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 来年の米大統領選に向け、一部の候補はシリア難民やイスラム教徒を危険視するような発言をしている。

 共和党の候補者指名争いで首位を走る不動産王のドナルド・トランプ氏は21日の集会で、大統領に就任したら「モスクを監視したい」と発言した。

 2001年の米同時テロについても「アラブ人が多いニュージャージー州で、多くの人が世界貿易センタービルが倒壊する際に喝采を送っていた」と発言し、事実と異なるとの指摘を受けても「テレビで見た」と強弁を続けている。

 また、党内でトランプ氏を追う2位の元神経外科医ベン・カーソン氏も19日に、シリア難民受け入れに関し、「近所を走り回る凶暴な犬がいれば、よいこととは思わない」とシリア難民を「凶暴な犬」に例えて危険性を強調した。陣営は「数万人のシリア難民を米国に連れてくるオバマ大統領の危険な計画を止める時だ」と支持者にメールを送っている。(ワシントン=佐藤武嗣)