サキどり↑「続々登場!おコメのニューウェーブ」 2015.11.24


今日は日本人の心おコメの話。
といってもふっくらごはんの事ではありません。
こんなドロドロのおコメに…。
えっ?これもおコメなの!?今こうしたおコメ由来の新しい食品素材が次々に登場。
驚きの味と食感を実現しているんです。
街行く人に食べてもらうと…。
更に小麦アレルギー対策そして食品添加物の代わりにもなるんだって。
おコメの新たな活用法の登場に農家の期待も高まります。
今日はそんなおコメのニューウェーブをサキどります!は〜い下げますね〜。
いや〜食べた食べた。
でもいつもながら千恵ちゃんおいしい!本当?よかった〜。
そろそろシメにします?今日はねよいしょ!ごはんたくさん炊いたの!そんなに?う〜んでも今日シメのごはんは遠慮しとこうかな?そっか…。
最近みんなごはん食べないのよね〜。
カビラさんこれ見て。
えっ?そこから?実は50年ほど前は…はあ〜すごく食べてたんだね。
それが今では…はい。
えっ?いや〜半分以下。
大変だねこれ。
でもカビラさん大丈夫!実はこのおコメのすごいパワーでこんな活用始まってるのよ。
え〜?こちらはコメの新しい活用法に取り組んでいる会社。
月に1度の試食会にお邪魔しました。
テーブルにはコメを使った新作料理がずら〜り!コメを混ぜ込んだ麺に…ドレッシング生チョコにもおコメが!でもなぜおコメを使うのか?アイスを溶けにくくする増粘多糖類という添加物。
その役割をおコメが果たしているんです。
こちらはドレッシング。
水と油を混ぜ合わせる乳化剤という添加物を使っていません。
こうしておコメの持つ力を引き出したのがこちら。
農林水産省の研究所とこの会社が共同で開発しました。
ピューレとは野菜や果物に用いられる加工法の一つ。
材料を潰してとろみのある液体のような状態にします。
コメを特殊な技術でピューレにしたところさまざまな優れた性質が現れたのです。
おコメのピューレにほれ込んでいる人がいると聞いてやって来たのは米どころ秋田。
稲作の大規模経営で知られる大潟村です。
大潟村のコメを全国に産地直送しているこの会社。
社長を務める…涌井さんはコメ一筋50年。
消費が年々減る中でコメの販売に必死で取り組んできました。
21歳の時一家で大潟村に入植。
しかし当時既にコメは供給過剰で間もなく減反政策が始まったのです。
涌井さんは減反に反対。
そして作ったコメを独自のルートで自ら販売し始めました。
コメの加工品も次々に開発。
コメの消費拡大に取り組んできました。
そんな涌井さんコメのピューレを知り大きな可能性を感じました。
およそ3億円を投じて工場を建設。
去年6月に製造開始。
年間3,000トンの販売が目標です。
コメの驚くべき力。
コメピューレのほかにもこんなものも登場しています。
ゴムのような丸いボール。
これも原料はおコメ。
米ゲルという食品素材です。
開発に携わった…
(取材者)これ?
(杉山)はいこれですね。
このしっとりした質感の米ゲル。
ちょっとした偶然から生まれました。
それは杉山さんの研究室にいた若手の研究員がおかゆを作っていた時の事。
「もっと軟らかいおかゆにしたい」となんとフードプロセッサーにかけてみました。
おかゆは軟らかくなると思いきや中で固まってしまったのです。
がっかりした研究員は片づけも忘れて帰宅。
別の研究員がその塊を見つけて大騒ぎに。
大騒ぎの訳それはおかゆが3日たってもモチモチのプルンプルンだったから。
この保水力を生かせばユニークな食品素材が出来るとひらめいたのです。
その発想は大正解。
ガトーショコラを作ると超しっとり食感に仕上がりました。
そしてさまざまなクリームの代わりにしても…。
しかも米ゲルの作り方は軟らかく炊いたごはんを業務用の強力なフードプロセッサーにかけるだけ。
これなら小さなケーキ屋さんなどでもおコメを活用できます。
千葉県有数の米どころ睦沢町。
こちらの農業法人では9月に杉山さんの研究所と契約を交わし米ゲルの製造技術を導入しました。
マーケティングの専門家を雇い入れ米ゲルを使った洋菓子の開発を急ピッチで進めています。
熱っ熱々。
熱い?熱々。
ラインナップは10種類ほど。
全て米ゲルと米粉で作られています。
カビラさんどれからいきますか?いやどれからもこれからも全部いってみたいと思いますけれどもね。
でも自然と体がおコメを欲してしまうという木本さんよろしくお願いします。
お願いします。
これすごいですね。
あんな失敗から生まれるという…。
お好きなものどうぞお選び下さい。
いいな〜。
え〜僕ちょっとじゃあ抹茶頂いていいですか?どうぞ。
頂きます。
うんっまずおいしいです。
もうシンプルにおいしい?シンプルにおいしいですし後からフワ〜ッて甘み来る感じあるじゃないですかあれですね。
さりげな〜い甘さが残る感じで…これおいしい!カビラさんはじゃあどれいきましょうか。
ティラミスだな〜。
でもクリームチーズを使ってないティラミス。
どんな感じなのか?おっこのスプーンの入り方がまたしっとりで…。
遜色ないどころか超えてますよこれ。
(木本)出た!出た!クリームチーズを使ってないのでカロリー的にもって事ですよね。
そうなんですよね。
うわ〜そっちも食べたかった〜。
あれ?あの…。
すいません今別府さん両方食べてますよね?おいしいんですよ。
料理研究家の今別府靖子さんです。
お願い致します。
あの脂質とかカロリーとかがかなり抑えられるのですごいと思います。
やっぱりティラミスだったりするとマスカルポーネとかちょっとお高いですものね。
そもそもね。
そうですねコストも価格もその辺抑えられるので。
いいですよね。
いやいやいや。
そしてもう一つおコメのピューレありましたよね。
そのおコメのピューレで作っているカボチャのジェラートと生チョコも…。
(木本)これ食べたかったんですよ。
ご用意しております。
じゃあちょっと頂きますね。
あっかなりおいしいです!おいしい?カボチャの甘みもフワッて最初に来るんですけど最後に残るのがおコメの甘みというか…。
じゃあカビラさんも生チョコ。
ちょっとVTRで溶けてないっていうコメントがありましたから。
(木本)指につかないって言ってましたね。
おっ。
(木本)あっ本当や。
おっおお?
(木本)あっ本当。
ついてな〜い。
(木本)ついてな〜い。
ついてな〜い。
早く食べて下さいよもう!はいっ!んっ。
本当にソフトなキャラメルに似たような生チョコなんですけどこれ。
これも溶けにくいだけじゃなくてカロリーもコストも…。
オフ。
うん。
こうなってくると今別府さんこの米粉そしてピューレこれ可能性相当広がりますね。
そうですね。
先ほど食品添加物のお話も出てましたけれども食品表示法が施行されて来年の4月から原材料と添加物が分かれて表示されるようになるんですね。
そういったところで言えば乳化剤とか安定剤とかが米ピューレとかに変わるので添加物はかなり抑えられるんじゃないかと思いますし。
これからメーカーさんなんかもいろいろ広がるんじゃないかと思います。
成分表の書き方が分かれるって事なんですね。
そうなんです。
例えば原材料の方にコメって書けばそれで表示としてオッケー…?オッケーですね。
シンプルですよねコメって。
コメって書けば…。
なので栄養価的にもいいので今後ですね離乳食はもちろんの事介護食とか病院食とかそういったものにも広がるなっていうふうに思います。
なるほどね。
はい可能性が。
でもコメの活用っていうと米粉もう十何年どころじゃない歴史があっていろいろ耳にはしてきましたけれどもなぜに米粉こんな普及が遅れたというか…どうしてですか?そうですね。
あの最初にみんなバ〜ッて作り出したのでメーカーさんとかのいろんな商品も出てきたんですね。
そこでまだ研究が段階だったのですごくおいしい完璧な…完成度の高いものが出来ないままいろいろ進んでしまったので…。
結構数年前に米粉パンっていうのを番組のロケか何かで食べた時に味は伴ってなかったんですよ。
「あっこんなものか」って思ったんですよね正直。
デビューしたての頃はちょっと早すぎたかもしれないけれども今ちょっと年季入ってきてレベルが上がってきたっていう事ですか?という事ですね。
今ねこうやってコメの活用がどんどん進んでいるんですけれども更に新たな可能性も見えてきたんです。
皆さんグルテンフリーという言葉ご存じでしょうか?グルテンフリー…あのグルテンを使ってない商品の数々海外のスーパーに行くとグルテンフリーコーナーがあって割とぎっしりいろんな製品ありますよ。
ですよね。
そのグルテンというのがこちら。
えっこれ?はい。
小麦に含まれるタンパク質なんですね。
パンを膨らませたり麺類にコシを出すのには大切なものなんです。
こんな!
(木本)すごい粘り!すごいな〜。
触ってみます?どうぞどうぞ。
いいですか?グルテン。
グルテン。
おお。
(木本)おお〜!すごい!あの駄菓子屋に売ってましたよねこんな緑色のやつでね壁にバ〜ンとぶつけるやつねタッラ〜ッてね。
実はこのグルテンはとっても大切な役割を果たす反面小麦アレルギーの原因なんですよね。
(カビラ木本)これが。
そうなんですよね。
まさに今拡大する世界のグルテンフリー市場に日本の技術が生んだ進化する米粉が打って出たんです。
今月1日。
薩摩焼の里で開かれた窯元祭り。
登り窯の窯出し。
焼き上がっていたのは…?えっパンですか?祭りの隠れた名物窯焼きパンは原料が…3日間で6,000個も売れる人気ぶりです。
このパンの原料となる米粉を作ったのがこちらの製粉会社。
小麦アレルギー対策の市場開拓を目指しています。
米粉100%では難しいとされるパン作りを可能にしたのがこの会社が長年培ってきたノウハウです。
米粉は作る工程や使う機械で性質が変化します。
粉の用途によって製粉機だけでも8種類を使い分けているんです。
次に案内された部屋には米粉の奥深さが詰まっていましたよ。
米粉の商品ラインナップはなんと400種類以上。
日本が長年育んできた米粉の文化。
しかし和菓子離れや人口減少で売り上げは伸び悩み。
そこで会長の小城年久さんが打ち上げたのがコメ100%のパン作り。
小麦アレルギー対策で活路を開こうと考えました。
開発の責任者を任されたのは先ほど工場を案内してくれた次男の吉輝さん。
来る日も来る日もさまざまな粉を混ぜ合わせてはパンを焼き続けました。
そんな中一人の社員から聞いた話がヒントになりました。
パンを膨らますグルテンに似た性質の米粉がある。
吉輝さんはその米粉を分析。
新たな工夫も加え2年がかりでふっくら膨らむ米粉を作り上げたのです。
更にパン以上に難しいとされるパイを焼ける粉の開発にも成功。
そしてついに評判を聞きつけた地元の貿易会社から声がかかりました。
それはグルテンフリーの本場アメリカ進出。
初めての挑戦はアメリカ・ロサンゼルスの展示会。
結果は180もの会社が進化した米粉に関心を示しました。
更に今年1月にはドイツの貿易会社との取り引きがスタート。
まずは年間100トンの販売を目指すと意気込んでいます。
うん是非ともその世界広げてほしいですよね。
世界にね。
という訳で小麦そして卵牛乳3大アレルギーフリーのパンご用意しました。
どうぞ召し上がって下さい。
うわ〜頂きます。
フワフワな感じ。
うん!外パリッ中フワ〜ッ。
しかももっちりしててものすごくおいしいです。
何もつけなくてもこのままでおいしいですね。
カリフワモチですね本当にね。
ねっ。
小麦で作ってるパンと違いってどうですか?言われないと分からないんじゃないですかね?今日はこの米粉を開発した小城さん。
そしてヨーロッパで販売を手がけているドイツのアキラ・ミューラーマークさんと中継がつながっているんです。
小城さんミューラーマークさん!こんにちは。
こんにちは。
お願い致します。
よろしくお願いします。
まずはミューラーマークさんに伺いたいんですけれどもこの新しい米粉ドイツのお客さんの反応どうですか?そうですね。
すばらしいですね。
グルテンアレルギーにかかってる人は非常にやっぱり味にコンプロマイズしなきゃいけないんですよ。
妥協しなきゃいけないから…。
僕らクロワッサンを普通に食べてるんですけどアレルギーかかってる方ってクロワッサンってなかなか食べれないんですよ。
パイの生地のサクサク感。
これがなかなかない訳なんですよね。
小城さんに作ってもらってから本当あの〜女性の方泣いてました食べてから。
小城さんそういうフィードバックってうれしいですねこれ。
はいそうですね。
もう我慢できなくて「焼きたてで熱くても構わないから渡してくれ渡してくれ」って皆さん次から次へと試食されていきました。
そうするとこれから小城さん目標は?目標はですねもっとこう…今はまだドイツだけですのでヨーロッパの中でもですねそれがどんどんいろんな所に広まってくれればいいなと思ってます。
ミューラーマークさんこれはビッグチャンスですね?そうですね。
やっぱりドイツだけじゃなしに今フランスベルギーとかスペインとかイタリアとかからいろいろ引き合いが来ております。
パリで米粉の…これはクロワッサンもそうだしバゲットこれいきたいですね。
そうですそうです本当。
フランスでバゲット出来ればすごいですよね。
米粉パン屋さんとかね…。
楽しみです。
是非また果敢にチャレンジして下さい。
ご両人ありがとうございました。
ありがとうございました。
いや〜ミューラーマークさん小城さんこれすごいプロジェクトが始まりますねこれは…。
ねえ!で更にこういうニーズがあるという事が分かりました。
でも更にこの米粉とかピューレもそうですしゲルもそうですけれどももっとこう普及させるビジネスチャンスにつなげていく。
これ何が課題になるんでしょうね?先ほどのピューレとかゲルっていうのが一般の私たちは手に入る事は多分ないと思うんですけれども本当においしいものが作って頂ければまあ気が付いて…知らず知らずのうちに米粉を食べているという…コメを食べているっていう事になるのでそういったところにいろいろ普及してもらえればなと思いますけれども。
で実は更なるコメ消費拡大のためにオススメの一品を今別府さんがご紹介して下さると。
あっまだ食べるんですか?是非是非。
この最後の最後で。
まだいきます。
ありがたい!何でしょうか?ケークサレってご存じでしょうか?ケークサレ?ヨーロッパの方では普通に食べるんですけれども甘くないケーキです。
本来小麦粉で作るものなんですけれどもせっかくなので米粉で…。
(木本)これ中に入ってるのがこれはソーセージですか?
(今別府)ソーセージとアスパラガス。
おいしいですね。
(今別府)ありがとうございます。
本当におかずとごはん食べてるみたいです。
(今別府)コメですからね。
うん!言われないと分かんないですよね。
分かんないです。
だからそういう説明もなく普通に売ってるっていう時代になった時って本当に普及した時なんでしょうね。
これは朝食に抜群ですね。
(木本)抜群ですね。
収録終わってからごはん食べに行こうって約束してたんですけどもういいですわ。
おいしい!行ってあげて下さい。
いや〜片山さん日本の主食コメ。
悩ましい状況にあると思いきや形を変えればこんなにすごい可能性が…。
ねえ!びっくりしましたよね。
普通にねこうやって食べるごはんも大好きですけどこんなに進化したさまざまな形でまたコメを楽しめる。
これからちょっとねいろいろチャレンジしてみようと思いました。
ですね。
社会的なニーズもいろいろあるし解決策の一つになりえるというね大きな可能性感じますよね。
いろんな形を変えればそこに夢が…という事でエンディングナンバーはLionKingの「CircleofLife」。
2015/11/24(火) 01:45〜02:15
NHK総合1・神戸
サキどり↑「続々登場!おコメのニューウェーブ」[字][再]

コメを原料とする新たな食品素材が次々に登場。保水性や乳化など優れた特性が注目される。小麦オフの「グルテンフリー」人気も追い風だ。新たなおコメのグルメをサキどる。

詳細情報
番組内容
コメの国内消費は年々減少し、1人当たりの消費量は50年前の半分。期待された米粉も普及が思うように進んでいない。そんな中、いま、コメを原料とする新たな食品素材が次々に登場。「保水性」や「乳化」といった機能や、従来難しいとされてきた米粉100%のパンが焼けるなど優れた特性が注目を集めている。さらに欧米での「グルテンフリー」市場の拡大もコメにとって大きな追い風になりうる。新たなおコメのグルメをサキどる。
出演者
【ゲスト】木本武宏,料理研究家・栄養士…今別府靖子,【司会】ジョン・カビラ,片山千恵子

ジャンル :
情報/ワイドショー – その他
ニュース/報道 – 経済・市況
バラエティ – その他

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
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