おそ松さんは一応ギャグアニメであって、毎回笑い話の様に見せているが、観るたびに昔の記憶が蘇り胃がキリキリしてる人もいると思う。
例えば、こんな体験をしたことがないか。
兄弟に、「気に食わない/友達に知られたくない」という理由だけで、自分の趣味を否定/排除された奴。
兄弟がいじめられっ子だったというだけで、「◯◯の兄弟なんだって?キッも!」と自分まで被害を受けた奴。
そういう奴は、おそ松さんみてうわーと思うだろう。脚本のネタ作ってる奴絶対兄弟持ちだよアレ。
父親や母親が子どもを自分の一部扱いして過干渉に…というのはよく聞く話だが、それは兄弟でもあり得る。
むしろ、無意識に自己の延長だとみなしてしまう場合が多いから、余計にやっかいだ。
家庭という共同体の構成員同士なのに、グループに別れたり、排除が行われるのも複雑な所。
陰口なんてもんじゃない、露骨に正面から言ってくる。面と向かって邪魔だと言って切り捨てても許される、あの感じ。
家庭外の人間に対してには絶対できないような振る舞いを、兄弟にならやってしまう。
どんなに酷いこと、どんなプライベートなことを言っても良いと、無根拠に思ってしまう。
自己の延長だから、自分のわがままを押し付けても平気だし、自分にとって恥ずかしい振る舞いをする兄弟は恥ずかしい。
何かつけて、兄弟の中で一人だけ抜け駆けするのを許さない、みたいな事も起こりやすい。万が一抜け出たら、他を切り捨てるのも早い。
そのくせ、共同体意識は根底に染み付いていて、協調する時もあるし、外の人間には見せない一面を見せたりもする。
兄弟の中にいい子ちゃんが居て、そいつに何でも押し付けたことないか?
家庭内の人間関係が悪くて、家の中でだけやたらノリのよい明るいバカを演じて繋ぎ止めたことは?
クズ認定した兄弟が自分と似ている所があって、更に嫌いになったりしなかったか?
そして、兄弟なもんだから最終的になんとなく見捨てられなくて、何かとフォローしてしまうこともままあり…
その、家庭内という閉じた空間の、兄弟への不愉快さや兄弟がいることのネガティブ面を、おそ松さんはその感覚部分だけはリアルに掬いとり、要所要所を誇張したり過激に変え、ギャグにしてる。
リアルじゃ笑えねーよ!みたいなネタもあるが、起こるんだよリアルでもああいうこと。逆にソフトなくらい。
怖いよ、おそ松さん怖い。見てるし、今後も見るけど。
兄弟の人数が多かった人程怖いんじゃないだろうか?