POPなどの印刷物をIllustratorで作る時にしてほしい設定 2015年9月30日 / Illustrator デザイナー POPなどの特殊なサイズをプリントする時って、用紙からデザインが切れてしまったり、 思い通りの色が出なくて困るなどなど、失敗してしまうことがよくありますよね。 また、印刷を外部に発注する時も、いちいちルールが決まっていてとても大変です。 失敗を防ぐには、初めから印刷物を作成するのに適した設定をすることが重要です! 今回は、Illustrator初心者さん向けに、 POPなどの印刷物をIllustratorで作る時にしてほしい設定をご紹介します。 目次1 カラーモードをCMYKに設定しましょう!1.1 CMYK (色料の三原色)とRGB (光の三原色)の違い2 環境設定をしましょう!2.1 単位の設定2.2 一般の設定2.3 ガイドグリッドの設定(任意)2.4 スライスの設定(任意)3 ワークスペースを設定しましょう!4 その他、制作時に重要な設定をしましょう!4.1 新規ドキュメントの設定4.2 トリムマークの設定4.3 制作時に重要な、3つのガイドラインの設定5 おわりに カラーモードをCMYKに設定しましょう! 「ファイル」⇒「ドキュメントのカラーモード」を「CMYK」に設定します。 印刷物の制作で使用する CMYKモードと、Web制作で使用するRGBモードと、 カラー形式には2種類あり、印刷物を発注する際は、CMYK入稿が絶対条件です! ついついRGBモードでデータを作成してしまい、CMYKモードへ変換すると、 モニター上の色合いと印刷後の色合いに差が出て、仕上がりがくすんでしまいます。 CMYK (色料の三原色)とRGB (光の三原色)の違い CMYKは「減法混色」という方式で、混ぜると色が暗くなり、黒に近づきます。 RGBは「加法混色」という方式で、混ぜると色が明るくなり、白になります。 このように、RGBとCMYKとでは再現できる色の領域が異なるため、 仕上がりに差が出てしまうのです。 画像出典:印刷のウエーブ 環境設定をしましょう! 「編集」⇒「環境設定」を設定していきます。 単位の設定 印刷物は、用紙サイズなどミリメートルを使って作業することが多ため、 「単位」を「ミリメートル」に設定します。 ただし、文字は「ポイント」に設定しておきましょう。 一般の設定 「キー入力」を必ず、「0.1㎜」に設定します。 その他、ピンクの枠内のチェックボックスを以下のように設定してください。 印刷物の設定の場合は、アートワークのアンチエリアスに必ずチェックを入れます。 ガイドグリッドの設定(任意) 「ガイド」⇒「カラー」を「ライトブルー」に、スタイルを「点線」に設定します。 スライスの設定(任意) 初期設定のサーモンピンクから、見やすいようにライトブルーに設定します。 その他は、初期設定のまま変更なしでOKです。ひとまず、環境設定が完了しました。 ワークスペースを設定しましょう! 「ウィンドウ」⇒「ワークスペース」で設定をします。 最初は「初期設定」で作業しながら、必要なパネルを「ウィンドウ」から追加したり、 パネルを削除したりしながら、自分に合ったワークスペースを探していきましょう。 自分の使いやすワークスペースが出来たら設定を保存しましょう。 「ワークスペース」⇒「新規ワークスペース」を選択、名前を付けて保存できます。 その他、制作時に重要な設定をしましょう! 今回は、はがきサイズ(148mm×100mm)のPOPを作成しながら、 デザインをするうえで重要な設定をご紹介します。 新規ドキュメントの設定 「ファイル」⇒「新規」で設定します。 まず、アートボードのサイズを任意で作成します。 今回は、はがきサイズを作成するので、それより大きいA4などに設定しておきます。 さらに、ピンクの枠内の「詳細」を確認しましょう。 必ず、カラーモードがCMYKになっているか、 ラスタライズ効果は高解像度(300ppi)になっているか確認してください。 トリムマークの設定 まず、仕上がりサイズの長方形を作ります。 長方形ツールを選択し、はがきサイズ(148mm×100mm)の長方形を作成。 仕上がりサイズの長方形を選択し、「オブジェクト」⇒「トリムマーク」で設定します。 トリムマークは版ズレの防止や、カットする位置を明確にするものです。 印刷物を発注する際に必ず必要になるので、慣れておきましょう。 制作時に重要な、3つのガイドラインの設定 仕上がりサイズを元に、「オブジェクト」⇒「パス」の「パスのオフセット」で 塗り足しガイドと文字切れガイドを設定します。 トリムマークは、絶対動かさないように、レイヤーを別にしてロックしましょう。 ・ 仕上がりガイドの設定 仕上がりの位置に実線があると、その線が印刷されカットした際に残ってしまいます。 それを防ぐためにも、あらかじめガイドラインに設定しておきましょう。 ・ 塗り足しガイドの設定 塗り足しとは、仕上がりのサイズよりも3mm外側の、裁ち落とされる部分のことです。 紙の端まで色を印刷したい場合には、この塗り足しが必ず必要となります。 必ずガイドラインで設定しておきましょう。 ・ 文字切れガイド設定 仕上がりガイドのギリギリに配置した文字やオブジェクトは、カットされたり、 欠けた状態で仕上がってしまうことがあります。 あらかじめ、仕上がりガイドから3mm以上内側に余裕をもたせたガイドライン設定し、 それを基準にレイアウトしていきましょう。 完成イメージ! おわりに 印刷物を作るときにしてほしい設定をご紹介してきましたが、いかがでしたか? 特殊なサイズのPOPをプリントする時など、トリムマークを設定しておくと、 キレイに仕上げることができます。 日ごろから、納得いくデザイン、印刷に近づけるためにも、 作業する前に設定をしっかり行いましょう。 習慣化することで、外部の発注の際のやりとりも楽になり、 失敗を防ぐことができますので参考にしてください。 Webデザインのプロを目指している人へ 好きなときに、好きな場所で、好きなだけ学べる。テクノロジーとクリエイティブのプロを目指す人のためのオンラインスクールを運営しています。 PhotoshopやCSS、実践的なWebグラフィックデザインなど、500レッスン以上の数十万円相当のプロを目指すカリキュラムが、月々2,500円でいつでもどこでも学べます。 NESTonline - テクノロジーとクリエイティブのプロを目指す人のためのオンラインスクール (詳細はこちら)- tentakaku
POPなどの印刷物をIllustratorで作る時にしてほしい設定
POPなどの特殊なサイズをプリントする時って、用紙からデザインが切れてしまったり、
思い通りの色が出なくて困るなどなど、失敗してしまうことがよくありますよね。
また、印刷を外部に発注する時も、いちいちルールが決まっていてとても大変です。
失敗を防ぐには、初めから印刷物を作成するのに適した設定をすることが重要です!
今回は、Illustrator初心者さん向けに、
POPなどの印刷物をIllustratorで作る時にしてほしい設定をご紹介します。
目次
カラーモードをCMYKに設定しましょう!
「ファイル」⇒「ドキュメントのカラーモード」を「CMYK」に設定します。
印刷物の制作で使用する CMYKモードと、Web制作で使用するRGBモードと、
カラー形式には2種類あり、印刷物を発注する際は、CMYK入稿が絶対条件です!
ついついRGBモードでデータを作成してしまい、CMYKモードへ変換すると、
モニター上の色合いと印刷後の色合いに差が出て、仕上がりがくすんでしまいます。
CMYK (色料の三原色)とRGB (光の三原色)の違い
CMYKは「減法混色」という方式で、混ぜると色が暗くなり、黒に近づきます。
RGBは「加法混色」という方式で、混ぜると色が明るくなり、白になります。
このように、RGBとCMYKとでは再現できる色の領域が異なるため、
仕上がりに差が出てしまうのです。
画像出典:印刷のウエーブ
環境設定をしましょう!
「編集」⇒「環境設定」を設定していきます。
単位の設定
印刷物は、用紙サイズなどミリメートルを使って作業することが多ため、
「単位」を「ミリメートル」に設定します。
ただし、文字は「ポイント」に設定しておきましょう。
一般の設定
「キー入力」を必ず、「0.1㎜」に設定します。
その他、ピンクの枠内のチェックボックスを以下のように設定してください。
印刷物の設定の場合は、アートワークのアンチエリアスに必ずチェックを入れます。
ガイドグリッドの設定(任意)
「ガイド」⇒「カラー」を「ライトブルー」に、スタイルを「点線」に設定します。
スライスの設定(任意)
初期設定のサーモンピンクから、見やすいようにライトブルーに設定します。
その他は、初期設定のまま変更なしでOKです。ひとまず、環境設定が完了しました。
ワークスペースを設定しましょう!
「ウィンドウ」⇒「ワークスペース」で設定をします。
最初は「初期設定」で作業しながら、必要なパネルを「ウィンドウ」から追加したり、
パネルを削除したりしながら、自分に合ったワークスペースを探していきましょう。
自分の使いやすワークスペースが出来たら設定を保存しましょう。
「ワークスペース」⇒「新規ワークスペース」を選択、名前を付けて保存できます。
その他、制作時に重要な設定をしましょう!
今回は、はがきサイズ(148mm×100mm)のPOPを作成しながら、
デザインをするうえで重要な設定をご紹介します。
新規ドキュメントの設定
「ファイル」⇒「新規」で設定します。
まず、アートボードのサイズを任意で作成します。
今回は、はがきサイズを作成するので、それより大きいA4などに設定しておきます。
さらに、ピンクの枠内の「詳細」を確認しましょう。
必ず、カラーモードがCMYKになっているか、
ラスタライズ効果は高解像度(300ppi)になっているか確認してください。
トリムマークの設定
まず、仕上がりサイズの長方形を作ります。
長方形ツールを選択し、はがきサイズ(148mm×100mm)の長方形を作成。
仕上がりサイズの長方形を選択し、「オブジェクト」⇒「トリムマーク」で設定します。
トリムマークは版ズレの防止や、カットする位置を明確にするものです。
印刷物を発注する際に必ず必要になるので、慣れておきましょう。
制作時に重要な、3つのガイドラインの設定
仕上がりサイズを元に、「オブジェクト」⇒「パス」の「パスのオフセット」で
塗り足しガイドと文字切れガイドを設定します。
トリムマークは、絶対動かさないように、レイヤーを別にしてロックしましょう。
・ 仕上がりガイドの設定
仕上がりの位置に実線があると、その線が印刷されカットした際に残ってしまいます。
それを防ぐためにも、あらかじめガイドラインに設定しておきましょう。
・ 塗り足しガイドの設定
塗り足しとは、仕上がりのサイズよりも3mm外側の、裁ち落とされる部分のことです。
紙の端まで色を印刷したい場合には、この塗り足しが必ず必要となります。
必ずガイドラインで設定しておきましょう。
・ 文字切れガイド設定
仕上がりガイドのギリギリに配置した文字やオブジェクトは、カットされたり、
欠けた状態で仕上がってしまうことがあります。
あらかじめ、仕上がりガイドから3mm以上内側に余裕をもたせたガイドライン設定し、
それを基準にレイアウトしていきましょう。
完成イメージ!
おわりに
印刷物を作るときにしてほしい設定をご紹介してきましたが、いかがでしたか?
特殊なサイズのPOPをプリントする時など、トリムマークを設定しておくと、
キレイに仕上げることができます。
日ごろから、納得いくデザイン、印刷に近づけるためにも、
作業する前に設定をしっかり行いましょう。
習慣化することで、外部の発注の際のやりとりも楽になり、
失敗を防ぐことができますので参考にしてください。
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