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「東京裁判」公判記録、1人で編纂に挑む 自虐史観、日本バッシング…英文4万ページ速記録、史料 山口の松元氏「羅列でなく体系立って」」
当時の“常識”を
松元氏は「過去の戦争を今の価値観で断罪するのは誤りだ。当時の“常識”を知るべきだ」と話す。
それには、東京裁判の審理過程をどう理解するかが重要だと語る。
東京裁判をめぐる研究は、とかく、検察側の主張と弁護側の反論を淡々と書き連ねるのにとどまりがちだった。
そこで、松元氏は実像をさらに深掘りしようと、証言者の氏名や略歴、証言概要、判事と検察官、弁護人との間の議論を自分なりに体系的にまとめ直した。
最近、東京裁判をめぐり、その是非を問い直し、正しく理解しようという動きは広がりを見せている。
自民党が今月29日に安倍晋三総裁(首相)直属の新組織「歴史を学び未来を考える本部」を発足させて研究に着手するのもその1つだ。
松元氏の作業はそんな取り組みにも一助となるのは間違いない。
今後も編纂作業は最低10年はかかるというが、松元氏はそれを生涯をかけてやり遂げるつもりだ。
「1日でも早く編纂を終え、大戦について自分なりの結論をまとめてみたいんです」
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