2015年 11月28日(土)よる11時放送
12月5日 午前0時放送(金曜深夜)
移民の国に咲いた花
~日本・ブラジル120年~
日本からおよそ2万キロ、地球の反対側に位置するブラジル。1895年11月に外交関係を結んで以来、25万人の日本人が移民として海を渡った。彼らは人種的偏見や差別に向き合いながらも、新天地ブラジルに深く根ざして高い信頼を築き上げ、やがて政治、経済、芸術などの分野で名を残していく。はたしてその裏にどんな歴史があったのか?
ブラジル文化人最高の勲章を受けた日系移民の芸術家・大竹富江は絵画、版画、そして全長15メートルを超える巨大なモニュメントを制作するなど幅広く活躍、ことし101歳で亡くなるまでにおよそ2000点の作品をブラジルに残した。大竹は時に激しい批判にさらされながらも、ブラジル社会に飛び込み成功をつかんでいった。
一方、ブラジル屈指の写真アーカイブスに2万点の作品が収蔵され、いま大きな注目を集めているのが、農民で写真家の大原治雄だ。過酷な労働や苦難の生活ばかりが語られてきた移民の歴史だが、大原の写真には、従来の移民のイメージを大きく覆す「大地に生きる喜びや感動」の数々が刻み込まれていた。
日本とブラジル、その120年の歴史と今を、2人の移民の人生から描き出す。
語り:黒木華
(内容59分)
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- ブラジルの国民的芸術家にまでのぼりつめ、ことし101歳でこの世を去った大竹富江。
- 大竹富江を一躍有名にした巨大モニュメント。
- 大原治雄が生涯を通じて最も多く被写体としたのは、自身の家族だった。
- 大原治雄の残した2万枚の写真はブラジルを代表する写真アーカイブスに所蔵されている。