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ツイッターで暴言三昧、新潟日報報道部長の因果応報(下)

降旗 学 [ノンフィクションライター]
【第139回】 2015年11月28日
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 ということは、だ。ずっと以前の、あの吐き気を催すようなツイートをしたときも坂本報道部長は飲んでいたということだ。飲んでいたから赤ん坊を豚のエサにしろとか四肢を切断しろとツイートしたんだね。だから、たぶん坂本秀樹報道部長はとても酒癖が悪いのだ。んなわけねーだろ。

 〈今後はツイッターを使用することをしないことを誓います〉(11月23日)

 もう、ツイッターで他人を誹謗することをしないことにしたらしい。

 数々の雑言もさることながら、いちばんの問題は、坂本秀樹報道部長がメディアで禄を食んでいたことだ。ましてや、報道部長という役職にもあった。彼は、ジャーナリストなのである。

 ジャーナリストやノンフィクションライターを名乗る私たちが、坂本報道部長のように、ある組織で活動をしたら、その瞬間から私たちはジャーナリストではなく、活動家になるのだ。そして、その組織の代弁者になり、スポークスマンになる。

 もし私がしばき隊の構成員だとしたら、私はしばき隊を擁護する原稿を書き、与党自民党や安倍総理の支持者をペンで糾弾するだろう(いまはパソコンだけど)。報道に携わる者は、利や都合を優先に記事を書いてはならない――、が大原則だ。日本を貶めることを目的に、自分たちの都合のいいような記事を書くと、あの新聞社みたいな大誤報大捏造でっちあげが起こるのだ。

 だから、立場を忘れ、他のユーザーに死ねと罵り、赤ん坊を豚のエサにしろと毒づいた坂本秀樹報道部長に、私たちは言わなければならない。恥を知れ、と。

 十一月(霜月)を表す季語のひとつに「報恩講」という言葉がある。

 報恩講というのは、浄土真宗の開祖・親鸞聖人が入滅した十一月二八日(もしくは祥月命日)に営まれる集まり(法要)のことだ。親鸞は、信者たちに、一人ひとりがこの世に生まれてきた目的や、生命の歓喜を説いたが、その教えに感謝する集まりが報恩講だ。

 憎悪に満ちた言葉を吐く人たちは、それがこの世に生まれてきた目的だとでも思っているのだろうか。んなわけないよね。ヘイトに塗れた人生が楽しいわけないじゃないか。人を罵って悦に入ってるやつには、かならず手痛いしっぺ返しがある。

 二六日、新潟日報社は坂本秀樹・上越支社報道部長の職を解き、経営管理本部付、懲戒休職(無給・無期限)処分とした。坂本元報道部長に罵倒されたユーザーたちも、今後の対応を警察に相談しているという。哀れだな。

参考記事:読売新聞11月24日
毎日新聞11月24日
産経新聞11月26日
朝日新聞11月20日他

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降旗 学[ノンフィクションライター]

ふりはた・まなぶ/1964年、新潟県生まれ。'87年、神奈川大学法学部卒。英国アストン大学留学。'96年、小学館ノンフィクション大賞・優秀賞を受賞。主な著書に『残酷な楽園』(小学館)、『敵手』(講談社)、『世界は仕事で満ちている』(日経BP社)他。


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