非道なテロリストたちが世界を脅かしている。エジプトとチュニジアで24日、相次いでテロが発生。両国で多数の死傷者が出ている。エジプトのテロでは過激派組織「イスラム国」(IS)傘下の「シナイ州」が犯行声明を出し、チュニジアの惨劇でもISの関与が疑われている。パリで起きた同時多発テロ以降、専門家は「欧米各国はもちろん、欧米人が集まる場所も危険だ」と警鐘を鳴らす。これから始まる年末年始の海外旅行シーズン。渡航先だけはしっかり選んだ方がいい。
エジプト北東部シナイ半島のアリーシュで24日、武装勢力がホテルを襲撃。現地筋によると、自爆テロなどで国会議員選挙の監視のために滞在していた判事2人、警官4人ら計7人が死亡した。
地中海最古の都市の1つで日本人観光客に人気があるチュニス中心部でも同日、大統領警護隊を乗せたバスが爆発し、内務省によると12人が死亡、17人が負傷した。同省はテロ攻撃と断定、カイドセブシ大統領はテレビ演説で、非常事態を宣言し、夜間外出禁止令を発令した。
詳細は不明だが、ロイター通信は、情報筋の話として、自爆攻撃の可能性を伝えた。犯行の手口からISの可能性も指摘されている。
パリで起きた同時多発テロ以降、ISは「ワシントンの中心を攻撃すると誓う」と宣言し、米国主導の有志国連合に参加する各国に対して「お前たちも、フランスと同じ1日を迎えることになるだろう」と脅迫。ニューヨークのテロを暗示する内容の映像もインターネット上に公開し、世界を脅かし続けている。
『イスラムのテロリスト』(講談社プラスアルファ新書)の著者で軍事アナリストの黒井文太郎氏は、「ISを含むイスラム過激派によるテロは流行期に入っている。彼らが『ジハード(聖戦)』と呼ぶ自爆テロへの志願者は増えている。『十字軍』と呼んで彼らが敵視する欧米各国はどこも危ない」と指摘する。