以前にも同じような内容を書いたことがありますが、観客席が空席だらけの試合が多すぎるNBL。
会場MCのアナウンスを聞いた方によると、アイシンの場合、500席ほどは関連企業(プロチームで言うならばスポンサー企業)に購入してもらっているとのことです。他の企業チームも似たようなものだと思われます。チーム経営陣からすれば、チケットが売れたことには変わりはないので、実際には会場に観客が来なくても、チケット収入というその観点では問題ありません。ただ、将来を見据えれば、いかにファンに会場に足を運んでもらうかが重要ですので、購入先の企業に頼んでいかに観客を動員(いわゆる無料チケット)してもらうかが必要になります。ただ、無料チケットの役目は「バスケ観戦のきっかけ作り」で終わらせなければならないので、その企業購入の割合も徐々に減らしていくことも必要でしょう。
ここで、下記にNBLが発表している平均入場者数ランキングの中から企業チームだけ抜粋したものを記載したいと思います。
●NBL全体 平均観客動員数(108試合) 1,352名(67.6%) ●平均入場者数ランキング 第9節終了時点 ※チーム名右横カッコ内はホームゲーム数 ※右端カッコ内は目標2000名に対する達成率 2 アイシンシーホース三河(10) 2,120名(106.0%) 3 東芝ブレイブサンダース神奈川(6) 1,743名(87.2%) 5 三菱電機ダイヤモンドドルフィンズ名古屋(6) 1,467名(73.4%) 7 日立サンロッカーズ東京(8) 1,297名(64.9%) 8 トヨタ自動車アルバルク東京(10) 1,288名(64.4%)
出典:NBL
※第9節というのは先週のことですので、昨日、一昨日に行われた試合結果は含まれておりません。 「目標2000名」に達しているのはアイシンだけ。ただ、そのアイシンも前述の500席分は「企業購入分」ということを加味すれば、実数は1600人程度となってしまいます。さらに実際に会場に来ている観客も、企業関係者が大半を占めます(大同小異で他企業にも言えます)。残念ながら、顧客開拓に本腰を入れている企業はまだ皆無と言ってよいでしょう。
NBLの観客動員はリンク栃木に頼っている
リンク栃木ブレックスは第9節終了時点で1位の2,196名を動員し、2,000名を下回ったホームゲームはありません。第10節は12月14日の総選挙の影響で会場が使えなくなり、日程変更を余儀なくした結果、1,182名と今シーズン最低記録を作ってしまいましたが、予定通りに行われた翌日の試合では2,825名と逆に今季最多人数となりました。ただ、ここで言いたいことはホームゲームではなく、むしろアウェイゲームなのです。
これまでに、栃木をホームに迎え入れたチームは5チーム。うち4チームは三菱電機以外の企業チームです。そして栃木はほぼ必ず、アウェイツアーを計画しています。bjでは珍しくないと思うのですが、NBLでは単発を除いて行っていないようです。(※レバンガは道内ツアーをやっています。場所によっては東京―栃木よりも遠い会場もあるでしょうし、それはそれで大変でしょうね。)また、帰国当初に比べれば影響はないように思えますが、全国的に田臥効果も少なからず残っているようです。 実際に、リンク栃木戦と上記の平均観客動員数を比較してみたいと思います。
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