映画『ワイルド・スピード』シリーズの主役でプロデューサーも務めるヴィン・ディーゼルは、同作品の最終章を3部作で締め括る考えを既に明らかにしているが、エンターテインメント情報サイト『Variety』によると、シリーズの顔であるディーゼルが10作目で降板するとしても、さらに前日譚とスピンオフの制作が予定されているという。最新作が全世界で10億ドル(約1,220億円)を超える興行収入を上げた人気シリーズはまだまだ続けられるようだ。
制作元であるユニバーサル・ピクチャーズは、『Variety』誌に対して「シリーズの発展」のために努力していることを認めているが、スピンオフに関しては少なくとも2年前から噂されていた。2011年公開のシリーズ5作目『ワイルド・スピード MEGA MAX』でFBI特別捜査官のルーク・ホブスを演じたドウェイン・ジョンソンに、かつてインタビュアーがスピンオフについて訊いたことがあったのだ。このインタビューは、2013年のシリーズ6作目『ワイルド・スピード EURO MISSION』がまだ劇場公開されていない時に行われた。その当時、ジョンソンはホブスを中心としたスピンオフ映画が6作目の後に制作される可能性があると発言。しかしその後、スピンオフの制作が7作目『ワイルド・スピード SKY MISSION』の後になったと語っている。制作予定のスピンオフでは、ホブスがメインとなる可能性が高い。
また、次回作はストーリーを重視する方針だと言われており、ユニバーサル・ピクチャーズとしても爆発を派手にするだけではダメだと考えているようだ。ディーゼルは、今年12月に日本公開予定の『ストレイト・アウタ・コンプトン』を手掛けたF・ゲイリー・グレイ監督について「暗闇に光を照らし、登場人物の良さを引き出してくれる」と言及している。我々もその意見に大賛成だ。シリーズの第1作は2001年に公開されたが、そのストーリーを再現し、クルマに焦点を合わせるのであれば、より大衆的なスポーツカーがまた見られるかもしれない。つまり、どのクルマにも、主役を演じていたポールの相棒だったオレンジ色のトヨタ「スープラ」と同じ座につくチャンスがあるというわけだ。
By Jonathon Ramsey
翻訳:日本映像翻訳アカデミー