どのサイトを見ても楽しそうで現地の人も大歓迎ムード、町おこしに一役買っているとオタクを褒める内容ばかりだ。
実際そのアニメは出来がよく、普段アニメを見ることのない自分でも楽しめた良作だと思った。
当日はあいにくの雨だったが朝から現地入りし、会場まである地元民の車に同乗させて頂いた。
そこで何気なく「やっぱりアニメ効果は凄いですか。見渡す限り男性ばかりですね」と言うと、
事前情報として聞いていた地元民は協力的で喜んでいる、とは真逆の答えが返ってきた。
「そんなの、一部のお店と青年会だけですよ。
住むわけでもないのに騒ぐだけ騒いで、過疎化した町に何の恩恵もないです」
実際町を見ると、一部の商店街は所狭しとオタクが群がって歩いているが、店の方はただ店番が座っているだけ。
やる気のある?店もあるにはあるが、ほぼ八割の店がなんらアクションなく道行く人をじっと椅子に座って眺めている。
町おこしの観点から言えば、今売れるだけ売ってその資金を元手に改装をし事業展開をし、来たる日の為に延命を図るべきなのだろう。
しかし気まぐれに訪れ、いつ来なくなるともしれないオタクの為に借金を背負えるほど店主達は若くはなく、
跡継ぎがいるわけでもなく古い寂れた店構えのまま、ただ言われるがままにアニメキャラのパネルを置いて座っている。
オタクに迷惑はかけられることはあっても、金が入ってくるわけでも未来があるわけでもない。
そもそも本来こういった地方商店の休業日は日曜日なのだが、店の前を歩くオタクの為だけに、パネルを見せて写真を
撮らせるだけの為に日曜でも店を開けているという。
「知人の娘はコスプレしないんですか?とセクハラを受けるので接客業をやめました。今は水戸に住んでいます
このお祭りもこれだけオタクが多ければ地元民は誰も来ない。駐車場も使えないしステージは朝から占拠される」
雨合羽を着込んだファンが所狭しと並んで座っている。自分はそこの町の高校の演奏が聞きたかったが断念した。
「普通、地元の祭りなんて傘があれば十分なんですけどね…Aさんの町のお祭り、雨合羽持参で来る人なんています?
当然のマナーって言われるんですけど僕らのマナーはむしろ、見たいショー以外は退くのがマナーですよ」
もうこれは地元民の為の祭りではなかった。見渡す限りオタク。それもテンションの高い成人男性ばかり。
「税金を納めている地元民が楽しめない祭りなんですよ。儲かっているのはここに屋台を出している店と宿泊業と交通機関だけ。
それだけで後の364日を賄えると思いますか?364日を支えている地元民は今日一日じっと耐えるだけです」
早く去ってくれと願っていると彼は言った。
宿泊施設に勤める奥様からもお話を伺ったが、似たようなため息混じりの口調だった。
愛想笑いが辛いという。
「俺の嫁なんですよ!とか言われてもなんて返せばいいんです?気持ち悪いですねとも言えないし
この人たち全員独身なの?ってゾッとします。目がもう普通の人間の目じゃないです
ありがとうございます、と言うだけです。ここが好きと言われても好きなのはテレビの中のこの町でしょうに」
ましてやディズニーランドのキャストでもないし、演出を手伝う義務もない。
自分が見る限り、地元民の半数の目は死んでいた。愛想悪くふるまう住人も多かった。
でもそれはきっと彼らのせいではない。それだけの理由があるのだ。
聖地最高!と叫ぶのはいいが、本当に、本当にオタクが思うほど歓迎されているのか。
じゃあ街おこしに使わなきゃいいのに こられて迷惑ならなんで街おこしっぽくしたりイベント開いたりしてんだろ
一枚岩ではないということかな 反対する人もいるし小銭でも稼ぎたい人もいるんだろ
これに限らず何事も意見統一して一枚岩になってから色々やってほしいもんだ 楽しんでいいのか後ろめたく感じなきゃならんのかわからなくて 結局楽しみながらも微妙に変な罪悪感をへ...
それを70代、80代の爺婆にも求めるのか
年齢は関係なく思う
関係あるよ 客を呼ぶってことはそれなりに資金も労働力も必要になる だからやりたくないっていう意見はあってもおかしくないだろ 一枚岩になれってことはそういう層にも協力を求め...
四行目まではその通りだと思うけどなんで年寄りについてがとりわけ酷なんだ 若くても中年でも年寄りでも色んな感覚があるし一枚岩になるのはどの世代にとっても同じくらいしんどい...
その聖地とやらには行ったことはないし詳しいことも知らないが、金沢マラソンの件を思い出した。他所から人を呼んで騒がれても、恩恵を受けないばかりか迷惑に感じる人もいる。
そんなに不満があるなら「一部のお店と青年会」以外の住民は反対運動でも起こせばいいんじゃないの? 何で起こさないのか意味不明だなあ~
作り話だからに決まってんだろ!