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米・トルコ ロシアとの緊張緩和目指す
11月25日 11時49分

米・トルコ ロシアとの緊張緩和目指す
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トルコ軍がロシア軍の爆撃機を撃墜し両国の対立が深まるなか、アメリカのオバマ大統領がトルコのエルドアン大統領と電話で会談し、トルコ側の主権を守る権利については支持を表明するとともに、トルコとロシアの間の緊張の緩和を目指す方針で一致しました。
内戦が続くシリアとトルコの国境付近で24日、トルコ軍は、ロシア軍の爆撃機が領空を侵犯したとして撃墜し、これに対し、ロシア側がトルコとの軍事的な接触を中断する事実上の対抗措置を打ち出すなど両国の対立が深まっています。
こうしたなか、アメリカのオバマ大統領とトルコのエルドアン大統領が24日、電話で会談しました。ホワイトハウスとトルコ政府の発表によりますと、オバマ大統領はこの中で、「アメリカとNATO=北大西洋条約機構は国家の主権を守るトルコの権利を支持する」と述べ、主権を守るトルコの権利については支持を表明しました。そして、両首脳は、再発を防止するための措置を講じるとともに、トルコとロシアの間の緊張の緩和を目指す方針で一致したということです。
アメリカとトルコは、ロシア軍のシリアでの空爆作戦が過激派組織IS=イスラミックステートだけでなく反政府勢力も標的にしていると懸念していて、今回の電話会談でロシアをけん制するため連携をアピールしました。ただ、オバマ大統領としては、ISに対する国際的な包囲網を築いていくうえで、今回の撃墜をきっかけに各国の足並みが乱れるのを避けるため、トルコ側に自制を促す思惑もあるものとみられます。

客観的事実に基づいて冷静に対応を

菅官房長官は午前の記者会見で、「わが国としては、まだ事実関係の解明がされていないためコメントは控えたい。いずれにしろ、状況を注視していきたい。関係国が客観的事実に基づいて冷静に対応し、国際社会として、対テロで引き続き結束していくことを望みたい」と述べました。

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