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【サッカー】

G大阪 延長で浦和破り決勝進出 藤春ボレーで決勝弾

2015年11月29日 紙面から

浦和−G大阪 延長後半、勝ち越しゴールを決めるG大阪・藤春(左)=埼玉スタジアムで

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◇J1CS準決勝 G大阪3−1浦和

 J1年間王者を決めるチャンピオンシップ(CS)は28日、埼玉スタジアムに4万696人を集めて準決勝を行い、G大阪(年間勝ち点3位)が延長戦の末、3−1で浦和(同2位&第1S覇者)を破り、来月2日、5日の広島(同1位&第2S覇者)とのCS決勝に進出した。G大阪は1−1で迎えた延長後半13分、DF藤春広輝(27)のバースデー弾で勝ち越し。さらにFKからFWパトリック(28)が決めて突き放した。マン・オブ・ザ・マッチ(MVP)には好セーブを連発したG大阪のGK東口順昭(まさあき、29)が選ばれた。

 G大阪が地獄から天国へ一気に駆け上がった。歴史に残る珍プレーからゴールを奪って決勝進出。1−1で迎えた延長後半13分に“大事件”は起こった。DF丹羽が浮き球でGK東口にバックパス。だが、ボールは放物線を描きGKの頭上を越え、自陣ゴールに向かった。目撃者たちは言う。

 東口「思わぬところからシュートが飛んできた」

 今野「目が飛び出そうになった」

 米倉「完全に時が止まった」

 遠藤「正直、入ったと思った」

 信じられぬ光景に息をのむ。世紀の大失策−。浦和の選手も足が止まった。だが、ボールは奇跡的にポストに当たった。そして、事件は続く。東口が拾って右サイドにパス。呉→遠藤→パトリック→米倉とつなぎ、藤春が右クロスを利き足ではない右足ボレーで決勝弾をたたき込んだ。わずか数十秒で地獄から天国に景色は変わった。着火点となった丹羽は「サッカーの神様がいましたね」と胸をなで下ろした。

 そして、数奇な運命が重なる。大トリを務めた藤春はこの日が27歳の誕生日で「人生初のバースデーゴールになった」と両拳を高々と上げ、喜びを爆発させた。一方、冷静に時間を巻き戻し、丹羽の失態を思い出すと「何やっとんねん」と心の中で叫んだという。

 もしオウンゴールになっていたら…。遠藤は「歴史に残るゴールだったね」とぼそりと言った。西の雄が起こした大騒動劇。九死に一生を得た。

 決勝の相手は年間順位1位の広島だが、勢いはG大阪にある。遠藤は「もう、自分たちに失うものはない」と言った。下克上で連覇を達成すれば、後世に語り継がれる珍プレーになるだろう。

  (占部哲也)

 

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