日常生活で姿勢を気を付ける事が腰痛を治す近道です。
気が付いた時に心掛けてみて下さいね。
(風間)
アメリカ東海岸フロリダ州。
ここで一人の日本人の個展が開かれました。
おもちゃや縫いぐるみで埋め尽くされた部屋。
東京・原宿生まれのアート作品です
作者は…
人気絶頂の歌手きゃりーぱみゅぱみゅさんの美術装飾を担当。
街角のオブジェやイベント会場更にカワイイは海外にも旋風を起こしています
世界の若者を元気づける増田さん。
一方で生き方に悩み苦しんだ時代がありました
息苦しさから抜け出そうと家を飛び出し始めた1人暮らし。
しかし人間関係がうまくいかず2年間引きこもりの生活に。
暗闇をさまよう増田さんの心を救ったのは偶然手にした1冊の本
自分の好きな事を大切にする。
世界にカワイイを発信する増田さん。
逃れる事のできない境遇にどう向き合い乗り越えてきたのか
増田さんのブレイクスルーに迫ります
今日は東京・原宿から世界にカワイイを発信しているアートディレクターの増田セバスチャンさんです。
増田さんはきゃりーぱみゅぱみゅさんの美術演出をはじめアーティストとしてさまざまな作品を制作しています。
今増田さんの作品を出して頂いてるんですがこのセットも結構カラフルなのですがその中に埋もれない独特のカラフルさ。
カラフルでカワイイ増田さんの世界。
まずは創作活動の様子をご覧下さい。
東京の下町にある増田さんのアトリエ。
この日は美術館に展示するための作品を制作していました。
おっ何かすごい事やってる。
いいね。
なんと材料は子どもたちが遊ぶようなおもちゃ。
今にもままごと遊びが始まりそう。
アトリエの奥には増田さんの取って置きの場所が。
袋の中は全部おもちゃ。
世界各地で買い集めたものです。
みんなを楽しませるためにちょっとしたスパイスを利かせます。
これは食品のサンプル。
クリームチーズをビスケットの上に載せて。
そこにカラフルなチョコレートをひとつまみ。
原宿で20年前からカワイイを発信している増田さん。
拠点となっているのがこの小さなお店。
おはよう。
おはようございます。
お疲れさんです。
お疲れさまです。
過剰なまでのカラフルさ。
テーマは…ふだんは空気を読み自分を抑えて生きる若者たちを解放したいと思っています。
大人にちゃんとならなきゃいけない。
それがいい事とされるっていう風潮なんですね。
ただその大人の定義っていうのが何か意外と窮屈になってく方向にいくような気がしてて。
そういうところをほんの小さな一石ですけど自分が投げられたら。
そしてそれをキャッチできる人がいたらって思ってやってるんですよね。
週末原宿に集まってくる若者たち。
カラフルなシャワーを浴びると…。
スタジオには増田さんにお越し頂きました。
今日はよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
(安藤)今日特別に作品をお持ち頂いたんですけど。
すごい存在感を放つカラフルさっていう…。
あのね意外と私女子…意外と女子って変な言い方ですけど女子なんで持ってる物が結構あってすごい興奮する…大人になってからも買っちゃうんですよ。
このポニーとかこういう鉛筆とか…やっぱりわくわくするんですね。
こういうの見てると。
色っていうのはやっぱりすごく力があってやっぱりこう…例えばカラーが入ったシャツとかあと髪の毛カラーリングしたらその日一日ちょっとうきうきするじゃないですか。
だから色の持つエネルギーというのがすごくあるんですね。
…でそういったものをギュッとこの世界観に閉じ込めてそれを表現してるんですがいろんな色が集まり過ぎると意外と怖いと思いません?何かね何事もある意味度を超すと狂気になりうるっていうようなもうこんだけ全部ドドドッと来ると何かその反対側本当裏側というか…ちょっと狂気を感じたり…。
でもそれが結構女子の内面ってそうだったりするんだよなと思ったりね。
あのVTRの中の女の子も言ってた周りに流されないカワイイを貫いていく強さを感じるって言ってたけどその大人になっても貫き続けるっていうその生き方みたいなものに共感を得てる部分もたくさんあるんでしょうね。
我々も子ども時代はいろんなものがカラフルに見えてたはずなんですよ。
ただそれが大人に成長するに従っていろんなものを置き去りにしてきてだんだんカラフルに見えなくなってきている。
そういうのを改めて見る事によってそういった童心を思い起こして頂いてそっちの方が人生ちょっとハッピーになるんじゃないかなとそういうふうに考えてるんですけどね。
カラフルで大人の世界への反逆を発信する増田さん。
暗闇をさまよっていた時代がありました。
ここはつらい思い出が残る場所。
高校卒業後1人暮らしを始めたアパートです。
人間関係がうまくいかず専門学校もバイトも挫折。
2年間部屋に引きこもっていました。
増田さんの心を縛っていたのは自分はみんなと違うという劣等感でした。
千葉の呉服屋に生まれた増田さん。
家は裕福でしたが幸せを感じた事はありません。
酒癖が悪く酔っては暴力を振るう父親。
母親は自分の楽しみに没頭し育児には無関心。
愛情がこもった料理を食べた記憶はなくお弁当もごはんとリンゴだけという日もありました。
家の中はいつも灰色の世界。
じっと自分を押し殺す毎日でした。
家にいたくない時増田少年は色とりどりの看板があふれる商店街に向かいました。
一番の楽しみはおもちゃ屋でカラフルなおもちゃを眺める事。
灰色の毎日をリセットしたい。
高校を卒業後大阪で1人暮らしを始めた増田さん。
しかし引きこもりの生活に陥ります。
やっぱり自分はみんなと同じように生きられない。
そんなある日増田さんの生き方を変える出会いがありました。
夏の暑い日たまたま涼みに入った図書館。
何気なく手に取った一冊の本が増田さんに衝撃を与えました。
うわ〜すごいな〜。
作者は詩人であり劇作家の寺山修司。
既成概念にとらわれない寺山の言葉が心に突き刺さりました。
「我慢するのはもう飽きた。
何もかも思い通りにしてみよう」。
「自由でいいんだ」っていう本当にそういう気持ちが芽生えて…。
家庭環境も違うし生活環境も違うしいろんな人生をみんなそれぞれ歩いてきた中で誰しもが同じような事をしなきゃいけないって訳ではなくてその人なりの人生っていうのがあるんだっていう事をやっぱり気付きましたよね。
自分も常識を打ち破る表現者になりたい。
二十歳の時東京の劇団に参加。
演出から舞台装飾まで貪欲に学びました。
3年の下積みを経て初めて演出したのがこのパフォーマンスアート。
テーマは…子どもの頃灰色の世界から逃げ出したくて通ったおもちゃ屋。
その時のわくわくを表現したのです。
ところがこの作品は評論家から酷評されます。
「これがアートと呼ばれたらアートの世界は終わりだ」。
演出家の道を断念した増田さん。
しかしカラフルの追求は諦めませんでした。
25歳の時アルバイトでためた資金を元手に原宿に小さな雑貨店を開きます。
オープンした月の売り上げは僅か2,000円。
それでもカラフルにこだわり続けました。
次第に口コミで原宿の街にカワイイが広がっていきました。
そして2011年店の常連客だった女性が歌手デビュー。
・「あの交差点でみんながもしスキップをして」きゃりーぱみゅぱみゅ。
増田さんは美術演出の担当を頼まれたのです。
自分らしさを貫き認められたカワイイ世界。
(増田)だからそういう中で意地でも引き続けてきてよかったなっていうのはありますね。
この世界観を表現していく中で酷評を受けたりとかいろいろ否定的な声もあったけれどもカードを引き続けた…何かこう明確なモチベーションみたいなものはあったんですか?う〜ん…。
「いつか大丈夫」みたいな…。
いや大丈夫とは一回も思った事ないですね。
でももうこれしかできないっていうのはあったかもしれないですね。
あとやっぱり自分の幼少期とかそういったものに対する復讐っていうのがあったので今やってる事で自分がそのころにもしかして自分は傷ついたかもしれないけどそれに対しての復讐っていうのはすごく考えてましたね。
復讐ってひと言で言ってもいろいろあると思うんですけど…。
まあもちろんその幼少期の自分の環境だったりもするしあとはこれを作ってる人…そういったバカにしてきた大人たちへの復讐もあるしあと自分の未来っていうのは若い時に考えてたのと全く違うんです今。
でも今よかったと思えるんですけどでもあの時は18歳では何とか19歳では何とか…でここで何とかして結婚して何とかして大成功してみたいなのも考えたりするんですけどそれとは全く違うストーリーで人生を歩んできたんですがそれに対しての復讐そういうのもありますね。
こっちの生き方で合ってたじゃんみたいなね。
今年増田さんは新たな挑戦を始めました。
初めて海外で個展を開いたのです。
フロリダ州…現代美術を子どもや若者に向けて紹介している地元で人気の美術館です。
増田さんの個展を企画した…セバスルームが今…ちょっと仮でサインを作ってます。
特別に作られた10畳ほどの小部屋。
この空間全体が増田さんの作品に変わります。
カワイイ世界はなぜ生まれたのか。
どこに向かうのか。
増田さんは自分の人生の葛藤を作品に込めます。
タイトルは…部屋いっぱいに7つの作品が展示されました。
ベッドに寄りかかる継ぎはぎだらけの片目のクマ。
題名は「傷」。
7つの作品の中で一番大きく毒々しい色が使われている作品。
上に行くほど明るい色に変化していく作品。
カラフルな悪夢の世界。
アメリカの人々は何を感じるでしょうか?
(歓声)オープニングを迎えました。
いつもは子どもたちでにぎわう美術館。
この日は増田さんの作品を一目見ようとさまざまな世代が訪れました。
初めて目の当たりにする原宿カワイイの世界。
ワ〜オ。
カラフルの反逆。
増田さんのメッセージが国境を越え若者たちの心を揺さぶります。
ちょっとこう汚い表現法ですがその全部の体験が増田セバスチャンミキサーというものにかかってミックスジュースになってゲロゲロみたいな…。
でもその何かやり場のない思いとかいろんなものがグジャグジャグジャっと混ざってのところにみんな共感してるんだと思ったんですけど…。
結構自分が人となじめないっていうのをすごくやっぱりそれがコンプレックスだったんですね。
…でまあ小さい頃は髪の毛もクルンクルンで天パーでそういうのもあってやっぱり何か人と全然違う感じなものもあったのでその中でやっぱりこういった自分だけの表現があればそこは誰からも踏み入れられないだろうってそういうふうにはずっと考えてきててまあこういう形になったっていうのは幼少期からはもう考えられないような事である意味幸せな時間なんですけどもでもまあそのころがあったからでしょうね。
そういうふうに感じてますね。
今コンプレックスをバネにする事ができなくてコンプレックスのまま悩み続けてる子たちに何か伝えたい事ってありますか?う〜んそうですね。
何か人と一緒になれないっていうのはある意味オリジナリティーなのでそこを自分の事を責めないでこれはもしかして人とは違うかもしれないけど世界にただ1つの能力かもしれない。
そういうふうにちょっとでも思えるならばもしかして新しい未来が築けるのかもしれない。
あれがあったから今これになってるっていう全部昇華させてあげるっていう感じですよね。
でも僕の中ではまだゴールじゃなくてまだ途中で今もずっとコンプレックスもあるしいろんな事で傷ついてるしもしかして傷つけてしまってるかもしれない。
そういうのも含めて全部自分は未来に向かってそういうのも吸い込んで作品作りしてそれでもみんなが喜んでくれる人がいれば自分が生きていていいのかなって思える瞬間が多分来ると思うんですね。
そこまでは頑張りたいなと思ってますけどね。
(拍手と歓声)若い頃から原宿が大好きで毎週のように通っていました。
(英語)2015/11/23(月) 20:00〜20:30
NHKEテレ1大阪
ハートネットTV ブレイクスルー14「アートディレクター 増田セバスチャン」[字]
月曜はブレイクスルー。今回の主人公はアートディレクター増田セバスチャン。きゃりーぱみゅぱみゅの美術演出など原宿“カワイイ”を世界に発信【出演】風間俊介、安藤桃子
詳細情報
番組内容
ハートネットTV。月曜は、壁にぶつかった時、一歩前に進むためのヒントを探る「ブレイクスルー」。今回の主人公は、アートディレクターの増田セバスチャン。きゃりーぱみゅぱみゅの美術演出など、原宿“カワイイ”を世界に発信している。その創作の源は、子ども時代のつらい家庭環境にあった。2年間のひきこもりの生活の中で出会った、ある一冊の本が人生を変えた。【出演】風間俊介(俳優)安藤桃子(映画監督)【音楽】若旦那
出演者
【出演】アートディレクター…増田セバスチャン,【司会】風間俊介,安藤桃子
ジャンル :
福祉 – その他
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
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