LG電子が今、本格的な自動車部品メーカーとして変貌を遂げつつある。2013年に自動車部品(VC)事業本部を仁川市の松島に設置し、車両用内蔵部品、カーナビ、電気自動車用バッテリーパックなどの生産を開始したのに続き、最近には自動車部品設計を統括する「VCデザイン研究所」をソウル市瑞草区のR&Dキャンパスに設けた。同研究所の初代所長には日産自動車の高級車ブランド「インフィニティ」のデザイナーを歴任し、先月LG電子に合流したチェ・サンウォン常務が就任した。
業界によると、VCデザイン研究所は現在約30人のデザイナーで構成され、今後増員する計画だ。同研究所ではランプ、内装材などのデザイン、カーナビ、音響機器など自動車用インフォテインメント部品の使いやすさ改善などに取り組む。
同研究所の設置は、LG電子が自動車部品事業を主力事業に育てる意向の表れとみられている。
VC事業本部の売上高は、4-6月が4508億ウォン(約482億円)、7-9月が4786億ウォン(約511億円)と予想を上回るペースで増えており、大型契約も相次いでいる。昨年12月には独メルセデス・ベンツと提携し、無人自動車の重要部品「ステレオカメラ」を共同開発する契約を結んだ。今年1月にはグーグルが開発中の無人自動車にバッテリーパックを供給することが決まった。先月には米ゼネラル・モーターズ(GM)から電気自動車「シボレー・ボルトEV」の重要部品11種類を受注した。昨年は通期売上高が1億ウォンを突破し、今年は少なくとも50%以上の増収が見込まれている。