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中国 民主活動家に起訴していない罪加え判決
11月28日 17時43分

中国 民主活動家に起訴していない罪加え判決
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中国の裁判所が、街頭で抗議活動をしていた著名な民主活動家に対し、検察が起訴していない罪を加えて懲役6年の実刑判決を言い渡し、国際的な人権団体は政治的な迫害だと批判しています。
この裁判は、中国の著名な民主活動家郭飛雄氏、本名、楊茂東氏が、おととし1月、広東省の新聞「南方週末」で政治の民主化などを求める記事が当局の指示で書き換えられたことに対して街頭で抗議活動を行ったなどとして公共の秩序を乱した罪に問われているものです。
郭氏の弁護士によりますと、27日、広東省広州の裁判所は判決を言い渡す直前に検察が起訴していない「騒動を引き起こした罪」を加えて懲役6年の実刑判決を言い渡しました。
「公共の秩序を乱した罪」の最高刑は懲役5年で、郭氏の弁護士は、「裁判の手続きに公然と違反したものだ」として裁判所に抗議するとともに、控訴の手続きを進めるということです。
中国では、このところ、民主化や言論の自由を訴えていたコラムニストや弁護士などが相次いで実刑判決を受けたり、起訴されたりしています。
判決について、国際的な人権団体、「アムネスティ・インターナショナル」は、「平和的な運動を行っていた活動家に対する明らかな政治的な迫害だ。不当な裁判で即時、無条件の解放を要求する」として、批判しています。

締めつけ強化か 習近平指導部

中国では、このところ、民主化や言論の自由を訴えていたコラムニストや弁護士など、多くの人たちが相次いで実刑判決を受けたり、起訴されたりしていて、習近平指導部が共産党の1党支配を揺るがしかねない動きだとして締めつけを強化しているものとみられます。
このうち、26日には、北京在住の女性コラムニストの高瑜氏が、中国共産党の文書のコピーを海外のウェブサイトに提供したとして、国家機密を海外に漏らした罪に問われた裁判で懲役5年の判決が言い渡され刑が確定しました。
また、ことし5月には、去年北京で天安門事件の真相究明を訴える集会に参加したあと、当局によって1年以上拘束されていた著名な人権派弁護士の浦志強氏が、騒ぎを引き起こした罪などで起訴されています。
こうした背景には、民主化や言論の自由を求める動きが活発になれば共産党の1党支配を揺るがしかねないとして習近平指導部が締めつけを強化していることがあるものとみられます。

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