MOO仁井谷さんってどんな人?
左側がMOO仁井谷さん。2014年7月。
MOO仁井谷(仁井谷正充)さんっていうのはどういうお方なんですか?
サキノブウィキペディアで自分で調べてください。 ウィキペディアのMOO仁井谷さんのページ
ソテえ〜、なんか冷たいなあ。ちなみにぼくとしては、コーシ先輩が実際に会ってみてどう感じるかとかも聞いてみたいんですけど。
サキノブいや、まあ、実はぼくもそんなによくは知らないんです。 コーシ先輩、MOO仁井谷さんってどんな人なんですか? たしか広島県出身で、コンパイルっていう会社も広島県にあったんですよね。
コーシうん、広島県出身の人だね。今は関東に住んでるけど。 ちなみに、ウィキペディアのMOO仁井谷さんのページって、思ったほど詳しく書いてないね。 「ぷよぷよ」が出る頃までのことについては、僕が持ってるこの資料の方が詳しく書いてあるかな。
1950年: | 2月10日 誕生 |
1954年: | 私立三原幼稚園入園 |
実家が飲食店からお好み焼き屋へ | |
1956年: | 三原市立三原小学校入学 |
実家がお好み焼き屋から貸本屋へ | |
小学生以降はまじめな少年で、勉強は一所懸命にやっていた。
実家が貸本屋を始めたこともあって、外で遊ぶよりは家でマンガを読むことが多かった。
当時はまだテレビがなく、手塚治虫などを夢中で読んだ。
一時は漫画家になろうと考えたこともあった。
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1962年: | 三原市立三原第三中学校入学 |
1965年: | 広島県立三原高校入学 |
数学が得意だったので、科学者になりたいと思い、地元の広島大学を受験。
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1968年: | 国立広島大学入学 |
学生運動に没頭 | |
大学に入ったが、実用性のない勉強に失望。学生運動とギターとアルバイトにあけくれた。
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1972年: | 私塾を始める |
1976年: | 国立広島大学中退 |
1977年: | 広島電鉄入社 |
1980年: | アーバン電子(コンピュータ販売系の会社)に入社 |
1982年: | コンパイル設立 |
アーバン電子はハードの販売会社だったが、ソフトの制作をやりたいと思い、コンパイルを設立。
当時の社員は自分1人だけ。出来高払いのアルバイトは何人かいた。
1年目はゲームの仕事はなく、2年目からやっとセガのOEMの仕事が入るようになる。
最初はプログラムから音楽まで全部1人で作った。
365日24時間会社にいて、机の下で寝たり、みんなで食事を作ったり、ごちゃごちゃと合宿みたいな毎日だった。
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1986年: | 「ZANAC」「アレスタ」発売 |
この頃は、「縦シューティングのコンパイル」と言われ、コンパイルといえばシューティングゲームが有名だった。
社員が10人を超え、社長業に専念するようになる。
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1991年: | 「ぷよぷよ」がMSX2とファミコンディスクシステムで初登場 |
「ぷよぷよ」は最初はあまり売れなかった。メガドライブ版とアーケード版が出るとヒットし、
スーパーファミコン版で大ヒットした。
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へえ〜、なんかずいぶんいろいろある人生を送ってきてる感じですね。全然平坦な人生じゃない。
コーシちなみに、「ぷよぷよ」がヒットする直前とかは、会社の経営もけっこう苦しい時期があったりもしたらしい。
サキノブ「ぷよぷよ」が出る前にもこんないろいろあった人だなんて、なんか、自伝とか書いて出版したらけっこう売れそうじゃないですかね。 ちなみに、コーシ先輩が実際会ってみた感じとしては、MOO仁井谷さんっていうのはどんな感じの人なんですか?
コーシう〜ん、一言で言うのはなかなか難しそうかなあ。いろいろとちょっと普通じゃないところもある感じだし。 まあ、普通の人からすると、ちょっと変人っていう感じになるのかなあ。
ソテそれは具体的にどんなところがですか?
コーシ例えば、何かに夢中になると、ちょっと周りが見えない感じになることがけっこうありそうかな。 普通に世間話とかしてても、その話題にちょっと夢中になったりすると、少し声が大きくなって押しが強くなったりするような感じがあるかな。 まあMOO仁井谷さん本人も自分がそうなりがちなことには気が付いてるみたいだけど、けっこうついそうなっちゃうらしい。
サキノブへえ〜、物事に熱中しやすそうな感じの人かあ。
コーシそれから、世間一般の常識とかにはそんなにとらわれない感じがするし、 周りの人間に流されたりすることは少なそうな感じがするかな。 なんか自分なりに考えて自分で判断して行動してることが多い感じがする。
ソテあっ、そういう人って、実は普通の人よりけっこう賢く行動してたりしても、なんか世間からはけっこう変人扱いされたりしそうですよね。 特に、物事につい熱中しやすいような人だったりすると。
コーシ世間話とかしてると、それほど価値観がおかしいという感じはしないし、頭が悪いような感じもしない。 たまにちょっと偏った思想的なものを感じたり何かを信じこんじゃってるようなこともあるけど、 合理的な話はきちんと説明すれば通用する。 合理的な話をいつもきちんと自分の頭で具体的に考えて理解するところとかは、 普通の人よりもかなり賢そうな感じがする。
サキノブう〜ん、なるほど。ちなみにそういう人っていうのは、新しいゲームとかを作るのに向いてそうじゃないですかね。
コーシうん、たしかに、世間の常識とか今までこうだったからとかにとらわれずに新しい発想ができるし、 物事をきちんと具体的に考えて理解していけるから、ゲームとかに限らず新しい価値を生み出していける可能性が高いんじゃないかな。
ソテあっ、なるほど。ちなみに今の世の中、そういう人っていうのは、ゲーム業界とかに限らず、けっこう貴重な人材なんじゃないですかね。
サキノブそうだよなあ。 最近のゲームってなんか、グラフィックとか表面的な部分は良くても、純粋にゲームとしてあんまり楽しく感じないものも多いしなあ。 なんか、作業感を感じるゲームもけっこう多いし、作り手の発想が貧弱な感じに思えるようなのも多いんだよなあ。 昔のファミコンの時代の頃とかっていうのは、グラフィックとかの見た目はたいしたことなかったけど、 なんかいろんな発想のいろんなゲームがあって、ゲームとして本当に楽しかったものがたくさんあったと思うんだけどなあ。 まあ、発想が自由すぎで、クソゲーと呼ばれるようなゲームもけっこうあったみたいですけど。
ソテう〜ん、新しい発想とか自由な発想とかかあ。 ちなみにそういう能力って、学歴とかではあんまり判断できなさそうだよなあ。 最近のゲーム会社って、昔に比べて、大企業で有名企業なところが多くて、 高学歴の人とかをたくさん採用してるところも多いようですけど、何か新しい価値のあるゲームを生み出すには、 高学歴の人がたくさんいればいいっていうわけでもなさそうだよなあ。
サキノブむしろ、高学歴になるために塾とかにばっかり行っててあんまり好きに遊んでこなかったり、 親とか学校の先生の言うとおりにいつも行動してて自分であれこれ考えて好きに行動してみたりしてこなった人っていうのは、 ゲームを作るのとかには向いてないんじゃないかなあ。 詰め込み教育で「これが正解です」っていうのをひたすら覚えて良い成績出して満足するような世界とは違う世界だと思う。
コーシそういった点、MOO仁井谷さんは、普通の人よりかなり、何か新しいものを作り出せそうな感じがするね。 まあ、その分、大きな会社の経営とかはちょっと向いてないかもなあという感じもするけど。
ソテああ、そういえば、もともと「ぷよぷよ」を作ってたコンパイルっていう会社は倒産しちゃったんでしたっけ。
コーシなんか、「ぷよぷよランド」とかっていうのを本気で作ろうとか思ってたらしい。
サキノブ「ぷよぷよランド」ってなんですか?テレビゲームではないものですか?
コーシう〜ん、ぼくもそんなに詳しくは聞いたことがないんだけど、遊園地とかテーマパークみたいなものなんじゃないかな。 ディズニーランドとかみたいな。 なんかそれを作ったり運営したりするのに人がたくさん必要だから人をたくさん雇ったりしたんだけど、その分お金がかかって、 それから「ぷよぷよ」が一時期ほどブームではなくなったり世の中が全体的に不景気になったりとかもいろいろあって、 会社のお金がまわらなくなっちゃったっぽい。
サキノブちょっとやることがぶっ飛びすぎちゃいましたかね。 普通の人だったら、そういうこと考えてもどこかでなんかためらっちゃったりしそうな気がしますけど、 こんなの作ったら楽しそうだと思ってけっこう夢中になって突っ走っちゃったんですかね。
ソテまあなんかある意味、子供みたいに純粋な感じもするかなあ。
コーシうん、そういう、なんか本当に良いものを作ろうということに純粋に熱中するような感じはけっこうありそうかな。 今回の「にょきにょき」に関しても、「ぷよぷよ」とか「ポチッとにゃ〜」とかがゲームとしてどうだったかを自分なりに分析して、 とにかく良いものを作ろうっていうことに一生懸命になってる感じがする。 なんかてきとうに楽して儲けようとか、他の成功例をなんとなく真似してみようとか、今流行ってるものに便乗しようとか、 そういうような感じではないね。
サキノブう〜ん、そういう、純粋に良いものを作ろうとしている人は応援したくなるなあ。 ゲーマーとして、できるだけ本当に楽しいゲームをやりたいと思うし。 最近のゲームっていうのは、なんか有名なゲームのブランド力で売ろうとか、 サラリーマン的に無難なものを作って済ませようとか、ゲームの中身よりも見た目とか強引な宣伝でブームを起こそうとか、 そういうものもけっこう多い感じがして、なんかがっかりすることが多いんだよなあ。
コーシまあ、ゲームっていうのは、実際に作ってみないとどんな感じで楽しいかとかよくわからないことも多いし、 ゲーム作りに向いてる人が一生懸命作っても必ずしもいつも良いものができるとは限らないと思うけど、 ゲームで楽しみたいと思う人間としては、良いゲームを作れる可能性が高い人にゲームを作り続けてほしいなあと思うよね。
ソテう〜ん、なるほど。コーシ先輩とかサキノブとかが期待したくなったり応援したくなったりする理由がわかってきた気がするなあ。