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太陽がまぶしかったから

C'etait a cause du soleil.

セカンドキャリアとパラレルキャリアと副業は目指すゴールが違うという話

仕事 仕事-天職活動

photo by Thomas Hawk

セカンドキャリアとパラレルキャリアと副業

 セカンドキャリアとパラレルキャリアと副業をは目指すゴールが違うのに混同されがちだ。一般的にセカンドキャリアはプロスポーツ選手や証券ディーラーなどの過酷な職業における引退後のキャリアのこと。一般的には知名度や人脈を活かした接客業や広告業、技能を活かしたインストラクターなどの道がある。いわゆる「脱サラ」も含まれるだろう。

 その一方でパラレルキャリアは本業に軸足をおきながら別のキャリアも歩むこと。ピーター・ドラッカーのいう狭義の「パラレルキャリア」においては「本業外の活動を通して本業に成果がフィードバックされる」というを前提もある。「副業」であれば本業と関係しない営利活動を含むが、スキルなり人脈なりと本業の幅を広げる活動になっていないと「パラレルキャリア」とは呼ばない。

 現在はセカンドキャリアとしての純粋なプロブロガー活動に無理ゲー感がでてきて、有料サロン・講演・ライター・アフィエイターなどのサードキャリアにシフトしていくなか、パラレルキャリアとしての広報活動支援案件の広がりや副業としての受託ライティング作業などの裾野が広がっているという状況。いまさらセカンドキャリア=逃避先としてプロブロガーを挙げる人はアレだと思いつつ、受け皿は随分と広くなったように思える。

その作業はどのキャリアのため?

 ここのところで自分の本業が本格的に忙しくなってきたということもあるし、マーケット状況も動きつつあるなかで、自分の活動がどこに位置付けられて、その結果として自分やステークホルダーにどう寄与するのかを考えながら作業ポートフォリオを組む必要がある。このブログは誰も得しない趣味だけど。

 何より大きいのは普遍的な商業文章を書くための訓練になるということです。キャラクターや関係性にあぐらをかいた文章を書くことには趣味としての楽しさがありますが、そこまでです。そもそも外部媒体であれば殆んどの読者には全く認知されていないのに、記述内容や集客に対して既存の読者におもねってしまう側面があったり、「自分のブログの集客や他の仕事に繋がる」という逃げ道があるので、単体の仕事としての内容や単価に甘えの余地が生まれやすくもあります。

 僕自身は本名やネット上のキャラクターに色がつかないままで、お金やスキルや関係性を得やすい無記名記事を歓迎している。一般的には知名度をあげることで単価を上げていくのだろうけれど、セルフブランディングを考えはじめたら書く内容も制限されるし、本業に悪影響を及ぼすのも馬鹿らしい。

 その意味では「副業」としての収入源としつつも、水面下で得た知識や文章や視点や関係性が本業にもフィードバックできる「パラレルキャリア」であることが理想。「それだけで満たしたい」ということではなくて、配分比率の問題だけど。

夢見るセカンドキャリアの思い込みを捨てること

 自分にとってはWebライターやフリーランスエンジニアとして一本立ちすることも、単著を出すことも、プランナーや編集者として入社することも、ましてやプロブロガーになることも夢に見ていたセカンドキャリアではない。強いて挙げれれば「毎日どこかの温泉宿で寝転がれたら最高かよ」ってな話であって、片手暇のままでそれらの真似事をし続けていることに違和感がある。1年前にも「赤魔道士を卒業する」と書いていたはずなのに。

 受託分の結果にコミットするのは当然だし、全員が全員プロ意識が高い人々でないと回せないというものでもないのだけど、セカンドキャリアにすら見越していない物事についての話を聞きにいったり、プロ意識だけが高いフリをしながらあちら側と同じ土俵に立った気分になるのは不誠実だなと。その活動はセカンドキャリアとパラレルキャリアと副業のどこに位置するのかを考えながら、あれもこれも同時に100%出来るほどには器用ではない自分のパラメータ配分を調整したいと思う日曜の夜。