制限なく記事をお読みいただく方法はこちら

ヤンマー:北米で目標年間3000台「畑のフェラーリ」

毎日新聞 2015年11月27日 21時48分(最終更新 11月27日 22時16分)

自身がデザインしたトラクターの前で話す奥山清行氏=大阪市北区で2015年11月27日、大西岳彦撮影
自身がデザインしたトラクターの前で話す奥山清行氏=大阪市北区で2015年11月27日、大西岳彦撮影

 ヤンマーは「畑のフェラーリ」と呼ばれる斬新なデザインのトラクターなどプレミアム農機を来春から北米で販売する。「カッコ良さ」も売り物に、2018年に北米で年間3000台の販売を目指す。来夏から欧州でも販売する。名車デザイナーとして知られ、今回、斬新な農機のデザインを手掛けたヤンマー社外取締役の奥山清行氏は27日、毎日新聞の取材に「農機を徹底的にデザインした企業は世界でも例がない。農業全体が変わるきっかけにしたい」と、意気込みを示した。

 奥山氏はイタリアの著名デザイン会社「ピニンファリーナ」のデザインディレクターを務め、「フェラーリエンツォ」「マセラティクアトロポルテ」など名車のデザインを手掛けた。その後、独立し、新幹線やロボットなどもデザインする世界的な工業デザイナーとして知られる。13年にヤンマーの社外取締役に迎えられ、農機のデザイン刷新を主導。今年5月に国内で発売した奥山デザインのトラクターは半年足らずで100台超を売るヒットとなった。

 欧米市場への投入について、奥山氏は「デザインをきっかけに、ヤンマーのブランド価値を海外でも確立したい。デザインに惹(ひ)かれて使ってもらえば、製品の良さにも気付いてもらえる」と説明。農機市場での競争が激化していることを指摘した上で「世界では価格や基本性能だけでは対抗できない。創造性を最大限使い、顧客が求める価値を提供する」と述べた。

 奥山デザイン第1号のトラクターは真っ赤な車体で、人が乗り込むキャビンの前面に大きな曲面ガラスを採用、周囲を幅広く見渡せるのが特徴。奥山氏は「カッコいいイメージができれば、女性や子供も農業に興味を持ち、従事者も増える」と期待する。

          ◇

 奥山デザインのトラクターは29日、大阪市の御堂筋をF1やスポーツカーが走るイベント「御堂筋ワンダーストリート」で、フェラーリ100台パレードの先導役を務める。【宇都宮裕一】

最新写真特集