桂文枝の演芸図鑑「堺すすむ、桂竹丸、又吉直樹」 2015.11.29


おはようございます!六代桂文枝でございます。
今日の川柳は…こういうのもありましたね。
・「ありのままの」「歌う女房厚化粧」いうのもありました。
私はでもありのままよりも厚化粧の奥さんの方がやっぱり家でもご主人にきれいに見られたいというね。
化粧の濃い女房の方がいいんじゃないかと思いますけどね。
いかがです?それでは今日の出演でございますけども今日の出演者は堺すすむさん。
そして落語は桂竹丸さんです。

(拍手)・「オレオレオレオレ」・「あんた誰?オレ」うちのマンションにね1人男の子いるの。
面白い子でね。
こないだ近くのお医者さん行ったの。
「押す」って書いてあるドアなのに一生懸命引っ張ってんのね。
「開かねえなこれ開かねえな」とかって。
「坊やそれ『押す』って書いてあるんだから引っ張ったって開かないよ」なんて言ったら「何でか?」って言うんで「『何でか?』ったって引っ張ったって駄目なんだよ」ったら「だって僕たち幼い
(押さない)んだもん」。
(笑い)
(拍手)すいませんけどそのジワ〜っと分かるのやめて。
ポンと言うとポンと返ってきてほしいの。
この子が面白くてねこないだもねお母さんが言うの。
話聞いたらねごはん食べる前「頂きます」ってやるじゃない。
だからその日も「はい頂きますは?」ったらね「頂きます。
合わした手と手が五郎丸」。
(笑い)すごいね五郎丸さん。
もう子どもたちみんなまねすんのよね。
手を合わすのもねこうやって五郎丸みたいにこんなんなってね。
(笑い)すごいね。
あれで初めて僕らもラグビーっていうのをテレビで見たんですよ。
恥ずかしながら。
だから五郎丸ってかっこいいですよねまたね。
筋肉も隆々だしね男らしいじゃない。
顔もいいしね。
あのヘアスタイルがねこれまたいいんでねまねする人が多いんですってよ。
ヘアスタイルを。
特に大阪の人がみんなまねするんですって。
・「な〜んでかそれはね」私らね上方
(髪形)で生きてるんですわ。
(拍手)あ〜そうなんや。
上方の人って面白いね。
特におばちゃんたち面白い。
この前も大阪行ったのね。
一番前にいたおばちゃんに「おばちゃんどっから来たの?」ったら「入り口から。
それがどないしてん?」。
山形行った時もそうですけどね僕けんしょう炎でこの肘が痛かったのね。
ギター弾くのつらかったの。
お医者さん紹介された。
「先生すいませんけどここに痛み止めの注射をプチュッとしてほしいんですけど」ったらたったひと言よ。
「できないね」って言うんですよ。
憎たらしいでしょ?「できないね」って言うから「何でか?」って聞いたら「曲がり角はな駐車禁止
(注射禁止)なんだよ」って。
(笑い)笑ってないで覚えなさいよ。
面白いお医者さんでね何かあると電話あるんだけどねこの電話がすごいですよ。
「モズモズ?モズモズ?」って言うの。
「先生僕鳥じゃないんだから」ってね。
このね東北弁っていうのがまた僕好きでね何か温かいものを感じるじゃないですか。
「さしんすせそたちんつてとなにんぬねの」っていうのがね何かジ〜ッとこう温かいんですよね。
こないだもねこういう話してたら吉幾三さんが「堺さん東北弁でもね津軽と南部要するに青森岩手は言葉が違う」と。
これを吉さんが言うと「津軽と南部はつがうんだよ」ってこう言うのね。
「どこがつがうんだ?」って言ったらね津軽弁ってのは速いんだそうですね。
「さしすせそたちつてとなにぬねの」って速いんだそうですね。
「何でか?」って聞いたら津軽の雪ってのは上から降らないんですね。
ふぶいてますから下からブワ〜ッとこう舞い上がってくるんですね。
・「津軽は雪ん子舞い飛ぶ頃よ」・「みんなは達者か」・「変わりはないか」
(笑い)
(拍手)だから僕歌うの嫌だなって…。
歌うとみんな聞きほれちゃうんだもん。
それはもう自分でも歌っててなんて上手なんだろうと。
(拍手)もう嫌んなっちゃうね。
僕だから本当はね歌手になりたいなと思った時あるんですよ。
歌手になろうかなと思ったの。
そしたらね千昌夫さんがね「すすむちゃんは歌手になれない」とこう言ったの。
「何でか?」って聞いたら「すすむちゃんワンコーラス終わる度にしゃべるからいけない」って。
「歌手は3番までしゃべらない」って言ってね。
だけどね千昌夫さんの言葉もあれ岩手県なのね。
岩手の言葉あれゆっくりなんです。
何でかっていうと岩手の雪ゆっくり降るでしょ?だから言葉がゆっくりです。
「さしんすせそたちんつてとなにんぬねの」ってこれが千さんの世界ですよ。
・「おやじみたいなヨー酒呑み」普通ね「あ」って言うと上上がってさ顎がね「う」って言うと引くでしょ。
千さんこれが全く逆でね「あ」って言うと引いて「う」って言うと上がるでしょあの人ね。
・「田舎なれどもサーウー」
(笑い)だからゆっくりなんです岩手の言葉はね。
そこいくと青森の言葉はゆっくりしゃべってると口ん中に雪がブワ〜ッて入る。
「あなた〜」なんて言ってるとブワ〜ッと入るから「あなた」なんて言ってないですよ青森行くと。
「な」。
これだけ。
「私」なんて言わない。
「わ」。
これだけ。
こないだね岩手県出身のタレントばっかり集まったパーティーがあってねもちろん千昌夫さんたちも来ましたね。
「みんなでじゃあ乾杯でもしようか」って。
「じゃあビール持って」とかっていうね「持ってきて」とかって。
・「そうやってパーティーが始まろうとした」・「その時千昌夫が会場からいなくなった」・「な〜んでか」・「それはね」はい栓抜き
(千抜き)で始まったからです。
・「な〜んでかフラメンコオレ!」
(拍手)
(拍手)ただいまはばく大なる拍手を頂きましてありがとうございます。
もうこんなうれしい事は生まれて8度目でございますわ。
桂竹丸と申しますけれども。
今落語界という所が入門者が多いんですよね。
特に2月3月4月どれだけ入ってきたか。
入社試験に落ちたんでしょうね。
今東京だけでね落語家がね500人いるんですよ。
500人ですよ。
そんなに必要でしょうか?3人いれば十分でございます。
まあ面白い連中がいますよね。
春風亭昇太ってご存じですか?あのちっちゃいの。
身長はね1メートル2ミリぐらいですね。
今死んだら無縁仏でございましょうけれども。
弟子が7人おりましてねなかなかね優秀なんですよ。
その中でねまあ面白い男いますね。
春風亭昇吾ってのがいるんですよ。
昇吾っていうんですよ。
夜会っても正午
(昇吾)なんでございます。
でまあ若手というのはですね師匠から一席落語教わります。
そして覚え皆さんの前でやらせて頂いて終わったあと拍手の一つも頂けたらそれが幸せなんでございますよ。
聞いたんですよ。
「昇吾落語覚えたか?」ったら「まさか」って言いましたからね。
訳が分かんないんでございます。
ええ。
ちょうど昇吾と同じ時期なんでございますけども私がね寄席から楽屋口出ようと致しましたらね背の小さい浅黒い男が立ってる訳ですよ。
何だろうなと思って私が歩きましたらね寄ってくるんですよ。
刺されるかと思ったんですよ。
思い当たる節があったもんですから。
ええ。
「何ですか?」ったら「弟子にして下さい」。
「あ〜分かりました。
じゃあちょっと喫茶店でも行きましょうか」って話聞いたんですよ。
私聞きました。
「いっぱいいるよ落語家が東京に。
なぜ竹丸のところに入門したいの?」とこう聞いたら「あの〜いろんな落語家さんを見てみたんですけども竹丸師匠が一番落語がうまかったんです」って。
若いのにね落語を聞く耳持ってますね。
(笑い)いや「ハハハ」じゃなくて。
でね私師匠に相談したんですよ。
うちの師匠桂米丸と申します。
90ですよ。
元気ですよ。
どっこもないね悪いところが。
元気ですね。
おしゃれなんですよ。
横浜出身ですから。
こないだもね髪の毛はロマンスグレーでね白のスーツ上下白のベルト白のスニーカー履いてるんですよ。
上から下まで全部白なんですよ。
思わずね手を合わせましたね。
ありがたい師匠でございますよ。
まあ師匠にね相談したんですよ。
「師匠実は弟子が来ております。
どうしたらよろしいんでしょうか?」って聞いたら「弟子は取った方がいいんだよ君」ってこう言うから「師匠取った方がよろしいでしょうか?」。
「取ると分かるんだよ師匠の苦労というものが」って。
じんわりこっちに来たんでございますけれども。
芸名を付けないといけないでしょ。
米丸の弟子で竹丸ですから弟子はねえ〜おまる?
(笑い)困る?謝る?いいのがないな。
まあじゃあいいや。
竹丸の「竹」に下に「のこ」をつけて「竹のこ」という名前にしたんでございます。
みんなから抜かれないようにという意味があったんでございますが。
しかし何ですねまあ今の前座さんって若いですから平成生まれでございます。
ねえ。
皆さんも平成ですか?
(笑い)平成?え…大正?
(笑い)まあギャップがありますよね。
こないだもねタクシー乗っけてもらったんですね。
私前乗りました。
竹のこ後ろでございましたんですよ。
肩凝り!「あ〜」っとこう。
見てたんでしょう。
「師匠肩凝ってるんですか?」。
「うん。
肩凝ってるよ」。
「僕も凝ってます」。
(笑い)「知るか!」っつうんですよ。
ええ。
中華を食べに参りました。
あの〜チャーハンを頼んだんですけれども竹のこが半分残すんですよ。
「どうしたの?具合でも悪いの?」ったら私の顔ジ〜ッと見て「太りたくないんです」。
(笑い)「ごめんね。
太っててごめんね」って言ったら「いや師匠は太っておりません。
ぽっちゃりです」。
「同じだこの野郎!」って言ったんです。
訳分かんないんです。
1年前でございました。
今度も楽屋から出ようとするとまた立ってんですよ。
背の高い眼鏡をかけたね「何ですか?」ったら「弟子にしてくれ」とこう言うんでございます。
「話しましょう」と言って「君さいっぱいいるよ落語家が。
どうして竹丸んとこ来たいの?」とこう言ったら「いろんな落語家さんを聞いてみたんですけども1年前師匠の落語をテレビで見たんです。
僕あんまり笑った事がないんですけど大声出して笑ったんです」とこう言うから「ああそう。
どんな落語やってた?」。
「忘れました」。
(笑い)「少しは…」。
「全く」。
「全くかよ!」っていう。
まあその男にはですね竹丸の「竹」という字に下に平仮名の「わ」をつけまして「竹わ」という名前に致しました。
うちは一番弟子が竹のこで二番弟子が竹わでございます。
品数の少ないおでん屋みたいな一門でございましてね。
ええ。
今ね落語界ってファンの方の間でねはやっているのが昭和の名人といわれました師匠方の落語のCDを聴いておやすみになるんですって。
三遊亭圓生古今亭志ん朝といった師匠方の名人を聴くとね快眠できるんだそう。
目覚めがいいんだそうですよ。
それを聞いた私の友人が竹丸の落語テープを聴いて寝たんでございます。
不眠症になりましたね。
朝方金縛りに遭ったそうでございますけれども。
よくね言われますのがね「落語家さんって着物を見てると紋がありますけどもあれはみんな違うんです?」なんてよく質問を受けたりするんですけれども実は落語界という所はまず入門致しますと前座さんという身分がございましてねこれはもう寄席の方で楽屋で着物を畳んだりですねお茶出したりネタ帳つけたり高座返しをする着物を畳む師匠のおうちの雑用もするというような事を4年間やるんでございます。
なぜ前座と言うか皆さんご存じでございますか?実は師匠方の高座の前にやるので前座なんでございます。
これがトイレの前だったら便座なんでございます。
これを4年間やりまして二ツ目に昇進をする。
これがいわゆるいっちょ前でございます。
相撲で言うところの十両と言えばよろしいでしょうかね。
その時晴れて紋付きを着る事が許される。
この紋というのが大きく分けまして3つに分かれております。
まず一つはですねその亭号ですね。
三遊亭三笑亭桂といった亭号の紋があるんでございます。
三遊亭小遊三という師匠は高崎扇。
三遊亭でございますので高崎扇をつけていらっしゃいます。
ただあの師匠はですね高崎扇というよりは高崎山のボス猿といった顔をしてらっしゃいます。
あともう一つはやはり実家の紋でございます。
これちょっと見えますかね。
これ私のふるさとの実家の紋で田舎もんという紋でございます。
(笑い)顔はドラえもんでございます。
私が川で溺れたらどざえもんでございますけれども。
あともう一つは相撲ではタニマチなんて申しますけれども落語界の場合はお旦スポンサーなんて申し上げますけれども「俺は竹丸好きなんだよ。
あいついいやつなんだよ。
あいつね面白いしねあいつは俺好きだからねあいつに紋付き作ってやろうじゃないか」なんていう時はその方の紋をつけるんでございます。
ええ。
その紋をつけて高座に上がる。
見て頂く。
「おい見たかよ?竹丸の紋付き。
俺が作ってやったんだ。
いいだろ?あの着物。
すごいだろ!」なんて自慢したい方は今でございますが…?
(笑い)よろしかったら控え室の方にお越し頂けたらと思いますけれども。
まあ寄席だけの仕事ではなくて日本全国お邪魔さして頂く中で学校で一席なんて結構あったりするんですね。
まあ小学校中学校高校といった所で落語を聞いて頂くという事があったりするんですがまあ楽しいもので。
中にはですね気を遣ってくれ過ぎるなんて場合もあったりするんですよね。
我々一行がもう用意しておるんでありますけれどもこないだ行った校長先生がいい校長先生で始まる前に「皆さん落語というのは300年以上の歴史があります。
真打ちになるのは大体15年から20年という年月がかかります。
これから真打ちの師匠方がお出になりますが決して笑わないように」。
(笑い)やりづらかったですね。
でもねありがたいなと思うのは終わったあとにですね生徒さんがね感想文を書いてくれる。
これが我々の励みになったりする事があるんですよ。
今回ねちょっと頂いてきましたのでおつきあい頂けたら幸いでございます。
まず小学生なんですね。
女の子です。
1年生。
「竹丸さん今日は楽しい落語ありがとうございました。
私は今日生まれて初めて落語家さんを見ました」。
こういう子って結構多いですよね。
「今日気付いた事は落語家さんって顔が大きいんですよね」。
(笑い)小学2年生男の子ですよ。
ね。
男の子ってお笑い好きですからね。
「今日は面白かったです。
竹丸さんは体が大きくて優しくてまるでお父さんと話しているみたいで安心して聞けました」。
そうなんですよ。
太ってるとね結構ね子どもって安心感持つんですよね。
「でもうちのお父さんの方が面白かったです」。
やかましいわ!
(笑い)こっちはプロだ本当に。
小学3年生。
ちゃんと憧れてくれる男の子もいるんですよね。
「僕は今日竹丸さんを見て決めました。
大きくなったら落語家に…なりたくない」。
じゃ書かなきゃいいじゃないですか!面白いですね。
あ〜低学年はまあそうかもしれませんが高学年になるとしっかりした事を書いてきてくれますよね。
「僕は6年生ですが今日の落語は感銘を受けました」。
皆さん感銘の「銘」って書けますか?立派でしょ。
ねえ。
「落語はまるでお芝居のように何人も登場人物が出てきますが全部1人で演じるなんてすごいですね」。
こういったのを感じてもらいたいんですよ。
感銘受けたんでしょうね。
「つまりギャラは全部独り占めなんですよね」。
どこに感銘受けてんでしょうね。
あ〜中学生ね。
中学生は大人ですからね。
「竹丸さんの落語は明るくてよかったです」。
ありがとうございます。
「その明るさは営業ですか?」。
テレビ見過ぎですねこれ。
(笑い)すごいね。
高校生ねえ。
しっかり真面目に書いてくれておりますよ。
「竹丸師匠今日は本校にお越し頂きありがとうございました」。
いや恐縮です。
「お気を付けてお帰り下さいませ」。
見てねえんじゃないですか?これ。
あ〜最後にねちゃんと褒めてくれてますね。
これ素直ですね。
「竹丸さんが落語をやりに来てくれて本当によかった。
本当によかった。
本当によかった。
本当によかった」。
ここまで書かれるとてれますよね。
「落語会のおかげで授業が潰れて本当によかった」。
そっちかよ!
(笑い)
(拍手)今日のゲストは芥川賞作家としては大変珍しいお笑い芸人さんです。
この方です。
又吉直樹さんです。
よろしくどうぞ。
失礼します。
ハハッ。
すいません。
あっどうも。
失礼致します。
よろしく。
よろしくお願いします。
しかし何か入ってきて座るまでのたたずまいやっぱお笑い芸人でんな。
そうですか。
何かこうスッと入り方がね。
すいません。
よろしくお願いします。
ええ。
どうですかね?今現在の心境としては?僕はこの場で師匠とこうやって2人でお話させて頂く事がまず驚きなんですけどね。
はい。
あの〜こんな人に会いたかったなとかいうそんなお笑い芸人はいないんですか?僕本当に子どもの頃見てたのは文枝師匠であったりとかさんまさんとかダウンタウンさんとかですかね。
さんま君なんか子どもの頃やっけか?子どもです子どもです。
僕35なんで。
ああそうですよね。
はい。
そうですよね。
漫才ブームの時に生まれたぐらいですね。
35いう事は僕が37の時にお生まれになったいう事ですからもうそれは大したもんですな。
そういう年齢の感じからいくとね35でこない上り詰めたというか芥川賞取ったっていうのはね結果的に早かったんちゃいます?早かったんですかね?う〜ん。
だって芥川賞作家でものすごい年いった方もいらっしゃいますよ。
そうですね。
う〜ん。
60過ぎてからもらった方もいらっしゃるでしょうしね。
どうですか?それもろたらやっぱり雑誌社とかねそういう人たちは私もあの〜それまでそんな…そうでもなかったんですけども芸術祭の大賞「ゴルフ夜明け前」で頂いてから周りが急に「師匠」なんていうふうにね呼んでもらえるようになったんですよ。
「先生」とかいうの…。
そうですね。
あるでしょ?周りの芸人の先輩とかはからかいつつ…。
それはねからかいつつね…。
「先生」って言うんですけど道歩いてたら普通に男の子が「先生」って言って。
「読まして頂きました」みたいな何か…。
これどっちなんや?突っ込んだ方がいいのか本当に言ってくれてんのかな…。
からかわれてる先生なんか…。
本当に僕の事を先生と思ってるのか分からん時ありますよね。
講演とかはまだ行ってないんですか?講演もたまに行かせて頂いてます。
どっちなんですか?師匠か先生かどっちなんですか?楽屋に通してもらったら楽屋の入り口に「又吉直樹先生」って書いててそれはさすがに写真撮りましたけどね自分で。
記念に。
記念にね。
そういうふうな扱いはしてもらう事もあるんですけど司会の方に「え〜じゃあ又吉直樹先生です」みたいな紹介してもらうと客席はやっぱりみんな笑いますね。
僕は出てきながら「皆さん何笑ってるんですか?」というコミュニケーションから入れるんで誰も僕の事を本当に先生とは思ってないみたいです。
僕も思ってませんし。
あ〜。
僕こないだねポスターを見たんですよ。
「東京で吉本の芸人さんがやる」いうポスターでワ〜ッとこう出てはるんですよ。
僕のが。
何か自慢する訳やないけど上の方にちょっと…ね。
僕はもう芥川賞取ったし名前的にももう上の方に大きいボ〜ンと出とってもね「芥川賞お笑い芸人」いう事でねやってもええと思うねんけど下の方にこういてはったんでね。
先輩がもうすごい多いんで僕ら大体下の方に一番の…ポスター載せて頂けるだけで割とすごいじゃないですか。
全体…何千人といますから。
せやけど何千人っておるけどもこんだけ芥川賞取ったんやからもうちょっと…ここでもええんちゃうかなとか思わへんのですか?全然思わないですよ。
思わない?芥川賞取らせて頂きましたけどそれで師匠のちょっと下ぐらいに僕がいたら違和感ありますよやっぱり。
周りの目もありますし。
「何で又吉ここにおんねん」って絶対なりますから。
せやけど自分はもうこんだけ有名なったんやから。
いやいや…。
いやおってええんちゃう?それが芸人としてのね何かこう気持ちであり意地であり夢であり…お笑い芸人としてのね。
そういうのはどうなんです?お笑い芸人としてのそれはあんまないという事ですかね?ありますよもちろん。
そうでしょ?あるんですけどでも芸人としてやっぱりまだまだキャリア的にも…はい。
お笑い芸人としては…?10年ぐらいした辺りでテレビに出始めれたぐらいですかね。
2010年ぐらいの時に初めて声かけて頂いたんですよ。
覚えてらっしゃらないと思うんですけど「短いネタの番組でネタ見たけどよかったよ」って言って下さったんですよ。
そうですか。
全然覚えてらっしゃらないですね。
まあ正直…どこでした?場所は。
場所は幕張ですかね。
幕張幕張や。
はいはいはい。
その時僕らジョン・レノンのネタやってたんですよ。
短めの。
あれはね僕はあれ見て感動したんですよ。
本当ですか?ええ。
何となく…そういう事をやる人少なかったじゃないですか。
はい。
音楽かけて。
ベタな事よりはそういう事の方が好きだったんです。
ちょっとどんなネタやったかな?いやどんなネタ…。
僕もあんま覚えてないんですけど。
とにかく僕がジョン・レノンの格好してで「イマジン」。
想像してごらん。
想像してごらん。
「想像してごらん。
え〜味噌がなく色のついてなく具のない味噌汁を」みたいな事を例えば言ってで相方が「お湯です」って言うみたいな。
そういう…。
そういうのとか何かほかいろんなパターンで一応言っていって想像してもらうっていう。
おもろかった。
あの〜相方がねまた愛きょうあるっていうかあなたはどっちかというとそういうこうあの〜…雰囲気やから。
はい。
とぼけ味っていうんですか。
私ねこの世界へ入ってしばらくして藤山寛美先生のところへ紹介してもらってね何度か行くようになった時に藤山寛美先生から「自分は子役の時から芸人をず〜っとやってきていっぱい芸人見たけど君のような芸人は初めてや」言われました。
へえ〜。
せやから多分芸人芸人してなかったんですね。
せやけど顔はどっちかというと作家顔ですな。
あそうですか?三島由紀夫風でっせ。
あ〜そうですか。
言われた事ないですか?何度かあります。
そうでしょ?はい。
芸人の先輩に言って頂いたのは初めてですね。
そうですか。
お笑い芸人のお顔じゃないですね。
よく他ジャンルの方に…全然テレビとか出る前からよく言われます。
友達と一緒に歩いててものすごい雰囲気ある年配の方と擦れ違ったあとに僕の友達の知り合いやったみたいで2人がコソコソしゃべって帰ってきたら「あの人は結構有名な陶芸家なんだけど又吉君見て『彼も陶芸をやってるだろう』って言われたよ」とか。
2015/11/29(日) 05:15〜05:44
NHK総合1・神戸
桂文枝の演芸図鑑「堺すすむ、桂竹丸、又吉直樹」[字]

落語家・桂文枝が、演芸界のよりすぐりの至芸をナビゲートする。演芸は、堺すすむの漫談、桂竹丸の落語。対談のゲストは又吉直樹

詳細情報
番組内容
落語家・桂文枝が、演芸界のよりすぐりの至芸をナビゲートする。演芸は、堺すすむの漫談、桂竹丸の落語。対談のゲストは又吉直樹。
出演者
【出演】又吉直樹,堺すすむ,桂竹丸,【ナビゲーター】桂文枝

ジャンル :
バラエティ – お笑い・コメディ
劇場/公演 – 落語・演芸
バラエティ – その他

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サンプリングレート : 48kHz

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