地球に月があるように、冥王星にも衛星カロンがあります。
2015年の今年、探査機ニュー・ホライズンズによって精細な姿が確認できるようになりましたが、ハッブル宇宙望遠鏡さえなかった時代は、冥王星の観測は困難を極めました。
1978年と2015年の「衛星カロン」を比較した写真をご覧ください。
右が冥王星探査機「ニュー・ホライズンズ」によって今年撮影された写真。さすがの高精細です。
そして左が1978年の望遠鏡による写真。
もう何が何だかわからない黒い塊ですが、実はこの塊のほとんどは冥王星(PULUTO)で、上のでっぱりがカロン(CHARON)なのですが、わかるでしょうか?
実は衛星といってもカロンと冥王星は、直径が2倍程度の差しかなく、距離も近いため融合して見えるそうです。
※カロン(直径1200km)、冥王星(直径2400km)
海外掲示板のコメントをご紹介します。
●訓練されていない自分の目では1978年のは何も見えない。
↑冥王星とカロンは(他の惑星の衛星に比べ)かなりサイズ的には近く、かなり近距離を周る。このため初期の観察では、カロンは冥王星にできる周期的な膨張のように見えた。なので突出物がカロンで、メインのかたまりが冥王星である。
↑わお、目が訓練されたようだ。
↑それまで何を探していいかもわからなかったよ。
↑おかげでどうやって見たらいいかわかった。
●「惑星」というドキュメンタリー番組を見たことがある。それは太陽系外にフォーカスを当てたエピソードだった。探査機ボイジャーを通してのストーリーだったが、ボイジャーが発射される前に、その写真を見せていたが、人類が何も知らなかったことにショックを受けた覚えがある。
土星の先は、全く何の詳細もないぼんやりした点だった。われわれはその複雑性や多様性については何一つ知らなかったんだ。そしてそれが今日に続いている。誰が冥王星とカロンにそれほどの複雑な地質学があると考えただろう。違う世界のクローズアップされた写真を見るのは好きだ。
↑1mmx1mmの紙を切って腕を伸ばして空にそれを当て、するとどんな小さいかわかるだろう?
NASAはそれより小さな範囲をハッブル宇宙望遠鏡で何週間もフォーカスしたんだ。それでできた画像がこれ。
1つの点がそれぞれ銀河で、何十億光年も離れている。宇宙は我々が想像するよりもはるかに大きい。
●これを見ると死ぬことが悲しくなってくる。映画は始まったばかりなのに、もう行かなくちゃいけないみたいな感じだ。
↑少なくともこの時代に生まれたのは、過去の時代よりはよかったんじゃないかい。
↑古代ギリシャ時代に生まれていたら、それらの星を神だと思って死んでいただろうね。
●いったいどうやってこんなものを1930年に発見したんだ。
●クレイジーな話だが、発見した男はこの写真から見つけたんだよ。1つの光の点が動くのに気付くかい? それで気づいたんだよ。
カロンはアメリカの天文学者ジェームズ・クリスティーによって、1978年6月22日に発見されました。(カロン (衛星) - Wikipedia)
この写真から衛星の存在に気付けるとは、宇宙の神秘に負けないくらいすばらしい能力ですね。。
Pluto's moon Charon. 1978 vs 2015 : space