■[まとめ買い] 新世紀エヴァンゲリオン
一時的に一冊50円の安売りをしていたのでまとめて読んだ。途中ぐらいでエヴァンゲリオンに興味を失っていて読んでいなかったのだが、流石に衝動買いしても後悔しない値段だったので購入。
せっかくなので読んだ感想を書く。
漫画版はアニメと比べて衒学的な部分がなく、シンプルで話がわかりやすい。
一時的に一冊50円の安売りをしていたのでまとめて読んだ。途中ぐらいでエヴァンゲリオンに興味を失っていて読んでいなかったのだが、流石に衝動買いしても後悔しない値段だったので購入。
せっかくなので読んだ感想を書く。
漫画版はアニメと比べて衒学的な部分がなく、シンプルで話がわかりやすい。
■あらすじ
かつて地球に生命の種子が衝突したファーストインパクト。
南極で人為的に起こされたセカンドインパクト。
それは、生命として行き詰った群体の人類を1つの生命体としてリセットして進化させる計画、人類補完計画によるものであった。
生命の種子アダムから生まれた12のシトと人類は、次の時代の生命として次への進化を遂げるためそれぞれ活動する。
それはサードインパクトを起こすものだった。
■感想
アニメ版は衒学的に過ぎて話がわかりにくかったわけだが、自分は当時謎の伏線はどうせ回収されないだろ、と思って、ウルトラマン的な毎回怪獣を倒すボトルショウとしてしか見ていなかったので、とくにそこは気にならなかった。
しかし謎解きが加熱し、あれよあれよという間にエヴァンゲリオンは社会的なブームとなり、TV版は酷い宗教セミナーのようなエンディングを向かえ、映画版は、それをさらに丁寧にした宗教セミナーのようになり、これは綺麗に決着をつけたらもう商売としては終わってしまうから仕方が無いよなー。みたいな感想が沸いていたのだが。
気がついたらさらに映画版が作られ、さらにさらにと、いつまでも商売続くなースゴイナー。という状況になっていた。
まぁTV版のエンディングが悪いかというと、今思い起こせばアレはアレで味わいがあるとは思うのだが。それにしても伏線を回収する気がないのは非難されても仕方が無いと思う。
ヒットの分析ほど、後付の理屈ばかりになるしょうもない話は無いのだが。あえてするなら。
14歳の少年少女のよくある葛藤を肥大化させた世界は、もともとウケやすいものであるし。(ガンダムもそうだし妖怪ウォッチもそうだ)その上で用意周到に設計された女性キャラによるハーレム状態と、マニアの魂に火がついたような、メカや宗教的設定の嵐であり、それが最後に謎が解きほぐされるのではないかという期待を煽ったという意味では、見事としか言いようが無いと思う。
んで、漫画版の感想に移るが。
これはもう非常にシンプルで、大体の謎はクリアされ、なんじゃこれという謎はそれはもうこれそうゆう世界観なのですよという話となり、読むほうとしてもじゃあ仕方が無いね、というお話であった。
シンジ君はウジウジしているものの、アニメ番より多分に衝動的かつ自分の意思で動いており、納得感はある。
ナニ考えてんだこのおっさんは、という人たちもそれぞれの思惑が大抵明かされているし、いくらなんでも世話焼き過ぎンだろって人たちもまぁこれは物語上仕方が無いという範囲となっている。
そして、スッキリ綺麗に終わった物語は、どうかというと、面白いには面白いのだが、やはり目くらましやケレン味にかけていて、アニメ版的な大爆発を感じないのであった。
思えばアニメ版は目くらましと臭わせと嘘の集合体で、だからこそ見る人は見る人なりの物語を作ってしまう類なのだ。
最近ガサラキの感想を書いたのだが、あれはエヴァンゲリオン影響下の物語でしかし伏線を片っ端から回収していくという作りで非常に真摯な内容だったと思うが、謎は謎だからこそ魅力があるというのを証明する形になってしまっていた。
ここが難しいところで、「この謎は解けません」と宣言された謎はもはや謎ではないので魅力がない。
しかし「この謎は全部明かされました」だと商品価値を失ってしまう。
その意味で、漫画版は、「この謎は全部明かされました」という物語になっていると思う。エヴァンゲリオンという商品展開の最後の一撃。
そして今もまた作られている新しい映画版は、おそらくサードインパクトによる何週目かの物語として、別の謎を引っさげてまた、この謎が解けるか解けないか、いや解けませんでしたーをやるのだろう。
創作物とそれが商品としてどう生きるかと。
創作物が創作物として生き残る方法とか。
例えばガンダムは宇宙世紀とガンダムという枠組みを残して36年生き残ったわけで。
これはアムロやシャアがいなくても、地球連邦とジオン軍でなくても、一年戦争でなくても話が続くという枠組みを作ったという事になる。
エヴァンゲリオンは20年、同じ話で生き残っている。
ルパン三世などは48年だ。もうこれ寅さんだ。(ちなみに寅さんの映画版はルパンの漫画原作より新しい)
こういう時代を超えるシリーズになる土台を作る人たちというのは本当になにか、時代に突き刺さる武器を持つのだなと感じる。
かつて地球に生命の種子が衝突したファーストインパクト。
南極で人為的に起こされたセカンドインパクト。
それは、生命として行き詰った群体の人類を1つの生命体としてリセットして進化させる計画、人類補完計画によるものであった。
生命の種子アダムから生まれた12のシトと人類は、次の時代の生命として次への進化を遂げるためそれぞれ活動する。
それはサードインパクトを起こすものだった。
■感想
アニメ版は衒学的に過ぎて話がわかりにくかったわけだが、自分は当時謎の伏線はどうせ回収されないだろ、と思って、ウルトラマン的な毎回怪獣を倒すボトルショウとしてしか見ていなかったので、とくにそこは気にならなかった。
しかし謎解きが加熱し、あれよあれよという間にエヴァンゲリオンは社会的なブームとなり、TV版は酷い宗教セミナーのようなエンディングを向かえ、映画版は、それをさらに丁寧にした宗教セミナーのようになり、これは綺麗に決着をつけたらもう商売としては終わってしまうから仕方が無いよなー。みたいな感想が沸いていたのだが。
気がついたらさらに映画版が作られ、さらにさらにと、いつまでも商売続くなースゴイナー。という状況になっていた。
まぁTV版のエンディングが悪いかというと、今思い起こせばアレはアレで味わいがあるとは思うのだが。それにしても伏線を回収する気がないのは非難されても仕方が無いと思う。
ヒットの分析ほど、後付の理屈ばかりになるしょうもない話は無いのだが。あえてするなら。
14歳の少年少女のよくある葛藤を肥大化させた世界は、もともとウケやすいものであるし。(ガンダムもそうだし妖怪ウォッチもそうだ)その上で用意周到に設計された女性キャラによるハーレム状態と、マニアの魂に火がついたような、メカや宗教的設定の嵐であり、それが最後に謎が解きほぐされるのではないかという期待を煽ったという意味では、見事としか言いようが無いと思う。
んで、漫画版の感想に移るが。
これはもう非常にシンプルで、大体の謎はクリアされ、なんじゃこれという謎はそれはもうこれそうゆう世界観なのですよという話となり、読むほうとしてもじゃあ仕方が無いね、というお話であった。
シンジ君はウジウジしているものの、アニメ番より多分に衝動的かつ自分の意思で動いており、納得感はある。
ナニ考えてんだこのおっさんは、という人たちもそれぞれの思惑が大抵明かされているし、いくらなんでも世話焼き過ぎンだろって人たちもまぁこれは物語上仕方が無いという範囲となっている。
そして、スッキリ綺麗に終わった物語は、どうかというと、面白いには面白いのだが、やはり目くらましやケレン味にかけていて、アニメ版的な大爆発を感じないのであった。
思えばアニメ版は目くらましと臭わせと嘘の集合体で、だからこそ見る人は見る人なりの物語を作ってしまう類なのだ。
最近ガサラキの感想を書いたのだが、あれはエヴァンゲリオン影響下の物語でしかし伏線を片っ端から回収していくという作りで非常に真摯な内容だったと思うが、謎は謎だからこそ魅力があるというのを証明する形になってしまっていた。
ここが難しいところで、「この謎は解けません」と宣言された謎はもはや謎ではないので魅力がない。
しかし「この謎は全部明かされました」だと商品価値を失ってしまう。
その意味で、漫画版は、「この謎は全部明かされました」という物語になっていると思う。エヴァンゲリオンという商品展開の最後の一撃。
そして今もまた作られている新しい映画版は、おそらくサードインパクトによる何週目かの物語として、別の謎を引っさげてまた、この謎が解けるか解けないか、いや解けませんでしたーをやるのだろう。
創作物とそれが商品としてどう生きるかと。
創作物が創作物として生き残る方法とか。
例えばガンダムは宇宙世紀とガンダムという枠組みを残して36年生き残ったわけで。
これはアムロやシャアがいなくても、地球連邦とジオン軍でなくても、一年戦争でなくても話が続くという枠組みを作ったという事になる。
エヴァンゲリオンは20年、同じ話で生き残っている。
ルパン三世などは48年だ。もうこれ寅さんだ。(ちなみに寅さんの映画版はルパンの漫画原作より新しい)
こういう時代を超えるシリーズになる土台を作る人たちというのは本当になにか、時代に突き刺さる武器を持つのだなと感じる。
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