海外メディアは、金泳三(キム・ヨンサム)元大統領の死去を至急電で大きく扱った。各国の現職と元の首脳らも哀悼の意を示した。
金元大統領と在任時期が重なる日本の村山富市元首相(91)は本紙取材に対し、「金元大統領は民主化運動を進めて大統領として、あの時代の韓国が必要とした大統領だった」と答えた。その上で、「韓日にはさまざまな難題があったが、話が通じる大統領だった」と振り返った。
国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長は「金元大統領の逝去という悲報に悲しみを禁じ得ない。謹んで故人の冥福を祈り、孫命順(ソン・ミョンスン)夫人をはじめ遺族に深い哀悼の意を表する」と述べた。潘総長は金元大統領の在任期間の96年から97年にかけ、大統領儀典首席秘書官、外交安保首席秘書官を務めた。
ニューヨーク・タイムズやワシントン・ポストなどは金元大統領の政治生涯を詳細に紹介する訃報記事を掲載した。ニューヨーク・タイムズは米国が北朝鮮・寧辺の核施設を爆撃しようとした際、金元大統領が強く反対して制止したことなどを紹介。金元大統領が1979年に同紙のインタビューで当時の朴正熙元大統領による独裁を批判し、国会議員を除名されたことも伝えた。
日本の毎日新聞は金元大統領について、「在任中に歴史問題などで強硬な姿勢を見せたが、個人的に日本人との交流を好んでいた」と書いた。
中国の国営メディアは、金元大統領の「反腐敗」に取り組み、「改革の突風」を巻き起こした指導者として紹介した。中国新聞網は「金元大統領は就任直後、腐敗との決別を陣頭指揮した。公職者の資産公開と金融実名制導入など思い切った改革で、就任から5カ月に大物から小物まで汚職官僚3600人を処罰した」と伝えた。