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【神奈川】

教員の思い 十分届かず 全国学力テストアンケート

 公立小学校六年生と中学三年生を対象にした今年四月の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)について、県教育委員会は二十七日、テストと合わせて行われたアンケートの分析結果を発表した。先生の指導と子どもたちの受け止めに大きなギャップがみられた。 (原昌志)

 アンケートは対象の各学校(教員)と全児童生徒を対象に実施。「授業の最後に学習内容を振り返る活動」の状況を聞いた設問で、中学校は教員の89・9%が「よく行った」(「どちらかといえば」を含む)と回答したのに対し、生徒は53・5%にとどまり、36・4ポイントの差があった。全国平均も同様の傾向だったが、差は31・6ポイントで県平均よりも小さかった。小学校でも県内は教員が92・5%に対し、児童は71・7%で差は20・8ポイントあった。全国平均の差は18・6ポイントだった。

 「授業の冒頭で目標の提示」をしたかどうかの問いでも、「よく行った」(同)の認識は差が目立った。中学校では教員より生徒の認識が23・1ポイント低く、小学校でも教員より児童の認識が13・7ポイント低かった。ともに全国平均(中学校16ポイント、小学校11・8ポイント)よりも差は大きかった。

 県教委は「指導の意図や狙いが、児童生徒の実感に反映するよう改善が望まれる」と指摘した。

 一方、生活習慣と正答率の分析では、朝食や就寝、起床を規則正しく過ごしている子どもほど、テストの正答率が高い傾向があらためて出た。たとえば朝食の場合、「毎日食べている」とした生徒は国語Aの平均正答率が77・7%だったが、「まったく食べていない」生徒は63・3%にとどまった。

 テレビゲームや携帯ゲームをする時間と正答率の関係は、一日あたり「四時間以上」する児童生徒は、「まったくしない」児童生徒に比べて、全教科でおおよそ10〜20ポイント低かった。

 学力テストとアンケートは、県内は小学校八百五十五校の六年生約七万四千人、中学校四百十五校の三年生約六万六千人を対象に実施した。

 

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