NHK高校講座 国語表現「プレゼンテーションに挑戦」 2015.11.24


(拍手と歓声)
(マイケル)渡しなさい。
こんにちは中江有里です。
今回のテーマはプレゼンテーション。
プレゼンともいいますね。
自分の意見や提案をほかの人に説明する事です。
私たちも大勢の人に笑いを届けますから人前で話をしたり興味をひきつける工夫を凝らすというのはプレゼンもお笑いも同じかもしれないですね。
(岩崎)僕はやっぱり人前で何かする時に一番大事にしてる事は私は決して危害を加えに来た訳じゃないですよっていう…。
(槙尾)そりゃそうでしょ。
(岩崎)敵じゃないですよっていう。
敵じゃないですけどね。
そこが一番重要だと思うんですよ。
では早速今日の演習です。
今日は生徒の皆さんの中から代表してお一人にプレゼンしてもらいます。
(槙尾)さあ誰かしら?
(萌弥)はい。
(岩崎)おっ萌弥。
萌弥今までプレゼンした事ある?ないですね。
初めてです。
萌弥さんねぶっつけ本番だとちょっと大変なので事前に準備して頂いてると思います。
ちょっと緊張してるかもしれませんけども何事も挑戦です。
頑張って下さい。
はい。
聞き手のみんなにはそれぞれ三つ星で共感度を示してもらいます。
萌弥さんは星いくつゲットできるかな。
私がこれからプレゼンするのは私の大好きなハンドタオルについてです。
ハンドタオルはタオルの中で一番持ち運びやすい大きさのタオルだと思っててえっと〜夏にはよくペットボトルをバッグに入れると思うんですがそのペットボトルにタオルを巻いておくと一瞬だけでも冷たくなるしバッグの中身がぬれずに済むというハンドタオルのいい点がたくさんあると思うからです。
そして私は何よりハンドタオルを持っていると落ち着くというのがあります。
そのハンドタオルを自分の顔に当てて寝るのが一番私のベストな寝方です。
安心したいという時にハンドタオルを持っているととってもいいというのは確かです。
えっと〜まだハンドタオル好きが分からない方には私からはハンドタオルをすごくお薦めします。
はいありがとうございました〜。
ありがとうございました。
萌弥さんお疲れさまでした。
それでは皆さんの評価を見てみましょう。
皆さん萌弥さんのプレゼン星いくつですか?
(槙尾)おっ。
1つ2つ2つ。
合計星5つですね。
そして私たちの星は…。
1つ2つ1つ。
4つですね。
そうすると合計は星9つです。
はあ〜拍手が起こらない。
う〜ん。
う〜ん。
(岩崎)結構厳しい結果だったのかな。
そうですね。
私は何かすごく堂々とお話しできてるなとは思いましたけど。
強いて言えばちょっと何か身振り手振りがもうちょっとあってもいいのかなとはあと思ったり…。
どうかな。
僕はやっぱりね最初の「ハンドタオル」っていう言葉が出た瞬間に「何で?何でハンドタオルなんだろう」って思ったのが最後まで何か拭えなかった…。
拭えなかった。
そうか。
もうちょっとみんなをひきつける感じでできれば…。
どうせハンドタオルって言うんだったら…。
おもしろいじゃないですか。
何でハンドタオル…。
もうちょっとためてからのハンドタオルでもよかったのかなって。
(槙尾)という事で萌弥さんこの経験を生かして今後も頑張って下さいね。
はい。
(岩崎)では失礼して。
これで…。
まだまだまだまだ!まだ続きます。
ここで止めたら危ないですよ。
戻って下さい。
急に来たら心臓に…。
これは序の口です。
(槙尾)終わりじゃないんですか?今日の演習まだまだ続きます。
何だもう。
早く終わらしてこれで遊びたかったのに。
それでですか?いやまだ使いますからね。
置いといて下さいね。
萌弥さんせっかくですから星の数増やしましょうよ。
はい。
ですから後半の演習では星の数満点を目指してプレゼンを練り直してもらいましょう。
じゃあ聞き手のみんなにアドバイスをもらってそれで練り直すっていうのはどうでしょう。
いいですね。
(岩崎)萌弥ちゃんとメモしろよ。
みんなお前のためにやってんだからな。
じゃあうめゆいさんどこをどうしたらもっとよくなると思いますか?もう少し具体的に言うのもそうなんですけど萌弥ちゃん自身もうちょっと笑顔で楽しく周りを盛り上げながらやったらどうでしょうか。
何かこう萌弥がハンドタオルを安心するから持ってるというのは伝わったんですけどそれをもっとみんなが安心するんだよって共感できるように言ったらもっとよかったかなって思います。
共感ね。
うん。
まだハンドタオルについて説明してるだけになっちゃってるからもっと聞き手をひきつけるような話し方で説明できればいいんじゃないかと思います。
(槙尾)聞いてる人が目の前にいる訳ですからもうちょっと語りかけるような感じで話してもよかったかな。
「ハンドタオルすごいいいよね!」みたいな。
もうハンドタオル回しながらね。
(槙尾)それはどうかと思うけど。
中江さんはどうでしたか?ちょっと単調かなというふうに思ったんですね。
ですから耳で聞く情報だけではなくて目で見る情報これうまく使うといいと思います。
ものを紹介する時はね例えば実物を出してみるとか。
そういう根拠を示すためのデータを分かりやすくグラフにまとめてみるとかいいんじゃないでしょうか。
はあ〜そうか。
どう?萌弥ちゃん。
やり直しできそうかな?はい。
それでは用意はじめんたる!藤森先生萌弥さん頑張っていましたけどちょっと難しかったみたいですね。
そうですね。
プレゼンテーションの語源はね一説にはプレゼントっていわれてるんです。
ですからプレゼントを贈る時は相手の事を考えますよね。
プレゼンも同じだっていうふうに思うといいと思います。
じゃあまず聞き手がどんな人か考えなければいけないんですね。
そうですね。
その相手が興味を持つように分かりやすく話すってのが大切なんです。
こちらを見て下さい。
はい。
序論本論結論っていう構成になってますよね。
おなじみの構成ですね。
まずはね序論のところでテーマに対する意見それから提案に関心を持ってもらう。
ここはつかみなので「おや?」って思わせる事が大切です。
ちょっとやってみましょうか。
はい。
突然ですが中江さん国語の教科書で一番たくさん出てくる動物って何でしょう。
動物。
えっ人間以外ですよね。
ちょっと分かんないですね。
でみんな何だろうと思いますでしょ?で「実はキツネなんです」って。
キツネですか。
こう来るとどうしてだろうってこう来ますよね。
そこで本論でその根拠となる具体的なデータやエピソードを挙げて「へーっ!」て思わせるんですよ。
例えば「国語の教科書を全部調べてみるとキツネだけでなんと500を超えて教科書に登場してくる」。
こう聞いたらびっくりしますよね。
…っていう事でいよいよ結論の部分のところで自分の考えそれから伝えたい事が出てくる訳ですね。
例えば「キツネっていうのは信仰の対象になったり人を化かしたりって昔から日本人に関わってきたんですよね」って言われると「なるほど!」ってこう来ますでしょ。
そうですね。
相手の反応を強く意識した組み立てなんですね。
そう。
どんな話し方だと相手が聞いてて楽しいか。
そういう事を意識してねプレゼンしてみるといいですね。
頼んだぞ。
任せて。
さて全員で力を合わせてプレゼンを練り直す事にした4人。
まずは内容を整理します。
そう。
そうだよね。
でもそれだったらちっちゃいのはできないけどおっきいのだったら?できる…。
ああ〜なるほどね。
(秀太朗)確かにね。
(佳波)かさばっちゃうもんね。
そうあとちょっと分厚すぎるし。
そうなってくるとこの大きさが一番ちょうどいいの?
(佳波)いいじゃん。
それ言いなよ。
先ほどのプレゼンはメリットをただ羅列するだけで一つ一つが印象に残らなかったようです。
聞き手の興味をひきつける事ができます。
あっでもこれは?これ別々にした方がいいのか。
そうだと思ってた。
序論でポイントがいくつあるかを示すと話にめりはりがつきます。
論理的な展開を考えましょう。
内容が固まったら話し方を工夫します。
萌弥さんは実際にペットボトルにハンドタオルを巻いて見せる事にしました。
身近なものでペットボトルホルダーが出来ます。
最後はリハーサルも忘れずに。
動画を撮って自分のプレゼンを客観的に見るのもいいですね。
さあ準備万端。
本番をお楽しみに。
(理乃)言葉の…。
(一同)言葉のプロに聞いてみよう。
放送作家として多くの人気番組で企画や台本を手がけている鈴木おさむさん。
たくさんの人をひきつけるために必要なものは何か聞きました。
番組作る時視聴者の方がもちろん意識されると思います。
その時の共感っていうものを考えられますか?共感もあります。
共感してほしいって思う時もあるし知りたいなっていう知識欲っていうのもあるしあとやっぱり驚かしたいっていう…。
番組作る上ですごく大事だなと思うのが全く見た事ないものとかってギャップがあり過ぎて意外と好みがはっきり分かれ過ぎるんですけどありそうでなかったものみたいなものが僕すごく大事だと思っていて…。
ありそうでなかったもの。
うん。
いろんな商品見てても何でこれ…そういえばヒットしたけど何で今までなかったんだろうっていうものとか結構あるんですよね。
湊かなえさんの「告白」っていう小説を読んだ時にすごく驚いて文字というものが出来てもう何千年っていうかたってるのにまだこういう新しいなと思う方法があるんだと思ったんですよ。
でも何でやらなかったんだろうと思った事もあったりとかして…。
だからやっぱりありそうでなかったもの…。
100円ショップとか行くとそういうのいっぱいありますよね。
でもそれがすごく大事だなと思ったりとかして僕自身は今作ってます。
おもしろい人…話がおもしろい人。
逆にあんまりおもしろくないなっていう人の何が決定的に違うというふうに思われますか?まずはテクニックを身につけるよりも…そこがすごく大事で。
僕の知ってる若い20代のやつがいるんですけど今日御飯をごちそうになったっていう事をどう伝えていいのか悩んでしまってメールが3時間4時間送れないんですっていう相談を受けたんですよ。
でもそういう事を言う時にまずスピードも大事じゃないですか。
飾った言葉よりかじゃあその御飯がどうおいしかったか何がおいしかったかどう思ったかっていうのを具体的に書く事でいいんだよって。
やっぱり芸人さんのしゃべりっておもしろいのはたかだかお風呂に入って入る前にこけたってエピソードをすっごい具体的にしゃべるじゃないですか。
だから…御飯食べました。
「この御飯って何でおいしいんだろう。
何がおいしいんだろう。
辛いから?酸っぱいから?自分のお母さんの味に似てるから?」とかってそうやって…人に伝えようとするよりまず自分に聞くという事なのかもしれないですね。
さあいよいよ萌弥さんが…今度こそ星満点ゲットできるか?これから私のプレゼンを始めます。
ところで皆さんいつも手を拭く時に何を使っていますか?藤森先生。
ハンカチですね。
(萌弥)ハンカチ。
中江さん。
私はタオルです。
(萌弥)かもめんたるのお二人は?私もハンカチかな。
僕はこの辺…。
汚いなあ。
皆さんいろんなものを使って拭いてると思うんですが私はハンドタオルをこよなく愛していましてなのでこの数分で皆さんをハンドタオル好きにさせたいと思います。
え〜とポイントは2つあります。
まず1つ目は大きすぎず小さすぎず程よい大きさという事です。
例えばこのタオルをペットボトルに巻いて髪の毛のゴムで…巻くと身近なものでペットボトルホルダーが出来ます。
こうするとバッグの中身もぬれずに済むしあなたの大事なノートなども守れます。
そしてポイント2つ目。
え〜と匂いやタオルの生地などで安心ができるという事です。
皆さん学校の休み時間などに眠たくなった時はありますよね。
そういう時って机でそのまま寝ると痛いっていうの分かりますよね。
(生徒たち)硬い。
硬いですよね。
なので私はそういう時このタオルをここに置いてこう寝るのが日課です。
これが私のベストな寝方です。
こうすると柔軟剤の匂いやタオルの生地ですごく安心できてとっても気持ちよく寝られます。
このようにハンドタオルにはいろんな用途があります。
さあこれで皆さんもハンドタオル好きにそして買いたくなりましたよね。
なってない方にもう一つ。
折ります。
こうするとリボンになります。
(生徒たち)かわいい。
これをやったあなたはモテモテ間違いなしです。
以上です。
はいありがとうございました。
それでは皆さんの評価を見てみましょう。
皆さん萌弥さんのプレゼン再挑戦星いくつでしょうか。
(槙尾)3つ3つ3つ。
星9つ。
そして私たちは…。
3つ3つ3つ。
合計星18!
(拍手)見事満点。
星の数増えました。
どうですか?こいつらは一緒に考えたからそりゃ満点ですよ。
こいつら一緒に考えた…。
いやいやでもね実際よかったと思います。
先生いかがですか?すばらしかったですよね。
じゃあ星になぞらえてね3つのよかったとこ言いますね。
まず1つ目。
一番最初に手を何で拭くかって突然聞いたでしょ。
それで僕たちは「え?」って思いましたよね。
「おや?」っていう序論部がうまくいきました。
それから2つ目。
ハンドタオルのよさは2つあると言ってこれで我々は「え〜?」って思って更にそれでもハンドタオルにまだクエスチョンマークの人のためにっていう事でリボンまで作りましたよね。
これで三つ星です。
最後になるほどって思わせてくれました。
満点あげていいんじゃないでしょうか。
あの〜実際にハンドタオル出したりジェスチャーを使って語りかけるようにプレゼンできてたからすばらしいと思いました。
そうですね。
萌弥さんは自分でやってみてどうでした?はい。
今回は3人も加わって練り直しができて意見も出してくれたりアドバイスしてくれたり結構3人がいたからこそのプレゼンができたかなと。
何より星の数増えてよかったです。
そっか。
自分だけじゃなくていろんな人のアイデアも詰まってたんですね。
いや〜みんなよく頑張りましたよね。
本当にね楽しかったですね。
プレゼンっていうのはプレゼントって言いましたけど実は自分のこういうプレゼンを聞いてもらってる時間をもうみんなからプレゼントされてるんですよ。
それに対するお返しのつもりでね自分自身のプレゼンをしてくっていうこんな思いでいるといいなと思いましたね。
それでは…。
皆さんプレゼンの方法分かりましたか?プレゼンは相手を思いやる。
それこそがたい…。
う…あ…。
ここにつながった。
さあこれでみんなもプレゼンの達人じゃ〜!じゃ〜!バイバ〜イ。
(4人)バイバ〜イ。
興味や関心を持ってもらえるように聞き手の立場で考えましょう。
聞き手の反応を意識した語り口や視覚的な情報を盛り込みましょう。
発表後は周りの人に感想やアドバイスを求めて自分でも振り返りましょう。
僕たちはいつのころからか「それ」を曖昧にしてきた。
2015/11/24(火) 14:10〜14:30
NHKEテレ1大阪
NHK高校講座 国語表現「プレゼンテーションに挑戦」[字]

読む、書く、聞く、話す。あらゆる教科で必要な表現の基礎力を養います。ユニークな演習や様々な分野で活躍する表現の達人へのインタビューで、表現のコツを学びます。

詳細情報
番組内容
自分の計画や意図を理解してもらうためのプレゼンテーション。自分が言いたいことをただ喋るのではなく、聞き手の立場で考えることが大切だ。聞いてもらえるためのプレゼンテーションのコツを学ぶ。【出演】中江有里、かもめんたる、藤森裕治(信州大学教授)【ゲスト】鈴木おさむ(放送作家)
出演者
【講師】信州大学教授…藤森裕治,【ゲスト】放送作家…鈴木おさむ,【司会】中江有里,【出演】かもめんたる,薗佳波,遊馬萌弥,吉田秀太朗,梅村結衣,【語り】田中杏沙

ジャンル :
趣味/教育 – 中学生・高校生
趣味/教育 – 生涯教育・資格
バラエティ – その他

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音声 : 2/0モード(ステレオ)
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