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 ロシア軍機がトルコの戦闘機に撃墜された問題で、ロシアのプーチン大統領は28日、トルコ産品の輸入制限などを盛り込んだ大統領令に署名した。事実上の経済制裁だ。トルコ紙によると、ロシア国内に出張中のトルコ人企業関係者ら26人が拘束されるなど、すでに締め付けが強まっている。トルコのダウトオール首相は29日、制裁を「受け入れられない」とはねつけた。

 ロシア大統領府によると、大統領令の目的は「安全保障と国民の保護」。過激派組織「イスラム国」(IS)についてプーチン氏が「トルコに石油を輸送している」と指摘するなど、ISとトルコが連携しているとの疑念が背景にあるとみられる。

 トルコ産品の輸入禁止や制限のほか、トルコ企業の国内での活動の制限、来年1月からのトルコ人労働者の新規雇用の禁止やビザなし渡航の停止が含まれた。