《五郎:しっかし何なんだろう代々木上原。
細い道が多すぎまるで猫街だ。
ん?》もしもし。
ああ滝山?どうしたの?えっ今?代々木上原。
うんお前に紹介された内田さんとこに納品。
うんあのあと何度も世話になってね。
えっ?何?もしもし?《ウヘヘって何だ?あいつ》今日は工房休みなんですね?
(内田)そうなんです。
それで主人も急に出かけちゃって。
ごめんなさいね。
いえ。
《何なんだ?》いただきます。
《こういう雰囲気は苦手だ》あ…ではこれでありがとうございました。
えっもうお帰りですか?まだよろしいじゃありませんか。
でも仕事がありますので。
そうですか…残念だわ。
《えっ!何その目!》では失礼いたします。
あっちょっと待っててください。
ちょっとだけ。
あのこれ。
あっこれは?あとで読んでください。
えっ!?《何これ!?まさか…恋文》
時間や社会にとらわれず幸福に空腹を満たすときつかの間彼は自分勝手になり自由になる。
誰にも邪魔されず気を遣わずものを食べるという孤高の行為。
この行為こそが現代人に平等に与えられた最高の癒やしといえるのである
《いかん。
何を動揺しているんだ俺は。
たかが手紙を渡されただけじゃないか。
しかしあの目》《誰も見てないよな》滝山!怒ってないかな井之頭さん。
何かあったら責任取ってよ。
でもおもしろかった井之頭さんの驚いた顔。
「えっ!?」だってアハハ。
《許さんぞ滝山のやつ。
内田さんも内田さんだ。
今どき子供でもこんなイタズラはせんぞ。
俺としたことがあんな小芝居にドギマギするなんて。
おまけにこの坂道。
駅の向こうは平らなのにこれもすべてお前のせいだ!たきや…》うわっ!
(尾崎)よかったらこれ持ってって。
(笑い声)そりゃあ滝山ちゃんが悪いわ。
まいりましたよ。
で外国製の自転車をお探しだとか。
そうなんだよ仲間うちでさ自転車のツーリングが流行っててさ。
俺もほら腹これだろ?運動を兼ねてさちょっとやってみたいなと思ってさ。
あ〜ご予算はどのくらいお考えですか?そこなんだけどねどれくらいするもんなの?メーカーもそれぞれですけれどもそうですね10万から20万まあ上はいくらでも。
100万くらいするものもあります。
うっひょ〜高いんだね。
ええそうですね。
パソコンでご覧になりますか?あっ何?すぐ見られるの?ええ。
あっそうじゃあ見ようかな。
あっちょっと待ってお茶いれてくるから。
《これで話がまとまったら滝山の手柄になるわけだが…。
いやいや許すにはまだ早い》では改めて資料とお見積もりをお持ちいたします。
悪いねなんだったら手紙で送ってくれてもいいよ。
あぁ勘弁してください。
じゃあ失礼します。
はいよろしくねどうも。
《いぐさの匂い。
新しい畳の匂いで気分が清々した。
俺ってつくづく日本人だなぁ》《ほ〜》《グッとくる路地だにゃあ。
おまけに腹も減ってきた》《よし代々木上原攻めてみよう》《さて何があるかにゃ》《う〜んこっちだ》《お豆腐屋さん。
八百屋さん。
飯屋はいずこ。
うん?ここは?》《ブータン料理。
俺の胃袋の辞書にはない国だ》《う〜んここは…。
いや一期一会。
ブータンが俺を呼んでいる》いらっしゃいませ。
一人なんですけど。
こちらのお席どうぞ。
《ブータン料理イメージがまったくわかない。
ブータンのお茶ンガジャスジャ。
ジャガーチャ?ツェリンマ茶別名長生き茶。
へぇ〜漢方系》どうぞ。
《ブータン料理は世界一トウガラシを使う料理。
う〜ん読んだだけで喉が渇いてきた》《ホゲギュンチャンパ?ツェム。
雲をつかむような料理名だ。
なになにホゲはトウガラシと山椒であえてるサラダ。
サラダにも》《トウガラシとチーズジャガイモとトウガラシ。
豚肉とトウガラシ!トウガラシ尽くしだ。
世界一となるとこうなっちゃうか。
エマダツィ》《1日3食これを食べる人も。
ん?こっちもトウガラシおし。
う〜ん郷に入れば郷に従え。
ここはブータンの王道を行ってみよう》すみません。
お決まりですか?えっとホゲとモモとエマダツィ…。
モモはいくつになさいますか?えぇ…。
《ここは慎重に》2個でお願いします。
はい。
あと…パクシャパをください。
はいご飯はどうなさいますか?お願いします。
1皿がだいたい2人前くらいの量でしてハーフがちょうど1人前くらいかと。
じゃあハーフで。
ハーフですね。
お飲み物は?あの長生きできるとか…。
ツェリンマ茶ですね。
それをお願いします。
かしこまりましたありがとうございます。
じゃあこちらお下げしますね。
《うんブータンっぽいぽい。
行ったことないけどフッ》《ブータンの人かな》ツェリンマ茶です。
少し待ってから注いでください。
はい。
《未知のお茶》《そろそろいいかな》《ん〜これはシナモンの香り》《おぉいいじゃないか》《寿命延長》お待たせしましたモモです。
お好みでこちらのエヅェをつけてお召し上がりください。
エヅェ?トウガラシを玉ねぎと油で炒めたものです。
は〜。
《ここにもトウガラシ》《どうやって包んでるんだろう》いただきます。
《まずはお手並み拝見》《おぉ…こうきたか。
皮もっちり》《おっトウガラシがジャブを出してきた》《うっと…のせすぎたか?》《でもうまい。
噛むほどに肉汁が…。
こういう餃子的おいしさがあったか》お待たせしました。
ホゲです。
こちらお下げしてもよろしいですか?あぁちょっと待ってください。
辛くないですか?全然。
よかったです。
《ホゲ…なんとも情けない名前からは想像できない鮮やかさ》《ホゲ〜!うんいい。
さりげないピリヒリ感》《ホゲうまし。
ホゲ絶妙。
いいぞホゲ》《なんだか楽しいぞブータン》エマダツィとごはんです。
《ブータンの真打ち登場。
えっ赤と緑。
まんまトウガラシ。
それがびっしりって…》《ウソ…》すみません。
はい。
これこのトウガラシを食べるっていうことですよね?ええ。
ブータンではトウガラシを野菜として食べますから。
野菜?《しかしいくらなんでもこれを1日3食って》ブータンではたくさんのごはんでおかずを食べるんです。
このサイズのおかずでもごはんをおかわりされる方もいらっしゃいますよ。
へ〜。
《飯に合うトウガラシそんなに辛くないのか?なるほど。
ああやって食べるのか》《まずは赤米の下見だ》《うん赤米うまい》《よし心の準備はできた》《全然辛くない。
もしかして辛いのは見た目だけ?ん?なんだ?おっ?おっきたぞ。
本気がやってきたぞ》《日本では薬味のトウガラシがまさかの主役。
でもこれはこれで成り立っている》《毛穴全開。
汗が吹き出す音が聞こえるようだ》すみませんお水いただけますか?はい。
すみません。
大丈夫ですか?大丈夫です。
どうぞ。
《どうなってるんだ?この辛さになんとも感じないのか》《ホゲ〜。
お前がいて助かった》パクシャパです。
《うわ〜いるいる》《うわ〜いるいる》《よ〜し…ひるまずに突進だ》《干し肉…噛み応えあり》〜《あ〜これは…。
大根の甘みとトウガラシの辛さが口の中で丁々発止の戦いをしている。
ん〜?なんだかだんだん体がトウガラシに慣れてきたような…》《間違いなくトウガラシが国王。
すべての食材がトウガラシのために働いている》《ブータン料理…。
日本の味付けとは違う意味でこれ以上ごはんが進む料理を知らない》《今俺のなかでトウガラシパラダイムシフトが起こっている。
天動説から地動説へ》《うひょ〜!辛さのマシンガンパンチだ》《う〜ん辛い!辛いけど止まらない。
まるでブータンの魔法にかかったようだ》《トウガラシ大熱演。
胃袋からブラボーの拍手鳴り止まず。
あ〜辛うまかった〜》ハァ〜。
《口の中を甘く冷やして帰ろう》すみません。
はい。
あのシャーベットをください。
はい。
じゃあこちらお下げしますね。
(カスガ)すみませ〜ん。
いらっしゃいませ。
昨日予約しましたカスガですが…。
そちらのお席どうぞ。
一度来てみたかったんだよね。
ブータン料理って初めて。
ねえねえこれこれ。
1日に3食も食べる人がいるらしいよ。
じゃあそれいっとく?《いっときなさいいっときなさい》これとかこれとかは?何?豚肉トマトトウガラシ…。
《う〜んレモンのさわやか…いた!フッデザートにまで》《ブータンのトウガラシ愛食の世界をくまなく照らしている》《あ〜でもこういう満足感生まれて初めてだ》《ごちそうさまでした》《ブータン…俺の中で行ってみたい国ランキング急上昇だ。
汗もたっぷり流したしなんだか身も心もデトックスされた気がする》滝山?まったくくだらないイタズラしやがってこの野郎。
いやいやいい店見つけたんだよ。
今度教えてやるよ。
かわいい封筒に入った手紙で。
え?今?教えてやるよ。
メモしろよ。
代々木上…。
原作者久住昌之が実際にお店訪問
今回訪れたのは都内でも珍しいブータン料理が楽しめるお店ガテモタブン
今日は代々木上原に来てます。
ブータン料理。
想像もつかないものですが頑張って選びたいと思います。
久住さんはご覧のメニューを注文。
いったいどんな料理が出てくるのでしょうか?
まずはブータンでよく飲まれるミルクティーとにかく今回は怖いんですよ辛いのがね。
お待たせいたしました。
キャベツのやつですね?
果たしてお味は?
だんだん…。
久住さんここでごはんを追加オーダーすることに
大丈夫全然大丈夫。
続いてブータンのほうとうブータンってそんな寒かったでしたっけ?僕激辛はそんなダメなんですけど
辛くておいしい唐辛子料理。
皆さんもそんなブータンの世界に触れてみてはいかがでしょう
2015/11/23(月) 23:58〜00:40
テレビ大阪1
ドラマ24 孤独のグルメ Season5 #8【渋谷区上原のトウガラシとチーズの煮込み】[字]
松重豊主演・人気コミック実写ドラマ化第5弾!雑貨輸入商を営む井之頭五郎は仕事で訪れた町で、ふと店に立ち寄り自由に食事する。今回は「代々木上原ブータン料理」
詳細情報
番組内容1
同業者の友人・滝山に紹介してもらった顧客・内田への納品のため、代々木上原にやってきた井之頭五郎(松重豊)。しかし目的地に着くと本人は不在。出迎えたのは妻(横山めぐみ)だった。しかも帰ろうとする五郎を寂しそうな表情で見つめ、帰り際には手紙まで…。「まさか恋文?」そんなことを思いながら封筒を開けると…。仕事を終え腹が減った五郎は、細い路地をひたすら歩くが、なかなか店が見当たらない。
番組内容2
とその時、黒板に“ブータン王国の料理”と書かれた店を発見する。中に入ってみたもののブータン料理のイメージが湧かず、“世界一トウガラシを使う料理”との説明書きに不安を抱くが、覚悟を決めた五郎は、王道メニューを注文し始める。
出演者
【出演者】
井之頭五郎…松重豊
【第8話ゲスト】
内田 妻…横山めぐみ
尾崎…石井愃一
原作脚本
【原作】「孤独のグルメ」
作・久住昌之 画・谷口ジロー (週刊SPA!)
【脚本】
児玉頼子
音楽
久住昌之
ザ・スクリーントーンズ
監督・演出
溝口憲司
関連情報
【番組公式ホームページ】
http://www.tv-tokyo.co.jp/kodokunogurume5/
【番組公式Facebook】
https://www.facebook.com/kodokugurume
【番組公式Twitter】
https://twitter.com/tx_kodokugurume
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
情報/ワイドショー – グルメ・料理
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