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危険ドラッグ:破滅の軌跡、吸引後数分で事故…走行映像

毎日新聞 2015年11月26日 15時00分(最終更新 11月26日 17時30分)

ドライブレコーダーの映像。カーブを曲がりきれず、歩道に突っ込む
ドライブレコーダーの映像。カーブを曲がりきれず、歩道に突っ込む
ワゴン車に追突した瞬間の映像
ワゴン車に追突した瞬間の映像

 正常な運転から蛇行に転じた車は、スピードを上げながら他の車への追突や接触を繰り返し、歩道に突っ込んで大破−−。危険ドラッグを吸った20代の男性が運転する車のドライブレコーダーの映像を毎日新聞は入手した。男性は無免許危険運転致傷などの罪に問われ、大阪地裁で有罪が確定。映像は裁判の証拠にもなった。危険ドラッグの影響が出た運転状況を運転手の目線で記録した映像は非常に珍しい。

 事故は昨年7月24日夜に発生した。男性は危険ドラッグを吸い、大阪市東淀川区の大阪府道で家族所有の車を無免許運転。時速約80キロで2台の車に激しく衝突し、3人を負傷させた。

 映像では、吸引後しばらくは片側2車線の道路を正常に走行。赤信号で停車し、カーブもきちんと曲がっている。しかし、3〜4分後から徐々に車線をまたいで蛇行を始め、車は加速した。

 蛇行開始約1分後、車は道路左端を走る原付きバイクのすぐ脇を通過し、ブレーキをかける様子もなく前方のワゴン車に激突。速度を落とさず車を押しのけるように走り続け、左カーブを曲がりきれず、道路脇の街路灯やガードレールに衝突してそのまま歩道に突っ込んだ。

 確定判決によると、男性は降車後、周囲の呼びかけに応じることができず、放心した状態で車の周辺をうろついていた。

 裁判で男性は起訴内容を認めたが、蛇行運転が始まる約2分前からは「記憶がない」と供述。正常な運転が困難な状態だと認識できなかったと主張した。

 判決は映像などから「(記憶がないのは)危険ドラッグの薬理作用による記憶障害の影響だった」と判断。「運転状態を十分認識していた」として危険運転の故意を認め、危険運転致傷罪を認定した。

 男性は過去にも危険ドラッグを吸って運転したことがあったという。裁判で「自分は大丈夫という甘い考えがあったが、映像を見て自分が起こした事故の重大さを改めて認識した」と述べた。【堀江拓哉】

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