スマホ・ビジネスにおける iPhone の特殊性: 15% のシェアで、92% の利益をかき集める
Apple Claims 92% of Global Smartphone Profits
Felix Richter – Nov 18, 2015
It is no secret that Apple’s iPhone business is exceptionally profitable. Recent estimates, released by investment bank Canaccord Genuity, show just how exceptional Apple’s position in the smartphone market really is: In the first three quarters of 2015, Apple claimed 92 percent of the industry’s aggregate profits. A number that is even more astonishing considering that the iPhone only accounted for 15 percent of global smartphone shipments during the same period.
Apple の iPhone が、きわめて利益率の高いビジネスであることは、誰もが知っている事実である。先日に、投資銀行である Canaccord Genuity がリリースした推定値が、スマホ・マーケットにおける Apple の特異なポジションを明確に示している。つまり、2015年 1月〜9月期の Apple は、グローバル・スマホ業界における、全利益の 92% を掻き集めているのだ。そして、この数字が驚異的である理由は、同期間におけるグローバル・スマホ出荷数に占める iPhone の比率が、わずか 15% に過ぎない点にある。
Samsung, Apple’s main rival in the smartphone market, is the only other company taking a considerable cut of the industry’s profits, while most other smartphone makers are currently operating at a loss. A couple of years ago, numerous companies were able to operate profitably in the smartphone market, but the fierce competition for market share, especially in emerging markets such as China, has led to deteriorating profit margins for vendors of low- and mid-range devices.
スマホ・マーケットおける Samsung は、Apple の最大のライバルであり、また、この業界から利益を得ている企業でもある。その一方で、その他のスマホ・メーカーたちは、損失を出しながらも参入しているという状況にある。数年前に戻ってみると、いくつかの企業が、スマホ・マーケットで利益を得ていたが、シェア争いという熾烈な競合に巻き込まれていった。とりわけ、China などの途上国マーケットでは、ロー・エンド/ミッド・レンジのベンダーが、利益率を悪化させている。
Please note that the aggregate industry profits used to calculate profit shares as shown in the chart, take into account the losses made by unprofitable vendors. That’s why the combined profit share of Apple and Samsung adds up to more than 100 percent.
このチャートを参照する際には、不採算ベンダーが生み出す損失も、加えられている点に注意してほしい。Apple と Samsung の利益を合わせると、100% 以上になってしまうのは、そのような理由があるからだ。
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このポストと関連する調査レポートが、やはり Canaccord Genuity から、今年の2月に提供されていました。 それによると、2014年 Q4 の iPhone は、93% の利益を集めたとされていますが、2015年 Q1〜Q3 の通期でも、その利益が 92% に達したことになります。 なんというか、スマホ・ビジネスが二極化され、また、ハイ・エンドで iPhone と戦うのが、Samsung/Sony/Huawei あたりに限定されてきて(一部の機種ですが)、その他は、すべてがミッド・レンジおよびロー・エンドへ向かっているように思えます。Cloud News Asia の、「DataWind planning to launch sub-Rs 3,000 4G smartphone」というポストが示すように、インドでは 4G デバイスが、US$ 46 ほどで販売される展開になっているようです。こうして比較してみると、同じカテゴリのプロダクトとは思えなほどの、価格差が存在しています。 そして、それらのロー・エンド・デバイス・メーカーでも、ビジネスが成立している点が、とても興味深いですね!
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