えていきました。
当然女性が多いから当然のことです。
ただ、病院っていうのは、夕食だとか、寝る時間だとか、引き継ぎの時間、この夕方から夜にかけてが、そもそも激務、フルタイムで働ける人の負担がどんどん増えていきました。
いつしかね、帰る人当たり前のように帰っていく空気になりかねないっていうところまでいったんですって。
そこで部局長さん困って、あることをしたんです。
なんだと思います?何をしたか。
さっきはご褒美、目に見える形と言いましたが、ここはといいますと、単純明快です。
話し合い?話し合い?
それで解決したらベストですけどね。
みそは話し合い方とか、中身だと思いました。
この時短勤務の人たちに、聞き取ります。
本当に毎日4時半までしか働けないんですか?って聞きました。
いろんなケースが見えてきました。
例えば、実は私は、夫が水曜日がいつもお休みなので、水曜日だけならフルタイムいけますとか、うちは親に相談したら、少し子育て協力してくれることになったので、週3でフルタイム、実はいけることになりましたとか。
いろんな個別の事情が見えてきました。
これを聞いたフルタイムの人、あっ、じゃあ私たちもシフトを細かくして、協力するわ。
勤務表を単純ではなく、細かくパズルのようにしていって、回るようにしていきました。
つまり歩み寄りね。
本当はできたのねって、きー!ってならなかったんですか?
つまりこれは、キーワードは歩み寄りなので、つまり、やってくれるのねっていうことで、どちらのわだかまりもなくなるっていうほうに向いたそうです。
今、これが進んでいって、シフトのパターンが増えました。
うわ。
56パターンのシフト、何時から何時っていう勤務が、56パターンも出来て、これをうまく使いながら、人繰り回した始めたそうです。
これ例があって、スケジュール、今、入れられますよね、コンピューターで。
あれを、うまく共有するだけで、もちろん独身の人も、プライベート、ここだめですって、ブロックできるんですね。
それでこれとたぶん似てるんですけど、それですごくうまく、それだけでうまくいくようになったっていう例もあるんですね。
ただ、もう一つこのプレゼンの中から、要素として感じたことは、いくつかやはりツイートでも来ているのですけれども、実際、妊婦さん側、あるいは子育てをしている側の制度に、甘え、また甘えと言ったら怒られそうな気がするんですけど。
先ほどの、弱者ばかりを守ってる気がするっていうご意見。
そこは、今これから、少子高齢化で労働人口が激減していきます。
45年後の2060年には、労働人口が2分の1になると、人口が3分の2になるというふうにいわれているんですね。
その中で、育児や介護、これからは介護休を上司たちが取る時代にもなってきますから、このような条件を抱える人たちを排除していってけば、じゃあ、誰が働くの?っていうことになるんですね。
なので、妊娠している女性だけを守ってほしいわけでは決してなくって、あらゆる条件を抱えた人が働けるような社会にしていかなければ、これからは企業が立ち行かなくなるんですよっていう視点で見ていただきたいなと思います。
これでもね、例えばさっきの深読商事の社長さんみたいな、ああいうタイプの社長さんばかりになってきたら、それ言うたら、いろんなことに、女性を雇ってしまうと、いろんなことが起こると。
それやったらもうややこしいからということで、女性を採用する人数が減ってしまうという危険性はないんですか?
あると思います。
でもそれは、今後そういう企業は、どんどん人材が来なくなってしまうんですね。
潰れていってくださいみたいに、どうぞ潰れていってくださいってなると思います。
女性が強気になる世の中になっていくと。
男性も今、優秀な学生はワークライフバランス、長時間労働しない企業に希望するんですね。
優秀な人材が欲しければやっぱりそこは働き方を変えていくしかないっていう。
先ほど、おっしゃってました介護の話でいうと、年間10万人ぐらい、この5年間で40万人が介護のために仕事を辞めているんですね。
これからどんどんどんどん介護される、要介護の方っていうのは増えていきますから、高齢化で、そうすると女性の問題だとか男性の問題だとか、言っていられなくなる。
男性も国も休業を、介護休業を取りやすくするっていう方向でも、法改正を進めてますので、今後、すごく介護休業取る人、今3%ぐらいしかいないんですけれども、かなり増やそうとしているんですよね。
そうすると、本当にもう、労働力として、しっかりと女性にも本当に働いてもらわなきゃならないっていう企業が多くなっていきますね。
女性を雇わないとやっていけなくなる時代が来ると。
先ほどの視聴者の声についてちょっとコメントしたいんですけど、甘えるなっていう趣旨のことがありましたけれども、私はやっぱり、時間制約があるのは避けられないので、子育て中の人はね、だから、残業ができないっていうことで、すごく後ろめたく思ったり、周りの人がそのことをすごくネガティブに考えたりって、それはちょっと間違ってるんじゃないかと思うので、私はやっぱり時間当たりの生産性で、皆さん、評価をするということがすごく納得感が周辺の方も含めてあるんじゃないかな。
だから、時間制約のある育児中の女性とかっていうのは、残業をする必要は全くないんですけど、1時間当たりどれだけ成果を出して、会社に貢献できるかって、そういう気概を持って、やっぱり働いていただきたいっていうふうに、私は思っています。
それからもう一つは、100人未満の会社のことをお話したときに、もっと零細はどうするんだって、そこはやっぱりちょっと思い込みがあると思うんですね。
子育て支援をしようと思うと、よけいなお金がかかるとか、そういう思い込みが経営者とか一般にあって、でもきょうの議論で出てきたように、なんにも会社は持ち出すものはないんですよ。
育児でお休みの方は、年間の給料を払う必要がない。
短時間勤務の方は、短い時間分は賃金カットしていますから、よけいなお金はかからないんですね。
だから経営の方針と、それから女性が活躍するような仕組みを作ろうという意思があれば、いろんなところにいろんな見本ありますからね、どんなに小さい会社もできるっていうふうに思います。
あとは男性の家事育児の参加もお願いしたいなと。
これ、共働き世帯で、女性の家事育児時間が4時間なのに対して、男性24分とかですね、育休の取得率、この低さ、今、政府は2020年に13%に引き上げようとしていますけど、女性だけの問題だというふうにとにかく捉えないでほしいなと思いますね。
企業としても、やっぱり小さい企業さんだと、お母さんを雇っている企業だけがなんかいっぱい不利益を被っていると、お父さんは何をやってるんだと、中小企業の経営者たちはみんな言うんですね。
だからこれはやっぱりみんなで一斉に、みんながつらい働き方から、みんなが楽しく働ける働き方に変えていかないと、なかなかこれはね、一斉にやらないと難しいですね。
会社だけじゃなくて、家族での話し合いっていうのもね、必要ですね。
全部の会社がやらないと不公平感、会社どうしの不公平感が出てくるんですね。
そう書いてありますね。
あと男性の育児参加率の高いほど、第2子、第3子につながりやすいんですね。
やっぱり少子化改善にもなっていく。
ただね。
CMにいきましょうか。
そういう気分になりました。
男性は育児休暇取りにくい状況にやっぱり今、あると思ったほうがいいんですか?
もう一つ、マタハラの仲間でパタハラっていうのがある、パタニティハラスメント。
男性の父性に対するハラスメントで、男性が育児休業取りたい。
産休は、出産は女性しかできないので、女性しか取れないんですけれども、育休は、男性も女性も取れるんですね。
最近よく聞きますよね。
でもまだまだ、やはり日本は少なくって、男性の育休が進んでいないと、男性が育休取りたいときに、なんだ、出世は諦めたのか?とか、なんだお前のうちは、奥さんがいないのか?なんて言ってしまうのが、パタニティハラスメントというものなんですね。
つまりマタハラを解決しなければ、次なるハラスメントとして、パタハラ、それからもう一つ、先ほどから言っている、ケアハラスメント、介護休を上司がこれから取る時代になってくるというふうに、次なるハラスメントに連鎖していってしまうと。
これを全部合わせてファミリーハラスメントと呼ばれている方がいらっしゃるんですけれども、この3つはじゃあ、何かっていうと、働き方のハラスメントなんですよね。
働き方の違いに対するハラスメントだというふうに私は呼んでいて、やっぱり長時間労働がスタンダードで、そうではなくて、産休育休の休暇を取る。
それから戻ってきても残業しなくて時短勤務をするっていう、働き方の違いに対するハラスメントだというふうに思ってます。
プレーヤーが変わってきているんですね。
今までは24時間が働けていつでも転勤できる男の人だけが、企業で働けるっていうメンバーだったんですけれども、今もう、育休取る人もいるし、介護のある方もいるし、本当にみんな変わってきている。
全員が働けるように、プレーヤーが変わったら、ゲームのルールも変わっていかなきゃいけない、働き方全体が変わっていかなきゃいけない。
2015/11/28(土) 08:15〜09:30
NHK総合1・神戸
週刊 ニュース深読み「どうする“マタハラ” あなたのホンネは?」[字]
妊娠、出産や育児を理由とした解雇や降格、職場のいじめ、「マタハラ」が深刻化している。女性が出産・子育てをしながら働きやすい社会をどう実現するのか、深読みする。
詳細情報
番組内容
妊娠、出産や育児を理由とした解雇や降格、職場のいじめ、「マタハラ」が深刻化している。厚労省による「マタハラ調査」では、正社員の2割強、派遣社員の5割近くが、被害を受けたと回答。また、「妊娠を理由にした降格は不当だ」として女性が訴えた裁判で、会社側に賠償を命じる判決が広島高裁で言い渡され、企業に厳しい対応を求める動きも。どうすれば女性が出産・子育てをしながら働きやすい社会が実現できるか深読みする。
出演者
【ゲスト】増田英彦,相田翔子,【解説】公益財団法人21世紀職業財団会長…岩田喜美枝,NPO法人マタハラNet代表理事…小酒部さやか,少子化ジャーナリスト…白河桃子,NHK解説委員…寒川由美子ほか
ジャンル :
ニュース/報道 – 定時・総合
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