模倣、模造品、まがい物、偽物、真似。これらの言葉からどんな印象を受けますか?たぶんあんまりいい印象は受けないと思います。ブランド品、時計、アクセサリー、その他諸々、世の中には偽物が沢山出回っています。
今に始まったことじゃないけど中国に至っては、国をあげて著作権バリバリ無視の、イミテーション文化を推進しているようにさえ感じますし。似せるならもっと頑張ろうよ、みたいな笑っちゃうものもありますしね。
どちらにしても、あまりいい言葉で使われることのない「真似」という言葉。本日はクソ真面目にテイストも変えて、「真似」をしていくこともそんなに悪くないんじゃないかという話。
これまでもこの先も真似の繰り返し
そもそも人って、生まれてから死ぬまでずっと真似をして生きていると思うんです。こうなりたいとかああなりたいっていう願望は、誰かがやっているのを過去に見たり聞いたりしてるからです。
ブランド品を身に着けたいのも、誰かが持っていたのを見たからだし、仕事でも学校でも家庭でも、誰かがやっていたことを知らず知らず真似して生きています。まったく経験のないことでも、人が行動を起こすときって何となくこうなるだろうみたいな「予測」がついていると思うんですよね。
んで、その背景には、自分の記憶の中にある「情報」から予測しているはずで、その情報源は自分が過去に聞いたり、見たりしたことにほかならないと思うんですよね。
例を挙げてみる
例えば不動産屋を開業したいって時に、まず宅建の資格を取るという行動に移したとします。宅建の資格を取る行為も、過去に宅建を取った人がいるわけで、過去問なんかを勉強してどうやって勉強すればいいとか、資格取得後のイメージまで、自分の培ってきた情報をもとに、ある程度想像していると思うんです。最初に戻るけどそれはつまり、先人のやり方の真似をしているわけです。
また、ちょっと別の話で、兄弟のいる人であればわかると思うけど、子供のころ兄とか姉を追いかけて遊んでいたことってありませんか?
若しくは、幼児が急にませた発言をしたりするのも、親やテレビなどから情報をインプットして真似ているからですよね。
モデリング
そうやって、得た情報を元に自分にないものを補いたいとき、人は真似をして追いつこうとします。これを発達心理学の用語で、モデリングと言います。モデリング (心理学) - Wikipedia
厳密にいうとモデリングは、子供の発達過程で多く用いられてて、モデルの行動とか動作を手本にして模倣することです。つまり、真似をすることって人間が成長していくうえで、必要不可欠ってことですね。
個にこだわりすぎるといいことはないかもしれない件
で、僕は思うんです。個性を大事にしましょうとか個性を伸ばしましょうっていうのは大事だし、大いに賛成だけれども、個にこだわりすぎるのも良くないんじゃないかと。なぜなら、上記の通り、世の中にあるすべてのものはオリジナルなものなんて、ないに等しいんですよね。
例えばビジネスの場合。起業の際に、新しいことをやろうって言って、他にはない、画期的なビジネスアイデアを、なんて言って絞り出そうとしても、それってほぼ不可能なんじゃないかと。(自身がこのスパイラルに陥ったことがある)
つまり、既にある既存のサービスとサービスを掛け合わせたものが、新しい独自のものと言われるわけで、100パーオリジナルなものなんてそうそう存在しないんじゃないかと思います。
要は、自分だけはみんなと違う、自分だけが突飛したアイデアを持ってて、個性的なんだみたいな考えはやめてバシバシ真似していけばいいやんってお話。信念を持つことは良いことだけど、結局それがあだとなって自分を変えられずにうまくいかないってことがありそうだなぁと思った次第です。(※そのまま真似るのは愚の骨頂。自分の色を入れつつ。)
まとめ
何があっても揺るがない信念は根底に必要だと思います。
もちろん個性も大事です。
でも何か躓いた時に潔く失敗を失敗と認めて、真似をすることでより成長できるなら、それはそれでいいんじゃないのかなぁと自己啓発みたいな真面目な話でした。(何様だ貴様)
イミテーション万歳だけど、何か??