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北星学園大:一連経緯を検証へ 元朝日記者めぐり

毎日新聞 2015年11月26日 23時40分

 北星学園大(札幌市厚別区)は26日、慰安婦報道に関わった元朝日新聞記者で非常勤講師の植村隆氏(57)が来年3月から韓国の提携校に招聘(しょうへい)教授として赴任すると正式発表した。脅迫などが続いていた大学は雇用継続に苦慮していた面があり、田村信一学長は一連の経緯を検証する意向を明らかにした。

 田村学長と共に記者会見した植村氏によると、19日に来年度以降は講師を続けられないと大学側に伝えた。赴任先の韓国のカトリック大では1年契約で週1〜2回、日韓交流史を講義するという。

 植村氏の慰安婦報道をめぐっては、昨春以降、脅迫の手紙や嫌がらせ電話などが相次いでいた。田村学長は「脅迫に屈することはできなかった、学内には(雇用継続に)さまざまな意見があり悩んでいた。一大学だけでは(警備態勢強化を続けるのは)厳しい」と述べた。植村氏は「卑劣な攻撃に屈せず雇用を守ってくれた北星学園に感謝する」と語った。【山下智恵】

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