一方、今月初めに死亡した李乙雪(リ・ウルソル)元帥の葬儀委員リストに名前がなく、失脚説が持ち上がっていた崔竜海(チェ・リョンへ)労働党書記(勤労団体担当)について、国情院は「最近両江道に完成した白頭山英雄青年発電所における不正工事の責任を問われ、今月初めに地方の共同農場へ追放されて革命化教育を受けているものとみられる」と報告した。韓国政府の消息筋は「白頭山発電所は、労働党創建70周年を記念する代表的な土木プロジェクトで、金正恩第1書記の関心も極めて大きかった。主に青年団体が工事現場に投入されたが、不正が発覚し、青年・勤労団体を総括する崔竜海書記にまで火の粉が飛んできた」と語った。また国情院は「北朝鮮は、来年5月の第7回党大会開催を公表した後、体制引き締めのため今月から全幹部を対象とする特別監視に着手した」と説明した。
これとともに国情院は、最近韓国国内で摘発されたイスラム過激派組織「IS」の支持者約10人について「単なる称賛というレベルではなく、ISとの連携が明らかな人物」と伝えた。これらの人物は、ISに加わることを目的に、具体的にインターネットを通してシリア入国の方法やISメンバーとの接触方法などを問い合わせていたという。
このほか北朝鮮が、これまで外貨稼ぎのため派遣した労働者5万8000人のほか、建設・医療・情報技術(IT)分野を中心として約3000人を追加派遣しようとしている、と国情院は伝えた。特に北朝鮮は、アフリカ地域など26カ国に医療要員1250人を送って年間1500万ドル(現在のレートで約18億円)を稼ぎ出しているが、最近タンザニアでは「北朝鮮産の精力剤」として販売された正体不明の薬品から国際許容基準値の185倍に達する水銀が検出され、問題になったという。