私たち人類がいま直面している課題に3つの「E」があると言われています。
経済(Economy)の発展、エネルギー(Energy)の確保、そして環境(Environment)の保全です。この3つはお互いに影響し合いながら、「こちらを立てればあちらが立たない」という矛盾した関係になっているため、これを「3Eのトリレンマ」(trilemma)と呼んでいます。
人類の前に立ちはだかるトリレンマ
トリレンマ。なじみのある言葉ではありませんが、「ジレンマ」(dilemma)と意味が似ています。ジレンマは、矛盾する2つのことを指すのに対して、トリレンマは3つの矛盾を指します。
これまで、私たちは経済の発展と豊かな暮らしを追求し続けると同時に、地球上のさまざまなエネルギーや資源を活用してきました。しかし、地球上の資源は限りあるもの。最近は、原油などの資源の枯渇が不安視されています。このままでは、私たちの豊かな暮らしを支えるエネルギーの確保が難しくなってしまう、しかし、資源やエネルギーの利用を極端に制限してしまうと、経済発展が難しくなる―。これが、経済とエネルギーの間にある矛盾です。
また、原油などの化石燃料は、大気中に二酸化炭素を排出します、これが「温室効果ガス」として地球の気候変動(温暖化)を引き起こしているのではないかという懸念があります。さらに、資源の無駄遣いや廃棄方法の間違いが、環境に対して悪影響を及ぼすようになりました。これが、エネルギーと環境の間にある矛盾の要因です。
最後に、経済と環境の間にある矛盾ですが、経済発展が引き起こす環境破壊や、都市部のスラム化などの問題が挙げられるそうです。
持続可能な暮らしの「落としどころ」についてみんなで話し合う
経済の破綻、エネルギーの枯渇、環境の破壊。このままでは、私たちの生活が成り立たなくなってしまうことは、誰でも想像がつくのですが、解決策が見つからない。そのれは、経済、エネルギー、環境の3つのEがトリレンマとして立ちはだかっているからなのです。
ひとつひとつの課題解決が難しいのであれば、私たちはこれからも、この3Eのトリレンマと上手に付き合いながら生活していかなければなりません。そのために、これまで利益のみを追求してきたことを反省し、調和のとれた生活を続けるための「落としどころ」について、みんなで話し合う必要があります。
私が定食屋で直面したトリレンマは、単なる優柔不断だったわけですが、この問題について話し合った結果、妻の提案によって無事解決しました。
「調和」と「話し合い」。世界にとっても私たち家族にとっても、この2つが明るい未来を作り上げるためのキーワードであることは間違いありません。
【3Eのトリレンマ】3いーのとりれんま経済の発展(Economy)、資源・エネルギーの確保(Energy)、環境の保全(Environment)の3つが矛盾すること。
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