日本の慰霊碑や旧日本軍施設への悪質な嫌がらせ行為が相次ぐ背景には、日本人観光客の足が遠のくなど、監視の目が行き届かなくなっている実情もあるとみられる。地元政府観光局は警戒を強め、在住の日本人らも修復を続けているが、すぐに新たな被害が確認されるなど、いたちごっこの状態が続いている。
サイパン島は第二次大戦を挟み、100年来にわたって日本と深い関係にある。平成9年ごろまでは多くの日本人観光客が訪れていたが、17年以降、日本航空(JAL)の定期便撤退や日系ホテルの閉鎖などもあり激減した。
一方、21年からサイパンは米領で唯一、中国人がビザなしで渡航できるようになったことから、中国人観光客が急増している。
そうした中、24年9月に尖閣諸島が国有化されるなどして、中国国民の反日感情が高まったことも影響し、島内にある日本の慰霊関係施設への嫌がらせが激化しているとみられる。
かつて日本人が断崖から「万歳」と叫びながら身を投じたことで知られる、島北部の「バンザイクリフ」でも被害は確認されている。遺族や戦友会などが建立した二十数基の慰霊碑が並ぶが、近年、これらの碑文の溝にかみ終えたガムを貼り付ける行為が多発している。
地元の政府観光局はこれらの施設に警備員を常駐させて監視を強化しているが、大勢の中国人観光客らが連日訪れ、同様の嫌がらせを行うなど手がつけられない状態だという。
島では第二次大戦中、日本兵や民間人ら約5万5千人が死亡し、計1千超の慰霊碑がある。
在島歴35年の安井悦子さんは「慰霊碑は現地の人にも受け入れられており、こうした行為には思想的な悪意を感じる。これまで可能な範囲で修復をしてきたが、どんな理由であれ、死者を汚す行為はやめてほしい」と話している。 (池田祥子)
- 1 客の顔から免許証まで晒した「セブン-イレブン」店員 「殺害予告」で警察沙汰、ツイッターは大炎上 J-CASTニュース 11月24日(火)20時13分
- 2 間一髪、隣家住民救う 新聞配達員、叫びながらドアたたく 北海道恵庭の住宅火災 北海道新聞 11月28日(土)16時40分
- 3 「特進クラスの優等生」が美人詐欺師「ばびろんまつこ」になるまで 元同級生が語る驚きの変貌ぶり「そういえば......」 J-CASTニュース 11月21日(土)11時30分
- 4 巡査部長、ホテルで女子高生を脅し暴行「タイプだったので、エッチしたくなって」 スポーツ報知 11月26日(木)15時56分
- 5 「百円札」札束で治療費支払う 発行なくても今でも有効 朝日新聞デジタル 11月28日(土)21時5分
パリ同時テロ 組織的犯行の実態
- (時時刻刻)9・11に匹敵、組織的テロ 首謀者、服役中に過激化 パリ同時テロ有料
-
(社説)パリ同時テロ―冷静で着実な対処こそ有料
- (時時刻刻)過激思想、若者の隣に パリ郊外育ち「静かな青年」 モスク通い「洗脳」?有料
- 1 福生顔面皮はぎ事件・被害者の「妻」が決意の告白!「私は無実。カエルの解剖もできないような人間なのに・・・」 現代ビジネス 11月27日(金)7時1分
- 2 無理して夜9時前に寝かせなくてもよろしい――日本式伝統育児で「生き抜く心」をはぐくむ心得6 ダイヤモンド・オンライン 11月28日(土)8時0分
- 3 捕まえた空き巣の下半身をスマホで撮ってSNSで拡散。被害者が私的制裁を加える中国の「スマート私刑」 週刊SPA! 11月26日(木)16時21分
- 4 日本への旅行熱が止まらない、タイ人の本音 東洋経済オンライン 11月26日(木)6時0分
- 5 賢い人は避けている「マンション管理費」5つの罠 ダイヤモンド・オンライン 11月26日(木)8時0分
読み込み中…