楽天証券が2015年10月より運用を開始した、「楽天日本株4.3倍ブル」があまりにも過激すぎる投資信託になっているなーと思ったので、今回はそれを記事にしてみたいと思います。
国内の株価指数を対象とした先物取引を積極的に活用することで、日々の基準価額の値動きが国内の株式市場の値動きに対して概ね4.3倍程度となることを目指して運用を行う。
株価の動きよりも4.3倍動く投資信託:
この「楽天日本株4.3倍ブル」はざっくりいうと、通常の株式投資よりも4.3倍、危ない投資信託です。
例えば通常、株式市場全体が1%の上昇をした場合、楽天日本株4.3倍ブルであれば4.3%の含み益を得ることが可能。このように、通常の投資よりも4.3倍ほどレバレッジ(資産を膨らませるイメージ)をかけることで、株価が上昇した場合の利益をより大きくするメリットがあるのですね。
- 株価が上昇した場合には4.3倍の含み益を得ることが出来る
超ハイリスクハイリターン:
反面、4.3倍大きく投資するということは、下落スピードもまた4.3倍だということ。
2015年8月に発生したチャイナショックのような世界同時株安が発生した場合には、下手をすると投資したお金を一気に目減りさせてしまう可能性もあります(10%の下落でも40%以上の下落に繋がる)。
このように楽天日本株4.3倍ブルは超ハイリスクハイリターン。一般的にハイリスクだと言われている「信用二階建て」よりも更にハイリスクな投資となるので、よほど株価があがるという自信があるとき以外は、さらわないほうが無難な投資信託になるでしょう。私は決して、おすすめしません。
でも楽天日本株4.3倍ブルは超人気:
そんな楽天日本株4.3倍ブルの人気具合は…というと、現時点で楽天証券における投資信託買付額4位という状況…。更に楽天証券が運用している投資信託でいうと1位の人気っぷりです。みなさん、どんだけ投機が好きなんだ…って感じですよね、これ(苦笑)。
そんな人気があるからこそまぁ、楽天証券をはじめ、今では多くの証券会社がダブルベア(2倍)だ、トリプルベア(3倍)だという投資信託を運用開始しているわけですが、この流れは一体どこまで行ってしまうんでしょうかね?
仮にこのまま規制がされないようだと5倍ブル、10倍ブル…なんて超危険な投資信託が出来るのも、時間の問題のような気がします。
以上、株価の4倍速以上で基準価格が動く、「楽天日本株4.3倍ブル」があまりにも過激!これはもはや投資ではなく投機です…という話題でした。資産運用をしっかりしたいなら、こういった投資信託には手を出さず、手堅いインデックスファンドなどを買い付けるのがおすすめですよ。
参考リンク:
株式投資をはじめてみたい…という方は、下記記事なども併せてどうぞ。証券会社の選び方などがわかります。