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【ゴルフ】

遼、1打差2位 兄弟タッグで好発進

2015年11月27日 紙面から

キャディーを務めた弟の航くん(右)とラウンドする石川遼=黒潮CCで(市川和宏撮影)

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◇カシオ・ワールドオープン<第1日>

 ▽26日、高知県芸西村、Kochi黒潮カントリークラブ(7315ヤード、パー72)▽晴れ、気温17・0度、西2・9メートル▽賞金総額2億円、優勝4000万円▽108選手(アマチュア6人)▽観衆2118人

 今季国内ツアー2勝目を狙う石川遼(24)=カシオ=が4バーディー、ボギーなしの68で回り、首位と1打差の2位と好スタートを切った。初めてキャディーに起用した弟・航(わたる)くん(15)との兄弟タッグで、絶妙なアプローチとロングパットで上昇気流をつかんだ。賞金シード入りを目指すベテランの平塚哲二(44)=甲賀CC=が67で回り、単独トップに立った。

◆終盤リズム乗る

 抱えていたのは不安だった。「こんな調子が悪い時にどうしよう…」。案の定、ティーショットは乱れた。石川のフェアウエーキープ率42・86%は108選手中、76位と低調。アイアンも「ここ数カ月、良くない」。序盤から、ラフやバンカーといった難局からのリカバリーの連続だったが…。

 「僕のゴルフはグリーンを外して逆にリズムに乗ってくる。相手に『えっ?』って思わせて、流れを持って行くのが自分のゴルフ。やっぱり、僕(の武器)はサンドウエッジなのかなと思った」

 インスタートからパーを重ねて迎えた17番パー4。バンカーからの3打目をピンそば50センチに寄せてパーセーブすると、攻撃スイッチが入った。

 18番パー5(530ヤード)。残り282ヤードの2打目でドライバーを握り、グリーン手前30ヤードまで運んで初のバーディーを奪った。2番では20メートルのバーディーパットを沈めた。5番パー5(570ヤード)では2度目の「直ドラ」を披露。8番では16メートルのパットを決めた。「今日は『石川デー』ですよ」と、同組の宮里優もお手上げの出来だった。

 胸にあったのは温かな“兄心”だ。

 「背中で伝えられれば」。キャディーを務めたのはプロ志望の弟・航くんだった。好発進に航くんは「近くで見て、『兄ちゃん、上手だなー』って。どういうことを考えてやっているのか分かって良かった」と充実の笑みだ。

◆「石川劇場」演出

 石川は「二人三脚でできた。本当に担げるのかなと思ったけど大丈夫だった」と安堵(あんど)の笑みだったが、「航はアプローチ、パッティングで勝負するタイプ。そこの視線は感じた」。弟のまなざしによって、「石川劇場」は引き出されていたようだった。

 上々発進にも満足せず、「やっぱり(クラブを)振り切っていきたい」。石川兄弟で頂点を奪いに行く。 (松岡祐司)

 

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