2015/11/26

ラストワンマイルをどう埋める?配送サービス41選(2015年11月版)



昨年の記事から1年が経過し、配送業界にも様々な動きがありました。中でも大きかったのは、以下のニュースです。

宅配便の再配達は“社会的損失” 1回目の受け取りでポイント付与など提言 国交省検討会
http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1510/15/news079.html

荷物の再配達による「ムダ」が無視できない状況となっており、政府としても解決に向け取り組みを行なっていくという提言がなされました。商品の注文は、今やスマホでどこからでもできるようになりましたが、商品を受け取る場所はまだまだ限られています。都市部に多い単身世帯では、1回目の配送で受け取ることができず、再配達の増加が顕著となっています。

こうした実態を受け、各企業がラスト・ワンマイルの配送や物流の革新に取り組んでおり、その変化のスピードには目を見張るものがあります。

各サービスの状況を改めて整理してみたいと思います。

では参りましょう!
※サービスの変遷を含め紹介するために、現在は提供終了したサービスも記載しています。

目次

受取系

1.コンビニ受取(複数企業)

http://www.lawson.co.jp/service/loppi/receipt.html

普及の進んできたコンビニ受取。大手小売店を中心に導入が進んでいます。24時間営業と店舗数が多いことの強みはやはり大きく、国交省の報告書にもコンビニ受け取りの利便性向上が掲げられています。

日本郵便もファミリーマートと提携し、荷物が受け取れるサービスを始めました。

全国のファミリーマートで日本郵便の取扱荷物が受け取れるコンビニ受取サービスを開始

店頭受け渡しの高速化も行われています。

ローソン、Amazon.co.jp注文品の店頭受け渡しを高速化、平均4分15秒→1分50秒

とはいえ、まだまだ荷物の受取の際の店員さんの戸惑い方や、大きい荷物でも袋ももらえないようなこともあるので、これからサービス拡充が望まれます。

2.Doorman(myDoorman)

http://www.doorman.it/

コンセプトは、“The End of Missed Deliveries”(不在配達をなくす)。
Doormanでは、ネットで購入した商品の届け先を自宅ではなくDoormanの住所に設定することができます。商品がDoormanの住所に届くと、午後6時から深夜0時までの間の好きな時間に配達を依頼することができます。

このDoorman、なんといち早くドローン配達を実用化しています。彼らのいうドローンは「頭にプロペラをつけた配達員」のこと。

ドローン?が配送するDoorman Blade

彼ら(=ドローン)が荷物を配送することで、ドローン配送だというのです。。一見ふざけているようですが、このサービスは巷で話題になりDoormanの名を世の中に知らしめることになりました。

3.ローミング配送(Volvo Cars)

http://www.multivu.com/mnr/65010-volvo-pilots-roam-delivery-service

世界初となる宅配物を自動車へ配達するサービス。実証実験中。
配達や集荷の際、ユーザーは固有のデジタルキーを配送会社に提供。ユーザーは車のトランクが開いたことや、再びロックされたことをアプリケーションで確認することができます。車のトランクを宅配ボックスとしてとらえた、非常に面白いサービスです。
このサービスはコネクティッドカー(自動車にインターネット通信機能を搭載し、1つの情報端末として利用できる車)であることで実現が可能となっています。革新的なサービスは、IoT(モノのインターネット)領域と密接に関係していることが良くわかる事例だと思います。

4.店頭受取(複数企業)

丸善・ジュンク堂 店頭受け取りサービスhttp://www.junkudo.co.jp/mj/user_data/guide/in_cart.php#shop_get

店舗を持つ小売店にとって、店舗は受取の拠点でもあります。ネットで注文するよりも、店頭に行って受け取ったほうが早い時、こうしたサービスがあると助かりますね。

拠点系

5.大型拠点(ユニクロ&大和ハウス)

http://www.fastretailing.com/jp/ir/news/1410141500.html

ユニクロは大和ハウスと共同し、即日配送を行うための物流倉庫を構築すると発表しました。これまでは生産地の近くに設けられていた倉庫を、消費地の近くに確保し、より柔軟な商品の配送を可能にすることが目的です。当初の完成予定の2016年1月まで、まもなくですので、ユニクロのサービスにどのような変化が生じるか、注目したいところです。

箱系

6.楽天BOX(楽天)

http://event.rakuten.co.jp/r-box/

楽天で購入した商品を受取ることができる楽天BOX。3日以内に受け取る必要があります。BOXの設置箇所も都市部を中心に増加しており、北海道2箇所、東京5箇所、埼玉2箇所、千葉4箇所、神奈川2箇所、愛知1箇所、大阪4箇所、兵庫1箇所、福岡4箇所(2015年11月23日現在)に設置されています。お近くにお住まいの方は、ぜひ一度利用してみてはいかがでしょう。

7.はこぽす(日本郵便&楽天)

https://www.post.japanpost.jp/service/hakopost/index.html

日本郵便が、楽天と連携し、2015年4月に開始したサービスです。都内25の郵便局にて試験的に実施されているサービスですが、2015年11月以降も、継続が決まったようです。さらに、これまで楽天市場の商品のみで利用が可能でしたが、楽天市場以外での購入商品にも利用が可能になるとのことです。

受取ロッカー「はこぽす」によるサービスの試行継続

レビューはこちらからどうぞ。

「好きな時間」「待たずに」荷物を受け取れる!?「はこぽす」を使ってみた【楽天×日本郵便】
http://ec-cube.ec-orange.jp/blogs/?p=6477

8.「受取ボックス便」(ライフネットスーパー)

http://www.life-netsuper.jp/ochiaiminaminagasaki/page.php?id=211

スーパーライフにも、2015年4月から一部店舗にて受取ボックスの利用が可能となっています。ネットスーパーでの購入時に、ボックス受取を指定すると、注文商品がボックスの中に収められており、利用者は商品を受け取るだけでよいという仕組みです。事前にWeb上で決済も完了しているので、レジに並ぶ必要もありません。

利用レビューはこちらからどうぞ。

ライフネットスーパーの店頭ロッカー受取を利用してみた
http://ec-cube.ec-orange.jp/blogs/?p=6552

9.Qual(Amazon&NASTA)

http://www.nasta.co.jp/special/qual_d-all/?gclid=CJnt58LXycECFQkGvAodmVAANg

Amazonが、NASTAと共同開発を行なった大型郵便ポスト。Amazonでも購入可能で、利用者のレビューなども増えてきています。カラーバリエーションも赤や黒など展開しているようですが、定価が5万近いというところが今後の普及のネックかもしれません。再配達が激減する可能性をもったサービスですので、ぜひとも普及してほしいところです。

10.スマート宅配ボックス(エスキュービズム・テクノロジー)

http://orangeretail.jp/news/141022.html

鍵の開閉をスマホアプリで行う「スマート」な宅配BOX。一軒家をはじめ、マンションやオフィス、駅や空港といった公共施設まで、荷物を受け取りたい場所に設置できます。2014年11月からサイバーエージェント・ベンチャーズと実証実験行なっています。資料ダウンロードはこちら

http://orangeretail.jp/news/150120.html

「保冷」「温度管理」「カメラ」機能を搭載した、「スマート宅配ボックス for Cool」も登場しています。生鮮食品など、温度管理や冷蔵機が必要な商品受取には必要な機能ですね。資料ダウンロードはこちら

総合系

11.静脈物流(佐川急便&リバリュー)

http://www2.sagawa-exp.co.jp/newsrelease/detail/2014/1021_943.html

ネットショップでは、返品やキャンセルのように通常とは逆の方向の配送も発生します。これを「静脈物流」と呼び、佐川急便がリバリューとの間で業務提携を発表しました。EC市場の伸びに合わせて、◯日間返品無料サービスを展開する企業も増えており、返品市場も拡大しています。この輸送コストを以下に削減するか、政府は環境面からも着目しています。

平成27年度モーダルシフト・輸送効率化による低炭素型静脈物流促進事業の公募について
http://www.mlit.go.jp/report/press/port06_hh_000108.html

12.OPENLOGI(オープンロジ)

https://openlogi.com/index.html

物流を一括してアウトソースできるというサービス。入庫検品、商品保管、出荷・配送、返品管理まで一連の物流サービス行えて、個人での利用も可能。CtoCの取引にも非常に需要がありそうなサービスです。海外配送にも対応しています。

13.無料配送(複数企業)






Amazonによって、今や無料配送は当たり前となりました。「配送料無料」は顧客受けが良い一方で、確実にコストに跳ねる部分ですので、大規模な企業でないと実現はなかなか難しいという現状があります。

14.フルフィルメントサービス(BASE&ヤマト運輸)

http://apps.thebase.in/detail/37

無料でECサイトを作成できるBASEもヤマト運輸と提携しています。配送業務等煩雑な作業を一括してお願いできるのは、個人の出店者にとっては大きいですね。CtoCでも当日配送ができるのは驚きです。

梱包系

15.ゆうパケット(日本郵便)

http://www.post.japanpost.jp/service/yu_packet/

配送ではなく、荷物を小さくすることも重要です。郵便物を小型化し、ポストへ配達可能とすることで、再配達を減らすことを目的としています。確かに無駄に大きな梱包の時もありますよね。

ちなみに、日曜・祝日・休日も配達可能です。

16.shyp(shyp)

http://www.shyp.com/

サンフランシスコのスタートアップベンチャーのサービスshyp。
送りたいモノの写真を取り、shypの人を呼ぶと、無料で梱包して配送をしてくれます。配送可能な荷物は、縦横幅が30cm×30cm×30cm、重さが50ポンド(約23kg)まで。大手配送会社と提携しており、世界中に配送可能です。
利用レビューはこちらが詳しく書かれています。

ハンズラボ「Pick Up! Vol.13 集荷・パッキングサービス『Shyp』」
https://www.hands-lab.com/contents/?p=4222#more-4222

人力系

17.社員お届けサービス(ヤマダ電機)

http://www.yamada-denkiweb.com/info/wcontents/guide_staffdelivery.html

ヤマダ電機の社員さんが購入商品を配送してくれます。指定のエリアに限られますが15時までの注文であれば、即日配送が可能です。

18.宅配メイト(佐川急便)

http://www.sagawa-exp.co.jp/recruit/takuhai_mate/

佐川急便では、主婦層を宅配メイトとして採用しています。トラックで一箇所に荷物を運んだ後、戸口まで宅配メイトが自転車や台車で配達します。営業車1台1人での配送に比べ効率化されたそうです。

19.フィールドキャスト(ヤマト運輸)

http://www.kuronekoyamato.co.jp/recruit/fc/top.html

ヤマトでも同様にフィールドキャストという職種を採用しています。主に、台車や自転車を利用して荷物を戸口へ届けます。

20.On My Way(Amazon)

http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20141020/272805/

Amazonは一般の消費者も配送に一役買ってもらおうとしています。このOn My Wayは現在まだサービス化には至っていませんが、消費者がお店に行き、帰宅するついでにものを届けてもらおう、というものです。届けた分、配達料や店舗で利用できるクーポンを受け取ることができる、という仕組みです。Walmartも2013年より検討を始めています。セキュリティや事故の防止など課題は多いですが、実現できれば細やかな物流網が構築できます。

21.Amazon Flex(Amazon)

https://flex.amazon.com/

Amazonが2015年9月に発表した新サービス。このサービスは、個人ドライバーに荷物の配達を行なってもらう、というもの。配達を行うためには、ドライバーは年齢や個人の自動車を保有していることなどのいくつかの条件をクリアすることで、Amazonの商品を配達することで報酬を受けとることができます。仕事がほしい人と、仕事を頼みたい人をマッチングするいわゆる「ギグ・エコノミー」の1つと言えます。アメリカ・シアトルに限定されたサービスで、随時拡大予定とのことです。日本でもチラシのポスティングサービスは行われていますが、荷物の配達には個人情報の扱いが必要になりますので、リスクの担保が必要になると思われます。

速配系

22.AmazonPrime(Amazon)

http://www.amazon.co.jp/gp/prime?ie=UTF8&ref_=footer_prime

言わずと知れたAmazonの最強サービス、Amazonプライム。昼前に頼んだ商品が、夜には受け取れているという衝撃的な体験は、まさしく業界に革命を起こしたと言えます。

23.すぐつく(Yahoo!JAPAN)

http://shopping.geocities.jp/sugutuku/index.html

Yahooが豊洲エリア限定で行なっているサービスです。注文すると、2時間以内に自宅まで届けてくれるというもの。小さなお子さんのいる家庭が多い豊洲では大変重宝されるサービスでした。現在、実証実験は終了しているようですが、Yahooの次の一手に注目したいところです。

24.Google Express(Google)

https://www.google.com/express/

Googleが米サンフランシスコとサンノゼで試験的に開始した即日配送サービス。提携する地域の販売店の商品をまとめて注文することができます。各店舗のポイントカードなどの会員特典も利用できるとのこと。2015年9月以降、イリノイ州、インディアナ州、アイオワ州、ミシガン州、オハイオ州と提供地域を拡大し、生鮮食品の取り扱いも開始するなどサービスの幅を広げつつあります。

25.Uber ESSENTIALS:旧CONER STORE(Uber)


タクシーの配車で有名なUberも、即日配達のサービスをテスト運用していました。対応時間は、月曜から金曜日の午前9時から午後9時までで、米ワシントンDCの一部での運用しています。指定の場所に車を配車することができるUberだからこその強みを生かせますね。
2015年1月にサービスの提供を停止しています。

Uber gives up on its delivery service trial for the time being
http://www.geekwire.com/2015/uber-gives-delivery-service-trial-time/

26.ebay now(ebay)

http://pages.ebay.com/ebaynow/

ebayが2012年に発表したサービスで、最速で1時間以内に商品が届くということで注目を集めました。しかしながら、事実上はサービス停止状態のようです。


27.ビック超速便(ビックカメラ)

http://www.biccamera.co.jp/service/logistics/bicchousoku/index.html

最短30分で配達してくれるというビッグ超速便。サイズは、「軽トラックに積み込みができ、一人で運べるサイズ」とのこと。30分なら家に帰る前に届いてしまいそうですね。

28.早朝配達(Amazon)






Amazonのイギリス部門は、新聞配達会社と提携を発表しました。毎朝届けている新聞と一緒に荷物も配送しようという試みです。朝、起こされるのは必至ですね。(笑)
アメリカでも2015年10月に新聞配達のトラックを利用したサービスの実験をおこなったようですが、こちらは1~2週間で終了したとか。

米アマゾン、新聞配達トラックで宅配実験 課題は

29.Prime Now(Amazon)

http://www.amazon.co.jp/b?node=3907674051

Amazonが、2014年12月に発表したスピードサービス。2015年11月19日より東京都の一部地域でも開始しました。いわゆる超特急料金890円を支払うことで、注文から1時間以内に荷物を届けてもらうことができます。2時間以降の場合は、料金はかかりません。

30.楽びん!(楽天)

http://rakubin.rakuten.co.jp/

楽天が開始した、速配サービス。24時間利用可能であることから、”走るコンビニサービス”と呼ばれています。専用のアプリから、ほしい商品と届けてほしい場所を選択して注文すると、最短20分で届けてもらうことができます。980円以上から注文でき、2,500円以上で送料無料になります。

31.6時間配達(ヨドバシカメラ)

http://www.yodobashi.com/

ヨドバシカメラは「打倒Amazon」をモットーに、注文後、6時間以内での配送を行なっています。取り扱い商品の幅を増やすなど、日々サービスの改良が進められているようです。それにしても、企業間の超速配送レースはどこまでいくのでしょうか。

代行系

32.pacirii(リブセンス)

https://pacirii.com/

リブセンス社の新卒研修で作られたサービス。サービス自体は終了していますが、オフィスに30分で商品を届けるというサービスでした。ネーミングがいいですね。

33.instacart(instacart)

https://www.instacart.com/store

生鮮食品の当日配送サービス。「Shopper」と呼ばれるスタッフたちが買い物を代行し、依頼から最短で1時間以内に配達してくれます。2014年12月には、大手ベンチャーキャピタルから、2億2千万ドル(264億円)の投資を受けており、さらに注目を集めています。

宅配サービスに人工知能、買い物や外食に「ウーバー革命」

http://www.nikkei.com/article/DGXMZO89238050T10C15A7000000/

食系

34.dely(dely)

https://www.dely.jp/

食べたいレストランの料理をスマホで注文し、好きなところへ届けてくれます。登録しているスタッフの中で時間の融通が効く人がデリバリーするそうです。食べ物以外にも応用が期待されましたが、2015年1月31日にて、サービス提供終了しています。

35.bento.jp/Kaukul(ベントー・ドット・ジェーピー)

http://bento.jp/

bentoはお弁当を毎日オフィスへ届けます。渋谷・六本木界隈が対象エリアとなっていますが、ボタンを押して20分というのは、まさしく即配送と言えます。


同社は2015年4月よりデリバリー代行サービス「Kaukul」の提供を開始しています。小売店や飲食事業者のデリバリーを代行するサービスと、EC事業者向けに昨日のAPI提供を行なっています。

スーパー系

36.おうちでイオン(AEON)

https://www.aeonnetshop.com/shop/default.aspx

イオンネットスーパーはやはり即日配送が重要です。当日15:00までの注文が対象です。ネットスーパーは普及が進んできましたが、一方でサービスを終了する企業もあります。いかに配送料を抑えられるか各社課題意識を持っているようです。

37.きいろい楽だ(イトーヨーカドー)

http://www.itoyokado.co.jp/service/support.html

スーパーの店頭で購入したものを、代わりに自宅へ届けてくれるサービスです。当日15時までに購入すれば、18~20時の間に自宅まで届けてくれます。


2014年11月より、子育て応援として母子手帳を提示することで、4年間配達料金が100円になるというサービスも提供しています。

マシーン系

38.Prime Air(Amazon)

http://www.amazon.com/b?node=8037720011

無人飛行機が自宅の目の前に荷物を置いていく。SFの世界のようですがこのPrimeAirは発表以来、着々と実運用への動きが見られます。
ドローンは、一般での利用も急速に普及し、事件や事故のニュースでも目にする機会が増えました。一連の報道やニュースにより、消費者にとってあまり印象のいいものではないドローンですが、実運用へ向けた取り組みも1年の間で急速にすすんでいます。一部では、1年以内に実用化をするかもしれないという噂もあるようです。

39.Parcelcopter(DHL)

http://www.delivered.dhl.com/en/articles/2014/02/parcelcopter.html

Amazonだけでなく、グローバル物流企業のDHLも無人飛行機による配送を考えています。ドローンの実運用に向けては航空法の規制改定も必要となるため、企業だけではなく、政府との連携も必要になります。

斬新系

40.フェルミエ(ホンダ ヴィンヤーズ アンド ワイナリー)


http://fermier.jp/

いかに早くものを届けるかが勝負のEC業界で、フェルミエのサービスは逆でした。ワインの苗木を購入するところからはじまるプロジェクトで、ワインが届くのは申し込んだ5年後。「速配」ではなく「遅配」でも消費者がつくという事実は、とても興味深いです。

41.予測配送(Amazon)



顧客が注文する前に、注文されそうなものを近くの配送センターへ予め配送しておくという「予測配送」。Amazonが保持している膨大なデータが、このような画期的なサービスを可能としています。
Prime NowなどのAmazonの超速配送を実現する裏には、このような膨大なデータから導かれる「予測」が活用されていることでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

ドローンの利用が現実味を帯びてきたこと、またIoT関連のサービスが配送に結びついてきていることが、この1年間の大きな動きといえるのではないかと思います。日本国内においては、政府が再配達の増加問題に切り込んだことは非常に大きな出来事でした。広く問題として認識されたことが、技術革新を後押ししているのかもしれません。
新たなサービスが登場する一方で、終了するサービスもありますが、着実に配送は進化を続けている、と思います。
ラストワンマイルを埋めるピースは何か。その答えがもうすぐ見つかるかもしれません。

この記事を書いた人
大工 峻平




エスキュービズム・テクノロジー ソリューション事業部開発部にて、タブレットPOSシステム導入を担当。タブレットPOS、Handyシステムの導入営業からはじまり、納品・教育・保守まで幅広い業務領域に携わっています。