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 ハンドルやアクセル、ブレーキの操作をしなくても道路をスイスイ走る「自動運転車」が現実味を帯びてきた。交通事故の大幅削減、渋滞の解消、自分で運転できない高齢者らの移動手段――。高まる期待の一方で、乗り越えるべき課題は少なくない。

 10月上旬、首都高速道路でトヨタ自動車が試作車を走らせた。東京・お台場にある有明インターのゲートをくぐり、運転手がハンドルに付いているボタンを押すと「オートドライブ(自動運転)モードを開始します」と音声が流れた。ハンドルから手を離した状態のまま、車はカーブを走り、方向指示器を出しながら本線に入っていった。

 有明インターから福住インターまで5キロ余り。車線変更をして前の車を追い越す場面もあった。今年、こうした自動運転の最新の試作車を各社が公道で走らせ始めた。