テロリストが好んで使うアプリとは
11月13日にフランスの首都パリを襲ったフランス同時テロは129人の死者を出した。イスラム過激派組織イスラム国(IS)によるこのテロは、フランスにとって第二次大戦以降の大惨事であるとさえ言われている。
今回のテロで、意外なところに責任の矛先が向けられた。CIA(米中央情報局)元職員の内部告発者であるエドワード・スノーデン氏である。テロとスノーデン氏に何の関係があるのかと思うが、背景には米政府と米大手IT企業の間で行なわれている、せめぎ合いがある。
本題に入る前に、まず今回のテロと「暗号」について触れておきたい。今回のテロでは、犯行グループは暗号化されたコミュニケーションができるメッセージアプリなどを利用していたと言われている。
もちろん捜査が進めばさらに詳しい情報が出てくることになるが、最近テロ組織がますます暗号化したコミュニケーションを駆使するようになっていることで、当局者側からはテロ計画を見つけ出すのが難しくなっているとの指摘があるのだ。
そしてそれが、今回フランスで計画を未然に把握されることなくテロリストが攻撃を実行できた理由の1つである、とされている。
事実、イスラム国は当局の盗聴や監視から逃れるため、強力な暗号化アプリを好んで使っている。欧米の政府関係者や専門家らによれば、アップルの「iMessage」や、「Kik」「Surespot」「Wickr」といった暗号化メッセージアプリがよく使われているという。
またイスラム国は、ロシアで当局の監視を避けるために開発された強力な暗号化機能をもつアプリ「Telegram」の使用を関係者に勧めている。(ちなみにイスラム国はロシア旅客機テロとフランス同時テロの犯行声明をTelgramを使って行った。テロ発生後には、アプリ運営側がイスラム国のアカウントを削除したが)。
こうしたコミュニケーションツールを使うことで、欧米当局の目と耳を攪乱しているということらしい。
ここに、スノーデン氏への批判が絡んでくるのである。
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