【映画】徹底的に作り込まれた60年代に惹き込まれる!「コードネーム U.N.C.L.E.(アンクル)」
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映画といえばアニメ映画ばかり観ていたのですが、最近洋画の面白さを知り「どうして今まで素通りしていたんだ!」と若干の後悔をしているシカコです。そんな洋画がちょっと気になり出した私が気になっていた作品「コードネーム U.N.C.L.E.」。
映画『コードネーム U.N.C.L.E.(アンクル)』 11月14日(土)全国ロードショー
人気テレビシリーズ「0011ナポレオン・ソロ」をブラシュアップ、「チーム U.N.C.L.E.」が誕生する前日譚を描いたガイ・リッチー監督の作品です。
友人に「シカコちゃん、絶対好きなやつだよ!」と太鼓判を押されたこともあって観てきました。
観た直後の感想「すんごい好きなやつだったよぉ〜〜〜!(パンフとサントラCDを買いながら)」。
あらすじ
舞台は東西冷戦真っただ中の1960年代前半。まさに敵同士のCIAエージェントとKGB工作員が、世界を巻き込む一大テロ事件を止めるために手を組んだ!
やり方、考え方が真逆のコンビが世界を股にかけ、鍵となる失踪したドイツ人科学者の娘を守りながら科学者本人を探し出さなければならない。
タイムリミットが迫る中、核爆弾大量生産技術流出の危機から世界を救えるのか!?
感想
面白かったです!
時代背景や設定からかなりシリアスな内容になるのかと身構えていましたが、思っていたよりもコミカルな演出があり身構えずに観られる映画でした。
登場人物が母国語で会話するときに英語字幕が画面に表示されるんですが、その演出も凝っていてハイカラだなあと。
スパイ映画が好きで他作品を愛好している方にはややアクションが地味という評価があるようですが、CGに頼らない爆発シーンやカーチェイスは見応えありましたよ!
コンビスパイ映画というよりは、ヒロインのギャビーや黒幕のボスであるヴィクトリア・ヴィンチグエラ夫人を相手にソロとイリヤが動いているという印象。
研究施設への潜入シーンではソロとイリヤが共闘するのですが、お互いのスパイスキルを見せつけ合う意地の張り合いで、見ていて「お前らは子どもか!」とツッコまずにはいられませんでした。
しかも研究施設の人間に見つかって逃亡するも、イリヤが操縦するボートから振り落とされるソロ。
「落ちるなよ、カウボーイ!」って言った矢先に落ちていったソロに、思わずイリヤも二度見。
そしてソロは陸へ上がり駐車されていたトラックに乗り込んで逃げるのかと思いきや、ボートで追走劇を繰り広げるイリヤを眺めながらラジオを流しつつ優雅に食事。
この時に流れる曲が「CHE VUOLE QUESTA MUSICA STASERA(ガラスの部屋)」。
おそらく芸人ヒロシがネタをする時に流れるBGMと言えば、分かる人も多いかと。
シュールな場面に、懐かしの芸人を彷佛とさせるBGMが流れ、いろんな意味で笑いが出てしまいました。
そしてイリヤとギャビーの、じれったいにもほどがある恋愛模様。
作中で二人は婚約者を装って潜入するのですが、行動を共にするうちに恋心が芽生えたようで。
でも最後の最後の、最後までくっつかないという、とっても酷なお預け状態。
思わず「今だ、そのままいけー! キスしちゃえ!」と何度心のなかで野次ったことか……。
一連のシーンで流れるBGMのタイトルが「The Unfinished Kiss」という、イリヤとギャビーの関係を見事に表現したタイトルで私は泣きました。
この二人はくっつかないからこそ良いんだ……キスをしちゃったら何かが終わってしまう……。
というかギャビー……ギャビー……!
私も思わずショックを受けるイリヤと同じ表情を浮かべてしまったよ……!
そして英国紳士そのものであるウェーバリー氏もなかなか良いキャラをしています。素敵なおじ様ですが、食えない紳士です。
スパイ映画の醍醐味である「共闘」「恋愛」そして「裏切り」を2時間たっぷりと楽しみました。
さいごに
監督がこだわりにこだわった「60年代」という世界観をたっぷりと堪能できる映画です。
パンフレットは作中の武器やファッション設定、俳優インタビュー、「0011ナポレオン・ソロ」との比較、60年代当時の時代背景や実在の諜報機関についてなどなど充実した内容で読み応え抜群。
そして劇伴が本当に良曲揃い! 何度もリピートして聴いています。
細かいところまで作り込まれた60年代スパイ映画、とっても大好きな作品になりました。
60年代ファッションと劇伴、そしてイリヤとギャビーのじれったい関係がもうたまりません。
ローマの休日でおなじみのベスパに乗ってデート中(を装う)のイリヤとギャビーのもとに、ソロが登場したシーンは個人的にかなり面白かったです。
あぁ〜はやくDVD欲しい〜! 日本でもはやく発売してください〜!